異世界酒造生活

悲劇を嫌う魔王

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第一章〜ファーストフィル〜

第十二話「互いの意地」

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 問題児だとは聞いていたが、常識は? 礼儀は? いったい何処に置いて来ちゃったの? 初対面の、しかも採用する側の雇用主相手に、いきなり剣突き付けちゃってるよこの子!! 俺は、まさに初手からお手上げというか何というか、頭痛がする!

 俺は慎重かつ穏やかぁな声で彼女に訴えた。

「……まずはその物騒な物を退けて下さいませんか?」
「なぜだ? 私の剣が美しくないのか?」

 いたたたた、この子問題児な上に電波さんや!! この生死の分け目で、あんたの剣をジロジロ見る余裕なんてないって! 

 なんていうか、そのさ! 今日のお天気は? みたいな感じで聞かないでくれる?!

 俺は一筋の冷や汗、いや脂汗を額から頬にかけて流した。

「っ……すみません。私は武器には疎い者でして……」
「……そうか」

 そして彼女はどういった訳か剣を収めてくれた。もの凄い緊張感から解き放たれて改めて彼女の顔を見たら何故か少し寂しそうに見えた。

 するとそこへ凄い勢いで商業ギルドの受付嬢が割り込んで来た。そんでもってめっちゃお辞儀された。

「ショウゴ様、すみません! すみません! この子は、いつもこうでして、ただ本当に実力は申し分ないのですよ! 私が彼女と幼馴染だとしても、贔屓目抜きにして申し上げているのです!! この無礼はしっかり、謝罪させますので」
「その必要はない」

 受付嬢が必死に取り繕うとしているが、そんな健気な幼馴染の努力を無碍にするように、問題児は言い捨てた。

「あんたねぇ! 誰の代わりに、頭下げてると思っているわけ?!」

 問題児は、そんな悲痛な叫びにも取り合わずに、白銀の長髪を靡かせて帰ろうとしていた。

「是非もない。私の剣の美しさも分からない商人が、美しい商品を扱っているわけがない。私は、ゴミを守るために命を賭けるのは御免だ」

 ん、今なんって言ったこの小娘。

「待ちなさっ--」
「--待ちやがれこの野郎!!!!」

 まさに、大声疾呼。

 自分でも驚くような大声が腹底から湧き出てきた。きっとそれは俺の怒りが声となって体内から露出したものだった。怒りのあまり周りの状況はよくわからないが、会館がやけに静かになった気がした。

 そんな事はお構いなく小娘は物怖せずに、毅然とした態度で俺の呼びかけに答えた。

「何だ」
「何だとは、何だ。聞き捨てならねぇ事言いやがって、俺の商品が何だって? もう一度言ってみやがれ」

 小娘は鼻で一度笑った。

「聞こえなかったのか。私の剣の美しさにすら気づけない阿呆が、売る品はゴミだと言ったのだ」

 よくもまぁ、さっきは言ってなかった事までベラベラと!

 俺は、身体中の血が沸騰していることを全身で感じていた。二度目の人生すべて、酒造りに賭けている身の上だ。頭にもくらぁな! 気づけば、自分より身長の高い彼女の顔を、下方から見上げるほどまで接近していた。

 それこそ、少し背伸びをすればキスが出来そうなほどだ。ここから、この女の目を見るとよく分かる。この俺の全てを見下してやがる。

「嬢ちゃん、あんたが若いのはよくわかる。礼儀や常識も、若気の至りでまぁ許そう。でもな、人の魂を勝手に踏み躙るのは、それは違うんじゃねぇか?」
「何故だ。私の魂は、先程見せたはずだ。この剣は紛れもなく私と共にあった。剣を見れば、剣士の人柄の全てがわかるものだ。だが、貴様はそれに気付けない節穴だった、それだけだ」

 なぁにその理由、ぶっ殺しちゃうよ? 意味不明なんだけど、なにこの世界じゃ挨拶がわりに互いの剣を見せ合うわけ?

