91 / 100
本編前のエピソード
雲の行き先 35 大広間 中
しおりを挟む
格や地位を最も重んじるこの国で、ヘヒュニとロシリオが同時に座ったのだ。これが嬉しくないわけが無い。
「気紛れだろうと何だろうと、ヘヒュニに対して強力な手札を手にしたんだ。少しは喜んだらどうだ」
確かにそうだ。二人の関係性を考えれば、こちらについてくれる可能性が高い。もしかしたらこうなることを見越して、ロシリオと引き合わせてくれたのかもしれない。
リュゼーは僅かに口元を緩ませて応える。
「これだけの事を成し遂げてその程度の反応なのは、中々の大物だな」
ドロフは、この場で喜んでみろと無理難題を押し付けるが、リュゼーは微かに首を横に振り「勘弁して下さい」とだけ応える。
「お前がここから追い出されると俺が面倒事を背負い込むことになるから、許してやるとするか」
ドロフは嬉しそうに笑う。
照れ隠しなのか、こちらの反応を見るのがただ単に面白いからなのか分からないが、あの笑顔はずるい。狙ってのことだと思うが、ロシリオがあれ程の人物なのならば、事前に教えてくれても良いと思う。
「それに、お前みたいな癖の強いヤツから好かれるやつは、何かと使い勝手が良いからな」
ドロフはディレクのことを目だけで見てから、挑発的な顔でリュゼーに笑い掛ける。
頑張ります。と、リュゼーはその笑顔の意味を汲み取る。
目指す先が彼の方だとは、いつになったら師に認めてもらえるのか不安になる。
それより驚くのが、この『声』の扱いがもの凄く上手い。この静けさの中で周りに気付かれ無いうえに、口を動かさずともはっきりと言葉が聞き取れる。悔しいがここまでの技術はまだない。
しかしながらこの声は、本当に便利なものだと思う。先ほどの部屋で行った挨拶の時に、ロシリオもこれを使えたのだから、他に使える者がこの場にいてもおかしくない。おそらくは、使用人が立てる微かな音に紛れながら、どこそこで色々な話が為されているのだろう。
「まさかあの席に座る方だとは思いもしませんでした」
リュゼーは最新の注意を払いながら、同じ声にて答える。
「仮にも領主だからな。だからこそ、あの服で何ら問題はない。寧ろヘヒュニの方が、あの服でなければならない立場なのだがな」
前の席ではディレクが執事の差し出した布を断り、懐から白い布を取り出す。ヘヒュニも同じ動作をして、布を台の上に置く。その横ではペターが、ロシリオの胸元に前掛けとして白い布を回す。真正面を向いてペターに身を任せるロシリオからは、堂々とした威厳を感じる。
自分で用意した布を胸元に回したヘヒュニの横に小さな杯が置かれ、そこにブドウ酒が注がれる。ヘヒュニはその酒を、色、香り、舌ざわり、味と風味を、それぞれの手順に則って感じてから使用人に向かって頷く。直ぐさま杯が取り替えられ、前の三人に同じブドウ酒が注がれる。
多数の使用人により丸テーブルに用意された杯へと同種の果実酒が注がれ、名を呼ばれなかった者たちは互いの杯にそれぞれの飲み物を注ぐ。
談笑する声が聞こえてくると、ヘヒュニは先ほど回した布を一旦取り外して立ち上がる。
「先ほど女神からこの会の承認をいただいた。この国の女王の元、分け隔てのない話をしようではないか」
皆に問いかけるように口上を述べた後、ヘヒュニが杯を手にすると皆が杯を手に持つ。
「良き一夜を」
声に合わせて一斉に杯を掲げ、皆が杯に口を付ける。それから「良き一夜を」と、方々から声が上がる。
「まだ食うなよ」
「はい」
すでにものを食べてる人が何を言っているんだと思うが、ここまでくれば普通に会話が出来るから気は楽になる。
「やはり、ヘヒュニとディレクの動作は美しいが、所作としての無駄が無いゆえにロシリオが一番綺麗だったな」
「確かにそうですね」
確かにそうであるが、会話の内容については気は抜けない。この方にそれを言ったところで意味を成さないだろうから、こちらとしては気が気じゃ無い。
