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本編 18.12 - 19.03
ERROR/968/ホラー
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夜、僕はスランプをどうしようも無いままパソコンの画面を見つめていた。朝日の気配を感じながら、下書きにどれだけの時間がかかっているかを自問自答した。
下書きに使っているWordを画面に表示しても尚、キーボードから音は聞こえない。指を乗せたまま何もせずにいると、エラーメッセージが画面に現れた。
『は?』
と首を傾げずには居られなかった。
エラーメッセージ
エラーが発生
は?
キーボードを叩いても何も反応しない。右手中指に力を込めてEnterキーに触れた瞬間、《ピー》と音が鳴った。その音が耳に届くと同時に何かが記憶の底で動いた。その音はパソコンからのものではなく、有線接続してある小型プリンタからだった。
普段紙を入れていないハズのプリンタから、紙が次々と出てくる。
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延々と書かれた紙が湧いて出てくることに恐怖を感じ、僕は背後にあるドアノブに飛びついた。回しながら体当たりをする。ドアは軽く揺れるだけで、他に反応を示さなかった。あ、押すんじゃない。引くんだった。
開ける方法にたどり着いた僕は、ドアを手前に引いた。
音を立てて布団が床に落ちる。飛び起きた時からの過呼吸が落ち着いた頃、背後の窓に朝日の気配を感じた。先程までの悪夢が遠く、重く、鈍く、暗く、果てしない記憶の底に押し込まれ、脳裏を駆け抜けた映像は既に消えていた。
筆箱に入れたペンが1本、キーボードをめがけて落ちた。それがEnterキーを隣のキーより低く押し込んだ時、《ピー》と音が鳴った。何かが記憶の底から顔を出す。いつの間にか画面に表示されていたエラーメッセージが消えると、プリンタから紙が出てきた。
下書きに使っているWordを画面に表示しても尚、キーボードから音は聞こえない。指を乗せたまま何もせずにいると、エラーメッセージが画面に現れた。
『は?』
と首を傾げずには居られなかった。
エラーメッセージ
エラーが発生
は?
キーボードを叩いても何も反応しない。右手中指に力を込めてEnterキーに触れた瞬間、《ピー》と音が鳴った。その音が耳に届くと同時に何かが記憶の底で動いた。その音はパソコンからのものではなく、有線接続してある小型プリンタからだった。
普段紙を入れていないハズのプリンタから、紙が次々と出てくる。
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音を立てて布団が床に落ちる。飛び起きた時からの過呼吸が落ち着いた頃、背後の窓に朝日の気配を感じた。先程までの悪夢が遠く、重く、鈍く、暗く、果てしない記憶の底に押し込まれ、脳裏を駆け抜けた映像は既に消えていた。
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