 でもまぁ郷に入れば郷に従えって言うから、その理解できない常識を一旦受け入れてやるよ。

「言い分は、よく分かった。もはや、あんたを雇う雇わないはどうでも良い。だけどなぁ、俺も命かけて酒を造っているんだ。一度も、呑みもしないで決めつけんじゃねぇ」
「ふっ、何かと思えば酒か? 商人! 酒が美しい筈もない! 酒は堕落の象徴の一つだ。そんなものが、美しいかどうか確かめる必要もない! 時間の無駄だ。失礼する」

 この小娘は俺の売っている品が酒だと聞いた途端、見下すどころか軽蔑した様な態度をあからさまに見せつけてきた。

 そして彼女は自己完結をしたようで、勝ち誇ったようにその場を後にしようとした。俺は、純粋に思ったことを口にした。

「井の中の蛙大海を知らず。とは、よく言ったものだ」
「なんだと? 私を侮辱する気か!」

 彼女は、反射的に振り返り、目にも留まらぬ速さで俺の喉仏にご自慢のレイピアを突きつけた。彼女が、少しでも力を入れれば喉は貫かれ、俺は出血死するだろう。

「そう聞こえたか? 自覚あるんだな、自分の了見が狭い事に」
「ッ! 死にたいのか、貴様」
「口を焼くほどの、強い酒精を誇る酒を知ってるか」

 何故今すぐ俺を殺さない? そんなにムカついているなら簡単だその剣に少し力を込めるだけで俺は死ぬぞ?

 彼女は怒りの感情に支配されていながらも少し逡巡し答えた。

「……最近、巷で流行っている酒の事だな。あれがどうした。ただ、酒精が強いだけで、品のかけらも無いではないか。まだ、葡萄酒の方がマシだな」
「花の香り、果物、蜂蜜、の風味がする酒を知っているか?」
「……何かと思えば、戯言で煙に撒く気か」
「おいおい、だから了見が狭いと言っているんだ。知らない知識を前にすると、恐怖で身がすくむ病気なのか?」
「何だとっ、貴様!!?」

 俺の首から。一筋の血が流れ始めた。受付嬢は、もう見てられないらしい。その他の野次馬も、俺が殺されると思ったのか顔を背ける者までいた。

「ショウゴさん! もうティナを挑発しないで下さい! その子は、人を殺せるんですよ!!」

 わかっているさ。だけど、彼女は知りたがっている。非常識だが聞き分けがないわけじゃないらしい。そして己の価値観に悩み苦しんでいる気もする。
 
 こだわりが強い人間ほど自分のその価値観に首を絞められる。ブレンダー時代にそういう職人を見たことがある。

「そうでしょうね。自分の意にそぐわない物は、そうやって排除して、偽物の美だけを追求してきた、温室育ちのお嬢様でしょうから」
「ショウゴさん、それは違います! ティナは、その真逆で--」
「--良いだろう!!」

 幼馴染が自分の過去を暴く前に彼女は遮った。過去に何かを抱えている。だけど、それは誰しもが抱えているものだ。お前だけが特別じゃないぞ、小娘。

「ティナ……」
「私は剣士だ。ここまで侮辱されて、貴様をただ殺すだけでは惜しい。貴様が言う、花の香りがして? 果物や蜂蜜の味がする酒、とやらを飲んでやろうじゃないか。但し、もしそれらが貴様の虚言だった時は、死よりも辛い罰を与えてやる」
「ハハハハッ、構わないとも。貴様のような小娘一人黙らせられない酒は、これ以上造らない方が良いだろうからな」
「くっ、その減らず口……死を前にしても叩けるか見ものだな」

 彼女は、ひとまず剣を納めた。そして、彼女と共に俺の店へと向かった。

「ここだ。」

 俺は店の鍵を開けて、彼女を中に招き入れた。彼女は、別段珍しい物が無いことに半ば勝利を確信しているようだった。それを見て、まだ若いなと再認識した。

「適当に座れ」
「いい」
「勝手にしろ」

 彼女に、カウンターに座るよう促したが、それすらも嫌なほどヘソを曲げているらし。まぁ、構わないさ。酒は立っても、飲めるからな。俺は、アイテムBOXから、時空魔法のおかげで、八年ものになった自家製ウイスキーを詰めた酒瓶を彼女に見られないように取り出した。
 本来なら、十二年ものが良かったのだが、これでも十分に、新樽からウイスキーに、バニラや花の蜜と言ったエステル香が移っている。この舌ですでに確認済みだ。