前の席ではヘヒュニが杯をテーブルに置くと、椅子には座らず肉を切るために移動を始める。それに向かってドロフは顎をしゃくる。
「貴族が領主の統治能力を判断する材料の一つとして、肉を平等に切り分けるというものがあると言ったよな?」
「はい」
「丸テーブルに座る者が、領主を試しているように思えるだろ? 領主は領主で、わざと小さく肉を切ったりして遠回しの忠告にも使うらしいぞ。お前のことが嫌いだ、などと直接言うことは憚れるからな」
リュゼーはドロフの顔を見つつ、声にならない息を長く吐きながら何回か頷く。
「この国にはこの国なりの大変さがあるのですね。テーブル作法も色々とありましたが、あれをそつなく熟すディレク様は、流石です」
ディレクは元々、リチレーヌ相手に商いを担当する箇所の長だ。多額の給金を稼ぐのだが、位としたらそれほど高くない。それを態々、この外交のための称号を設けて、位を一気に一番上にした。
「ヘヒュニは初め、こちらから馬鹿にされたとでも思っていたのだろうな」
位の低い者を聞いたこともない称号にてむりやり位を上げて向かわせた、と思ったならその通りだろう。
「そうですね。ですが、ディレク様は話をしただけで優秀な人物だというのが分かりますから、ヘヒュニも位などはどうでも良くなってしまったみたいですね」
王の手から直接、女王宛ての文を授かったのだから凡庸な人であるはずがない。
「席に着くまでの親しげな様子を見れば、ディレクの人たらしにあいつもすっかりやられたみたいだな」
「はい」
丸テーブルでは、ヘヒュニが最後の肉を切り始めた。そこにはデゴジとウタニュの二人が座っていた。真っ二つに切り分けた肉をそれぞれ二人の皿に載せると、ヘヒュニは「ごゆるりと」と両手を広げ、皆に体を向けながら言う。
会話や食事の音が始まる中、その場に留まるヘヒュニの元へと人が集まっていく。デゴジとウタニュしか座っていない丸テーブルの席と席との間は、直ぐに人で埋められた。
「一番前の席に挨拶をしに行くには、それなりの地位にいる者じゃなければ駄目だ」
ドロフは、見慣れない会に見入っているリュゼーに声を掛ける。
「そのために最後の席は、あの二人が座っているのですね」
設けられた制約により、身分は低いがヘヒュニに近しい者はあそこで挨拶を済ませるのだろう。あの二人の席なら時間も含めて何かと気にしなくて良い。領主と話せる機会が得られるのだから、良く出来た制度だと思う。
「おい、もう食ってもいいぞ」
「あっ、はい」
周りを確認すると、ヘヒュニに挨拶をしている者以外は食事を始めている。
「ヘヒュニが奥のテーブルに戻るまでは、移動をしての挨拶は行われない」
ドロフに顔を向けると、会が始まった時よりすでに数粒少ないブドウを、一粒指で摘んでいる。
「それが好きなのですか?」
「まあな。紫でも美味いのはあるが、やはり食べるなら緑のものに限る。マルセーヌでは果実酒用の小粒なものが主流だから、懐かしさのあまりについつい手が伸びてしまうな」
正にその通りで驚いた。ブドウは皮が厚く、甘くても少々酸味が強いものと思っていたが、先ほど隠れて食べたブドウはそんなことはなく、瑞々しくて甘く、とても美味しかった。
ドロフはブドウを口の中に放り込むとパンを手に取り、お前も気にせず食べろと、パンに向かって顎を振る。リュゼーは頷くと、神に祈りを捧げ、嬉しそうになるべく平たいパンを手に取る。
「気紛れだろうと何だろうと、ヘヒュニに対して強力な手札を手にしたんだ。少しは喜んだらどうだ」
確かにそうだ。二人の関係性を考えれば、こちらについてくれる可能性が高い。もしかしたらこうなることを見越して、ロシリオと引き合わせてくれたのかもしれない。
リュゼーは僅かに口元を緩ませて応える。
「これだけの事を成し遂げてその程度の反応なのは、中々の大物だな」
ドロフは、この場で喜んでみろと無理難題を押し付けるが、リュゼーは微かに首を横に振り「勘弁して下さい」とだけ応える。
