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あの葡萄は酸っぱい
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教室に入るタイミングがかぶりそうな男子が入り口付近で足を止めて麗子に先を譲る。彼女は軽く会釈をしながら入って行った。
群衆に埋もれないその美しさについつい目がいってしまう。
「それにしても、麗子ちゃんてなかなかのキャラだねー」
「文化祭で劇やる事になったら男役やってもらいたいね」
遥乃の言葉に亜里沙が返す。
「それ見てみたいかも。女子校だったらファンクラブ出来てるタイプね」
「分かる」
「あれだけの容姿をしてたら小さい時から色々と苦労したんだろうなー」
「あの性格だし、かなり苦労したんじゃない?」
「何で苦労するの?」
私の質問にハルちゃんが答えてくれた。
「美人さんは美人さんで色々と大変なのよ」
「ふーん、大変なんだぁ」
「さっきだって前を行く集団で自然と麗子ちゃんに目が入ったでしょ?」
「確かに」
「常に視線を感じるから変なことは出来ないし、変なことすると悪目立ちするから大変だと思うよ」
「それは分かるかも。ハルちゃんもそういうタイプだよね」
「私の場合はいつも近くにスズちゃんや亮がいたから周りが気にならなかったってのが大きいかも。それに女子から敵認定されるタイプじゃなかったしね」
「敵認定?」
「大坂なおみ選手にテニスで勝負して勝てると思う?」
「全然無理、何しても勝てないと思う」
「それなら、好きな人が麗子ちゃんを好きになったら」
「うーん、諦めるかも」
「諦めきれなかったら?」
「どうにか振り向いてもらうように頑張る…?」
「その努力が報われなかったら?」
「えーっと、分からない」
「スズちゃんみたいに善良な人ばかりではないからね。悪意が向けられるかもしれないし、変な噂を広められるかもしれない。目立つのは目立つので大変なのよ」
「ハルちゃんも大変なのね」
「黒髪の美少女に比べたら全然よ」
そんなことを気にしなければいけないなんて美人さんは大変だ。
「話しの途中だけどちょっと聞いていい?」
亜里沙は遥乃の顔を覗いた。
「もしかしてダーリンってのは他の女子に対しての防衛線でもあるの?」
「あっ、それはガチ」
「そうガチ」
「ガチなの?」
私達の至って普通な表情を見て亜里沙は両こめかみを手で掴んだ。そして、亜里沙が言葉を失ったのをみると遥乃は再び鈴香と話し始めた。
「あそこまで飛び抜けてると、一人の男子をかけて面と向かって争う気になんてなれないよね。そうなると、笑顔で近づいてきて足を引っ張るなんて人も出てくるかもね」
「何となくそれは分かる気がする」
「美味しそうに木になっている葡萄に手が届かなかった時に、あの葡萄は酸っぱいって諦めるのか、これから誰も食べられなくなってもいいから切り倒して手に入れるのか人それぞれだよ」
亜里沙はうんうんと頷く。「譲れないものが恋愛や勉強、スポーツと人それぞれだけれど、その人にとっては自分の中の正義を貫いているだけかもしれないしね」
「アリちゃんだったらそんな時どうするの?」
「諦めるっていうより我慢するかな。葡萄なら次の機会に食べられるかもしれないし。おスズは?」
「私はずーっと葡萄見ちゃうかも。どんな味なのかなぁ?とか、種は何個あるのかなぁ?とか。想像しているだけで楽しいかも。もしかしたら落ちてくるかもしれないし」
「最後はおスズらしい。遥乃ちゃんは?」
「私なら誰かに取ってもらうかな。自分じゃ登りたくないし、でも食べたいし。木登り名人の友達にお願いして取ってもらうんじゃないかな?」
「それも遥乃ちゃんらしい」
「そーだねー」
「それより、おスズも気をつけなさいよ。あんたは変に男子から人気があるから」
「そうだよ、スズちゃんだって他人事じゃないよ」
「大丈夫だよー」
私の場合は二人の扱いからみても分かるように、恋愛感情というより別な意味で人気がある様にしか思えない。麗子ちゃんだったらアスパラベーコンを盗られたりしない。
そんな感じなので、私には関係のなさそうな事なので安心した。
「私には関係ないとか思ったでしょ?」
「うん」
「スズちゃんだって目がこうなって鼻をこうして口がこうなれば美人さんだよ」
「ちょっとそれじゃ全部じゃない」
「うん」
「うん、て」
「スズちゃんの魅力はそこじゃないからね」
「そうよおズズ、女は愛嬌よ」
これはどんな状況なのだろう。二人は私に機嫌を直して欲しいのか、火に薪を焚べているのか、心配しているのか、そうではないのか。どっちなんだろう。なんか無性に伸びがしたくなった。
「キャッ」
「ちょっと、何するのよおスズ」
縦に伸びをしたつもりが横に手が伸びてしまったみたい。ドズドス中だったから頭が変になってたのかも。ごめんあそばせ、お二人さま。