 そして彼女に、酒を出す準備をしながら要件を伝えた。

「もし、この酒を呑んで、あんたが自分の過ちを認めるなら、謝罪はいらない」
「何だと?」
「謝罪が聞きたくて、酒を造ってるわけじゃないからな」
「なら、何を求める」
(金か? それとも男の卑しい欲望か……。)

 彼女は、当然謝罪を求められる事と思っていたのだろう。怪訝そうな顔に、そう書いてある。感情が表情に出るのは、少なくとも真っ直ぐな性格なのだろう。真っ直ぐすぎて、誰にも理解してもらえない。

 まるで、自分の言いたい事を理解してもらえなくて、刃物を振り回している子供だな。

 冷静に、彼女を見ているうちにそう思えた。だから、大人気ないことは言いたくない。彼女に、俺の酒が届けばいい。ただ、こう言って欲しい--

「--美味かったと言ってくれ」
「……何?」

 彼女は拍子抜けだと言わんばかりに聞き返してきた。

「ただ、一言美味いと言ってくれ。それが最高の賛辞だ」

 俺はそう言いながら、彼女にウイスキーを注いだショットグラスを差し出した。

「……何を、おかしな事を」
(本当にこの男は何なんだ。この私に恐れもせず堂々と意見を言ってくる上に、小人らしからぬ言動……あぁイライラする!)

 若干戸惑いながら、彼女はグラスを受け取った。彼女は見たこともない酒の色に戸惑い、匂いを嗅いで絶句していた。

(馬鹿なっ、これは、この匂いは、野原で詰んだ花の匂いだ。そして、時折咲いている蜜が美味しい花の甘い香りもだ。本当に……酒から酒以外の匂いがする。いや、まだ、まだ、味は、…………くっ!)

 彼女は半ばヤケクソのように一息でショットを呷った。
 良い飲みっぷりだねぇ。彼女は、一口でウイスキーを飲み干して、口の中一杯に酒を溜めて、頬が膨れ上がったリスみたいになっていた。

(しまったぁ……。勢い余って、酒が弱いことを忘れて飲み干してしまった。だが、ここで酒を吐き出すなどと言った痴態はさらせない!)

 彼女は少し口を膨らませていた後に、意を決したように酒を喉に落とした。

 ……飲んだ、な。ん? 彼女は口を手で拭いながら若干息を荒げて、ショットグラスをバーカウンターに叩きつけた。

「もう一杯だ。味がわからなかった」
「あ、おう」

(焦って、味が分からなかった。次こそ、確かめてやる。)

 彼女はしばしグラスを睨み、ついでに俺まで睨みやがった。そして先程の勢いはどこに行ったのか、ちびりとグラスに口をつけた。

 今度は、舐めるように飲んだな。さっきは、酒精が強い事がわからなかったのか?言っておけばよかったな。そう思って彼女の顔を見ると、彼女は口を半開きにして、ワナワナと震えていた。

 ぬぉ、今度はどうした?!

(あ、あ、あぁ~、味がする。果物のような清涼な甘さも、蜂蜜のような重厚な甘さまで、それどころか私の知らない形容し難い甘さまで。それでいて、飲んだことのないような強い酒精。
 しかし、それが酒の弱い私にさえ嫌じゃない。幾重にも折り重なった香りと味。そしてそれらを、纏める燻製のような煙の辛みが舌を心地よく痺れさせる。)

「私が間違えていたと言うのか。……これは、この酒は美しい」
「え?」
「ご主人、私が間違えていたようだ。貴方の商品は紛れもなく、美しい。私の偏見で、侮辱してしまい本当にすまなかった」

 彼女はグラスを置き、剣のつかに手を当て腰を折った。騎士らしい、謝罪と言えた。だけどそれは違う、俺が求めているのは。

「そうじゃねぇだろ」
「え」
「はぁ、だからよ、酒は美味かったのか?」
「……あ、あぁ、美味かったよ。それは目が覚めるほどにだ」

 自分でも呆れるが、その一言を聞いただけで、口元が緩むのがわかる。少しは、可愛いところもあるじゃないか。

「そうか。まだ飲むか?」
「酒は弱い方なのだが……」
「水もあるから、好きなだけ飲め」
「金は払うさ、頂こう。これほど美味い酒は、生まれて初めてだからな」

 先程まで、殺し合いをしようとしていた雰囲気は既になく。ウイスキーに魅入られた物同士の話に花が咲いた。
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