「お前がここから追い出されると俺が面倒事を背負い込むことになるから、許してやるとするか」
ドロフは嬉しそうに笑う。
照れ隠しなのか、こちらの反応を見るのがただ単に面白いからなのか分からないが、あの笑顔はずるい。狙ってのことだと思うが、ロシリオがあれ程の人物なのならば、事前に教えてくれても良いと思う。
「それに、お前みたいな癖の強いヤツから好かれるやつは、何かと使い勝手が良いからな」
ドロフはディレクのことを目だけで見てから、挑発的な顔でリュゼーに笑い掛ける。
頑張ります。と、リュゼーはその笑顔の意味を汲み取る。
目指す先が彼の方だとは、いつになったら師に認めてもらえるのか不安になる。
それより驚くのが、この『声』の扱いがもの凄く上手い。この静けさの中で周りに気付かれ無いうえに、口を動かさずともはっきりと言葉が聞き取れる。悔しいがここまでの技術はまだない。
しかしながらこの声は、本当に便利なものだと思う。先ほどの部屋で行った挨拶の時に、ロシリオもこれを使えたのだから、他に使える者がこの場にいてもおかしくない。おそらくは、使用人が立てる微かな音に紛れながら、どこそこで色々な話が為されているのだろう。
「まさかあの席に座る方だとは思いもしませんでした」
リュゼーは最新の注意を払いながら、同じ声にて答える。
「仮にも領主だからな。だからこそ、あの服で何ら問題はない。寧ろヘヒュニの方が、あの服でなければならない立場なのだがな」
前の席ではディレクが執事の差し出した布を断り、懐から白い布を取り出す。ヘヒュニも同じ動作をして、布を台の上に置く。その横ではペターが、ロシリオの胸元に前掛けとして白い布を回す。真正面を向いてペターに身を任せるロシリオからは、堂々とした威厳を感じる。
自分で用意した布を胸元に回したヘヒュニの横に小さな杯が置かれ、そこにブドウ酒が注がれる。ヘヒュニはその酒を、色、香り、舌ざわり、味と風味を、それぞれの手順に則って感じてから使用人に向かって頷く。直ぐさま杯が取り替えられ、前の三人に同じブドウ酒が注がれる。
多数の使用人により丸テーブルに用意された杯へと同種の果実酒が注がれ、名を呼ばれなかった者たちは互いの杯にそれぞれの飲み物を注ぐ。
談笑する声が聞こえてくると、ヘヒュニは先ほど回した布を一旦取り外して立ち上がる。
「先ほど女神からこの会の承認をいただいた。この国の女王の元、分け隔てのない話をしようではないか」
皆に問いかけるように口上を述べた後、ヘヒュニが杯を手にすると皆が杯を手に持つ。
「良き一夜を」
声に合わせて一斉に杯を掲げ、皆が杯に口を付ける。それから「良き一夜を」と、方々から声が上がる。
「まだ食うなよ」
「はい」
すでにものを食べてる人が何を言っているんだと思うが、ここまでくれば普通に会話が出来るから気は楽になる。
「やはり、ヘヒュニとディレクの動作は美しいが、所作としての無駄が無いゆえにロシリオが一番綺麗だったな」
「確かにそうですね」
確かにそうであるが、会話の内容については気は抜けない。この方にそれを言ったところで意味を成さないだろうから、こちらとしては気が気じゃ無い。
前の席ではヘヒュニが杯をテーブルに置くと、椅子には座らず肉を切るために移動を始める。それに向かってドロフは顎をしゃくる。
「貴族が領主の統治能力を判断する材料の一つとして、肉を平等に切り分けるというものがあると言ったよな?」
「はい」
「丸テーブルに座る者が、領主を試しているように思えるだろ? 領主は領主で、わざと小さく肉を切ったりして遠回しの忠告にも使うらしいぞ。お前のことが嫌いだ、などと直接言うことは憚れるからな」
リュゼーはドロフの顔を見つつ、声にならない息を長く吐きながら何回か頷く。
「この国にはこの国なりの大変さがあるのですね。テーブル作法も色々とありましたが、あれをそつなく熟すディレク様は、流石です」