「怒ったかしら」
「そうみたいね」
「怒ってないよ。伸びをしただけ」
「私達がいるのに上じゃなくて横に手を伸ばすの?」
「おスズはあまりのストレスで現実逃避したのよ」
「あー、ってならないよ。それってどんな状況?」
「夏合宿で早く起きてしまって、眠れなくて外に出たの。見晴らしのいい場所で立ち止まったら涼しい風が髪の毛をふわっと持ち上げて、気持ち良いなーって思ったら遠くに太陽が登り始めたの」
「それなら横に手を伸ばしたのはしょうがない」
遥乃はゆっくり頷く。
「そぉーゆー事」
私もゆっくりと頷く。
「でしょ?」
「うん」
「調子がいいんだから」
「愛嬌が良いでしょ?」
「全然。都合がいい」
遥乃が教室に入る手前で立ち止まる。
「そうだ、何で委員長の雷が落ちたの?」
「男子が騒いでてお弁当食べてる人がいるのに埃っぽくなっちゃったからね」
私の説明に亜里沙は笑いながら無言で頷く。
「どこのクラスもだいたいそんな感じじゃない?」
「そうなの、これぐらいで注意しているところは見た事ないの。そこが変だなって思う」
「お昼前までいつも通りだったのに昼休みに何かあったの?」
「特に何もない…かな。それこそいつも通りの昼休み。あっ、もしかして、お弁当に入れないでって言ってる嫌いなおかずが入ってた。とかだったりして」
「スズちゃんじゃあるまいし、それはないよー」
「分かってる」
冗談のつもりが真っ直ぐに否定されて少し恥ずかしい。
「麗子ちゃんは感情で怒らないからよっぽどのことかなって。アリちゃんも知ってるでしょ?」
「そうだね。その辺はキチンとしているかな。そう考えると、感情じゃ抑えられない何かがあったんだろうね」
「ひょっとして、ほんとにひょっとしてよ。おかずの可能性もでてくるんじゃない?」
「消しゴムは亮が持ってたんでしょ?」
私の提案は無かった事になってしまっているようです。少しドヤ顔が出てしまって恥ずかしかったです。それにちょっと悲しいです。
「そう、投げ返して少し経ってかな」
気を取り直して真面目に答えます。アリちゃんみたいに上手く返せる女になりたい。
「その時はみんな騒いでた?」
「順番決めとかしてたからそんなにかなぁ…」
「それってさぁ?」
遥乃は亜里沙の方を見る。亜里沙は何度か頷いて遥乃の思っている事に対して肯定の意を示す。
「だよねー」
遥乃は教室の入り口から、次の授業の準備をしている黒髪の少女に目を向ける。
「ふーん、乙女は大変だ」
群衆に埋もれないその美しさについつい目がいってしまう。
「それにしても、麗子ちゃんてなかなかのキャラだねー」
「文化祭で劇やる事になったら男役やってもらいたいね」
遥乃の言葉に亜里沙が返す。
「それ見てみたいかも。女子校だったらファンクラブ出来てるタイプね」
「分かる」
「あれだけの容姿をしてたら小さい時から色々と苦労したんだろうなー」
「あの性格だし、かなり苦労したんじゃない?」
「何で苦労するの?」
私の質問にハルちゃんが答えてくれた。
「美人さんは美人さんで色々と大変なのよ」
「ふーん、大変なんだぁ」
「さっきだって前を行く集団で自然と麗子ちゃんに目が入ったでしょ?」
「確かに」
「常に視線を感じるから変なことは出来ないし、変なことすると悪目立ちするから大変だと思うよ」
「それは分かるかも。ハルちゃんもそういうタイプだよね」
「私の場合はいつも近くにスズちゃんや亮がいたから周りが気にならなかったってのが大きいかも。それに女子から敵認定されるタイプじゃなかったしね」
「敵認定?」
「大坂なおみ選手にテニスで勝負して勝てると思う?」
「全然無理、何しても勝てないと思う」
「それなら、好きな人が麗子ちゃんを好きになったら」
「うーん、諦めるかも」
「諦めきれなかったら?」
「どうにか振り向いてもらうように頑張る…?」
「その努力が報われなかったら?」
「えーっと、分からない」
「スズちゃんみたいに善良な人ばかりではないからね。悪意が向けられるかもしれないし、変な噂を広められるかもしれない。目立つのは目立つので大変なのよ」
「ハルちゃんも大変なのね」
「黒髪の美少女に比べたら全然よ」
そんなことを気にしなければいけないなんて美人さんは大変だ。
「話しの途中だけどちょっと聞いていい?」
亜里沙は遥乃の顔を覗いた。
「もしかしてダーリンってのは他の女子に対しての防衛線でもあるの?」
「あっ、それはガチ」
「そうガチ」
「ガチなの?」
私達の至って普通な表情を見て亜里沙は両こめかみを手で掴んだ。そして、亜里沙が言葉を失ったのをみると遥乃は再び鈴香と話し始めた。
「あそこまで飛び抜けてると、一人の男子をかけて面と向かって争う気になんてなれないよね。そうなると、笑顔で近づいてきて足を引っ張るなんて人も出てくるかもね」
「何となくそれは分かる気がする」
「美味しそうに木になっている葡萄に手が届かなかった時に、あの葡萄は酸っぱいって諦めるのか、これから誰も食べられなくなってもいいから切り倒して手に入れるのか人それぞれだよ」
亜里沙はうんうんと頷く。「譲れないものが恋愛や勉強、スポーツと人それぞれだけれど、その人にとっては自分の中の正義を貫いているだけかもしれないしね」
「アリちゃんだったらそんな時どうするの?」
「諦めるっていうより我慢するかな。葡萄なら次の機会に食べられるかもしれないし。おスズは?」
「私はずーっと葡萄見ちゃうかも。どんな味なのかなぁ?とか、種は何個あるのかなぁ?とか。想像しているだけで楽しいかも。もしかしたら落ちてくるかもしれないし」
「最後はおスズらしい。遥乃ちゃんは?」
「私なら誰かに取ってもらうかな。自分じゃ登りたくないし、でも食べたいし。木登り名人の友達にお願いして取ってもらうんじゃないかな?」
「それも遥乃ちゃんらしい」
「そーだねー」
「それより、おスズも気をつけなさいよ。あんたは変に男子から人気があるから」
「そうだよ、スズちゃんだって他人事じゃないよ」
「大丈夫だよー」
私の場合は二人の扱いからみても分かるように、恋愛感情というより別な意味で人気がある様にしか思えない。麗子ちゃんだったらアスパラベーコンを盗られたりしない。
そんな感じなので、私には関係のなさそうな事なので安心した。
「私には関係ないとか思ったでしょ?」
「うん」
「スズちゃんだって目がこうなって鼻をこうして口がこうなれば美人さんだよ」
「ちょっとそれじゃ全部じゃない」
「うん」
「うん、て」
「スズちゃんの魅力はそこじゃないからね」
「そうよおズズ、女は愛嬌よ」
これはどんな状況なのだろう。二人は私に機嫌を直して欲しいのか、火に薪を焚べているのか、心配しているのか、そうではないのか。どっちなんだろう。なんか無性に伸びがしたくなった。
「キャッ」
「ちょっと、何するのよおスズ」
縦に伸びをしたつもりが横に手が伸びてしまったみたい。ドズドス中だったから頭が変になってたのかも。ごめんあそばせ、お二人さま。
「怒ったかしら」
「そうみたいね」
「怒ってないよ。伸びをしただけ」
「私達がいるのに上じゃなくて横に手を伸ばすの?」
「おスズはあまりのストレスで現実逃避したのよ」
「あー、ってならないよ。それってどんな状況?」
「夏合宿で早く起きてしまって、眠れなくて外に出たの。見晴らしのいい場所で立ち止まったら涼しい風が髪の毛をふわっと持ち上げて、気持ち良いなーって思ったら遠くに太陽が登り始めたの」
「それなら横に手を伸ばしたのはしょうがない」
遥乃はゆっくり頷く。
「そぉーゆー事」
私もゆっくりと頷く。
「でしょ?」
「うん」
「調子がいいんだから」
「愛嬌が良いでしょ?」
「全然。都合がいい」
遥乃が教室に入る手前で立ち止まる。
「そうだ、何で委員長の雷が落ちたの?」
「男子が騒いでてお弁当食べてる人がいるのに埃っぽくなっちゃったからね」
私の説明に亜里沙は笑いながら無言で頷く。
「どこのクラスもだいたいそんな感じじゃない?」
「そうなの、これぐらいで注意しているところは見た事ないの。そこが変だなって思う」
「お昼前までいつも通りだったのに昼休みに何かあったの?」
「特に何もない…かな。それこそいつも通りの昼休み。あっ、もしかして、お弁当に入れないでって言ってる嫌いなおかずが入ってた。とかだったりして」
「スズちゃんじゃあるまいし、それはないよー」
「分かってる」
冗談のつもりが真っ直ぐに否定されて少し恥ずかしい。
「麗子ちゃんは感情で怒らないからよっぽどのことかなって。アリちゃんも知ってるでしょ?」
「そうだね。その辺はキチンとしているかな。そう考えると、感情じゃ抑えられない何かがあったんだろうね」
「ひょっとして、ほんとにひょっとしてよ。おかずの可能性もでてくるんじゃない?」
「消しゴムは亮が持ってたんでしょ?」
私の提案は無かった事になってしまっているようです。少しドヤ顔が出てしまって恥ずかしかったです。それにちょっと悲しいです。
「そう、投げ返して少し経ってかな」
気を取り直して真面目に答えます。アリちゃんみたいに上手く返せる女になりたい。
「その時はみんな騒いでた?」
「順番決めとかしてたからそんなにかなぁ…」
「それってさぁ?」
遥乃は亜里沙の方を見る。亜里沙は何度か頷いて遥乃の思っている事に対して肯定の意を示す。
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遥乃は教室の入り口から、次の授業の準備をしている黒髪の少女に目を向ける。
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