ディレクは元々、リチレーヌ相手に商いを担当する箇所の長だ。多額の給金を稼ぐのだが、位としたらそれほど高くない。それを態々、この外交のための称号を設けて、位を一気に一番上にした。
「ヘヒュニは初め、こちらから馬鹿にされたとでも思っていたのだろうな」
位の低い者を聞いたこともない称号にてむりやり位を上げて向かわせた、と思ったならその通りだろう。
「そうですね。ですが、ディレク様は話をしただけで優秀な人物だというのが分かりますから、ヘヒュニも位などはどうでも良くなってしまったみたいですね」
王の手から直接、女王宛ての文を授かったのだから凡庸な人であるはずがない。
「席に着くまでの親しげな様子を見れば、ディレクの人たらしにあいつもすっかりやられたみたいだな」
「はい」
丸テーブルでは、ヘヒュニが最後の肉を切り始めた。そこにはデゴジとウタニュの二人が座っていた。真っ二つに切り分けた肉をそれぞれ二人の皿に載せると、ヘヒュニは「ごゆるりと」と両手を広げ、皆に体を向けながら言う。
会話や食事の音が始まる中、その場に留まるヘヒュニの元へと人が集まっていく。デゴジとウタニュしか座っていない丸テーブルの席と席との間は、直ぐに人で埋められた。
「一番前の席に挨拶をしに行くには、それなりの地位にいる者じゃなければ駄目だ」
ドロフは、見慣れない会に見入っているリュゼーに声を掛ける。
「そのために最後の席は、あの二人が座っているのですね」
設けられた制約により、身分は低いがヘヒュニに近しい者はあそこで挨拶を済ませるのだろう。あの二人の席なら時間も含めて何かと気にしなくて良い。領主と話せる機会が得られるのだから、良く出来た制度だと思う。
「おい、もう食ってもいいぞ」
「あっ、はい」
周りを確認すると、ヘヒュニに挨拶をしている者以外は食事を始めている。
「ヘヒュニが奥のテーブルに戻るまでは、移動をしての挨拶は行われない」
ドロフに顔を向けると、会が始まった時よりすでに数粒少ないブドウを、一粒指で摘んでいる。
「それが好きなのですか?」
「まあな。紫でも美味いのはあるが、やはり食べるなら緑のものに限る。マルセーヌでは果実酒用の小粒なものが主流だから、懐かしさのあまりについつい手が伸びてしまうな」
正にその通りで驚いた。ブドウは皮が厚く、甘くても少々酸味が強いものと思っていたが、先ほど隠れて食べたブドウはそんなことはなく、瑞々しくて甘く、とても美味しかった。
ドロフはブドウを口の中に放り込むとパンを手に取り、お前も気にせず食べろと、パンに向かって顎を振る。リュゼーは頷くと、神に祈りを捧げ、嬉しそうになるべく平たいパンを手に取る。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
【書籍化確定、完結】私だけが知らない
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
書籍化確定です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
ダンマス(異端者)
AN@RCHY
ファンタジー
幼女女神に召喚で呼び出されたシュウ。
元の世界に戻れないことを知って自由気ままに過ごすことを決めた。
人の作ったレールなんかのってやらねえぞ!
地球での痕跡をすべて消されて、幼女女神に召喚された風間修。そこで突然、ダンジョンマスターになって他のダンジョンマスターたちと競えと言われた。
戻りたくても戻る事の出来ない現実を受け入れ、異世界へ旅立つ。
始めこそ異世界だとワクワクしていたが、すぐに碇石からズレおかしなことを始めた。
小説になろうで『AN@CHY』名義で投稿している、同タイトルをアルファポリスにも投稿させていただきます。
向こうの小説を多少修正して投稿しています。
修正をかけながらなので更新ペースは不明です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる