64 / 101
ファウルダース侯爵家結婚編
華やぐ夜会1
しおりを挟む
シンデレラは魔法使いのおばあさんの魔法で素敵なドレスアップをして舞踏会へと行ったけれど、現実はそんな甘くはなかった。
夜会の準備ってこんなに大変なの!?
朝も早くに起こされて、寝ぼけ眼でお風呂に入れられて、低血圧にクラクラしながらマッサージを受けて寝落ちした。
ハッと起きたらもうお昼で、私のお肌はピカピカに磨き上げられていて、お肌もちもちのすべすべ。
寝て起きたらまさに魔法のようではあったけれど、体が受けていた刺激というのは疲労として蓄積されていたようで、なんとなく全身が怠かった。
あんまりにもお腹が空いてしまったから、お昼に軽食をつまんでひと休憩。
ほっと息をついたのもつかの間、ベルさんを筆頭にメイドさんたちが私の服をひん剥くと、三人がかりでコルセットの着付け!
これが一番地獄だった。
ベルさん容赦ないんだもん。
お腹と腰がペキって言って折れそうなくらいの圧力をコルセットに託して、くびれができる。伯爵家のお茶会でつけていた昼用のコルセットが断然マシだった。
「お嬢様はお胸がないので寄せて上げるしかありませんから」
「ベルさんひどい」
私からしてみればこの世界の人達の発育がおかしいと思う!
そう主張したところで子供にしか見られていない事実もあるので、不毛な抗議なんですが。
ベルさんにえいやっとコルセットを締め上げられてぐったりとしていれば、次はお化粧。
人にお化粧をしてもらうのって緊張するけれど、最近はベルさんがやってくれていたのでその延長線。全く知らない人に顔をいじられるよりは安心した。
髪も綺麗に結い上げてもらって、最後にドレスを着れば、出来上がり。
気がついたらすっかり日も暮れ始める頃で、成人式の振り袖のための早起きが可愛いものだったな~、なんて思っちゃったくらい。
くたくたになってもベッドに寝転ぶことはできないから、ソファに腰掛けて、せめてコルセットの圧迫が苦しくない姿勢を探す。
ほっと一息つく頃、客室の扉がノックされた。
「はい」
「ユカ、準備できた?」
扉の向こうから現れたのは、素敵な王子様。
輝くほどに美しい銀の髪はいつもと違って一つにくくられて、肩に流れている。前髪も上げてきっちりと固めてしまえば、凛々しさが際立つ。
その細い体は黒を基調にした軍服のようなスーツを着ていた。騎士の制服に近い雰囲気があるけど、それよりは華美な装飾が目立つので、たぶん式典用の正装みたいなものなのかもしれない。
年下の男の子だってことが頭から飛んでしまったくらいに、大人の、男の人だった。
でもスミレ色の瞳が私を見つけて、嬉しそうに緩むから、私もつられて頬が緩んだ。
「すごく男前。見違えた」
「そういうユカこそ、すごく綺麗だ」
私ってこんなにも単純だったのかってびっくりするくらい、ストレートな褒め言葉に心が浮足立つ。
私のドレスは濃紺色のシルクにオーガンジーを重ねた、Aラインのドレス
オーガンジーには裾のあたりにビーズが散りばめられていて、裾が翻るたびに光を反射する。
そしてトップはハイネックの総レース仕立て。袖は肘までの七分丈で、鎖骨から首、二の腕までがレースで覆われている。
背中ももちろん、傷のある位置がうまい具合に密度の高いレースで覆われていて、露出を抑えてくれている。
その上、髪飾りやイヤリング、胸元のブローチには銀細工で飾られたアメジストがあしらわれていて、アンリと私の関係を示す色を取り入れてくれていた。
ダミアン様とミリッツァ様から贈られた素敵なドレス。
私のことを想ってくれた気配りが、いたるところに散りばめられたドレスだった。
こんな大人っぽいドレス、私に似合うか不安だったけれど、アンリに綺麗だって言ってもらえて安心した。
「なんだろう、そういう格好していると、ちゃんとお姉さんに見えるや」
「もう、普段はお姉さんに見えないってこと?」
「あ~……そーいうわけじゃないけど」
「じゃあどういうわけなの?」
「……勘弁してください」
白旗を上げたアンリ。
ちょっと困ったような、情けないような顔をする目の前の人に、いつものアンリを見つけて、私は嬉しくなって笑ってしまった。
「笑わなくたっていいじゃないか」
「ごめんなさい。やっぱりアンリはアンリだなって思っただけ」
「そっちこそどういう意味だよ」
「そのまんまの意味だよ」
言葉遊びをしながら笑っている間にも、アンリは大股でソファーのところまで着てしまう。
そうして白い手袋をした右手を差し出した。
「お手を、お姫様」
「ありがとう、王子様」
いつもの仕返し。
たまにはこういうのもいいでしょ、と笑いながらアンリの手に自分の手を重ねる。
でも一向にその手が引かれなくてアンリの顔を見上げれば、アンリは顔を明後日の方向に向けながら、空いてる左手で口元を覆っていた。
え、何その反応。
「アンリ? 具合悪いの?」
「うー……ちょっと、悪いかも」
「えっ、それは大変!」
風邪? 腹痛? それとも何か、もっと別の?
慌てて立ち上がれば、アンリは目元を潤ませながら私の手を引いてしまう。
立ち上がる勢いのままアンリの方へと倒れ込んだ私は、そのままアンリに抱きすくめられて。
「アンリ?」
「あーもー、ユカほんと可愛い。可愛いし、綺麗だし、それなのに僕がユカの王子様とか、浮かれちまうよ」
「ちょっとアンリ、具合悪いのならそんなこと言ってる場合じゃないでしょ」
「具合が悪いのはユカのせいだ。ユカが可愛すぎて、胸が張り裂けそう」
「馬鹿なこと言ってないで、もう」
これはあれかな、恋の病に薬なしっていうやつ。
こんな私を可愛いだなんて、アンリも大概物好きだとは思う。でもこんな綺麗なドレスを着ている間くらい、アンリだけのお姫様になってもいいのかなって夢見がちなことすら思ってしまう私も、大概だよね。
私もアンリも、結局は似た者同士なのかも。
そんなこんなでしばらく抱擁を交わすと、満足したのかアンリが身体を離した。
「これ以上は駄目だ。理性が溶ける」
「アンリ、そろそろ時間じゃない?」
「あ、うん。そうだね、行こう」
アンリがなにか独り言をぼやいていた気もするけど、気のせいだったかもしれない。
声をかければ、今度こそアンリは私をエスコートしてくれた。
◇◇◇
今日の夜会は「初春(ういはる)の夜会」というもので、王家主催の、社交界の幕開けを告げる大きな夜会らしい。
シリル様とリゼット様と同じ馬車に相乗りさせてもらって、王城へと向かう。
シリル様も貴公子然とした服装だし、リゼット様も本物のお姫様のように美しくて、目がちかちかした。そんなお二人からも綺麗だって言われて、馬車に乗っている間中、恥ずかしくて視線が合わせられなかった。
外から見た王城は、パリのヴェルサイユ宮殿のような場所だった。
城壁を越えてからも進んでいく馬車や遠くに見える大きな建物を見ていると、王城と呼ばれる場所の広さがよくわかる。東京ドームいくつ分だろうね?
そうして馬車が玄関ポーチへと到着すると、まずシリル様が降りた。次にリゼット様。
アンリが降りて、手を差し伸べてくれる。
私はその手を取ると、馬車の外へと踏み出した。
人生初の舞踏会。
本当に人生って何か起きるか分からない。
煌々と真昼のように灯されたシャンデリアの明かりがこぼれ出てくる場所には、次々と馬車が止まって、紳士淑女がお城の中へと入っていく。
足がすくむのはしょうがないと思う。
だって私、こんな場所に立つなんて夢にも思ったことなかったんだもの。
気後れしていれば、私の戸惑いに気がついたらしいアンリが頬を寄せた。
「大丈夫さ、僕がいる。はぐれないようにね」
「うん。アンリこそ、私を置いてっちゃ嫌だよ」
エスコートしてくれるアンリの手をしっかりと握れば、アンリもまた握り返してくれる。
この手がある限り、私は前を見る。
背筋をしゃんと伸ばして。
いざ、貴族の世界へ。
夜会の準備ってこんなに大変なの!?
朝も早くに起こされて、寝ぼけ眼でお風呂に入れられて、低血圧にクラクラしながらマッサージを受けて寝落ちした。
ハッと起きたらもうお昼で、私のお肌はピカピカに磨き上げられていて、お肌もちもちのすべすべ。
寝て起きたらまさに魔法のようではあったけれど、体が受けていた刺激というのは疲労として蓄積されていたようで、なんとなく全身が怠かった。
あんまりにもお腹が空いてしまったから、お昼に軽食をつまんでひと休憩。
ほっと息をついたのもつかの間、ベルさんを筆頭にメイドさんたちが私の服をひん剥くと、三人がかりでコルセットの着付け!
これが一番地獄だった。
ベルさん容赦ないんだもん。
お腹と腰がペキって言って折れそうなくらいの圧力をコルセットに託して、くびれができる。伯爵家のお茶会でつけていた昼用のコルセットが断然マシだった。
「お嬢様はお胸がないので寄せて上げるしかありませんから」
「ベルさんひどい」
私からしてみればこの世界の人達の発育がおかしいと思う!
そう主張したところで子供にしか見られていない事実もあるので、不毛な抗議なんですが。
ベルさんにえいやっとコルセットを締め上げられてぐったりとしていれば、次はお化粧。
人にお化粧をしてもらうのって緊張するけれど、最近はベルさんがやってくれていたのでその延長線。全く知らない人に顔をいじられるよりは安心した。
髪も綺麗に結い上げてもらって、最後にドレスを着れば、出来上がり。
気がついたらすっかり日も暮れ始める頃で、成人式の振り袖のための早起きが可愛いものだったな~、なんて思っちゃったくらい。
くたくたになってもベッドに寝転ぶことはできないから、ソファに腰掛けて、せめてコルセットの圧迫が苦しくない姿勢を探す。
ほっと一息つく頃、客室の扉がノックされた。
「はい」
「ユカ、準備できた?」
扉の向こうから現れたのは、素敵な王子様。
輝くほどに美しい銀の髪はいつもと違って一つにくくられて、肩に流れている。前髪も上げてきっちりと固めてしまえば、凛々しさが際立つ。
その細い体は黒を基調にした軍服のようなスーツを着ていた。騎士の制服に近い雰囲気があるけど、それよりは華美な装飾が目立つので、たぶん式典用の正装みたいなものなのかもしれない。
年下の男の子だってことが頭から飛んでしまったくらいに、大人の、男の人だった。
でもスミレ色の瞳が私を見つけて、嬉しそうに緩むから、私もつられて頬が緩んだ。
「すごく男前。見違えた」
「そういうユカこそ、すごく綺麗だ」
私ってこんなにも単純だったのかってびっくりするくらい、ストレートな褒め言葉に心が浮足立つ。
私のドレスは濃紺色のシルクにオーガンジーを重ねた、Aラインのドレス
オーガンジーには裾のあたりにビーズが散りばめられていて、裾が翻るたびに光を反射する。
そしてトップはハイネックの総レース仕立て。袖は肘までの七分丈で、鎖骨から首、二の腕までがレースで覆われている。
背中ももちろん、傷のある位置がうまい具合に密度の高いレースで覆われていて、露出を抑えてくれている。
その上、髪飾りやイヤリング、胸元のブローチには銀細工で飾られたアメジストがあしらわれていて、アンリと私の関係を示す色を取り入れてくれていた。
ダミアン様とミリッツァ様から贈られた素敵なドレス。
私のことを想ってくれた気配りが、いたるところに散りばめられたドレスだった。
こんな大人っぽいドレス、私に似合うか不安だったけれど、アンリに綺麗だって言ってもらえて安心した。
「なんだろう、そういう格好していると、ちゃんとお姉さんに見えるや」
「もう、普段はお姉さんに見えないってこと?」
「あ~……そーいうわけじゃないけど」
「じゃあどういうわけなの?」
「……勘弁してください」
白旗を上げたアンリ。
ちょっと困ったような、情けないような顔をする目の前の人に、いつものアンリを見つけて、私は嬉しくなって笑ってしまった。
「笑わなくたっていいじゃないか」
「ごめんなさい。やっぱりアンリはアンリだなって思っただけ」
「そっちこそどういう意味だよ」
「そのまんまの意味だよ」
言葉遊びをしながら笑っている間にも、アンリは大股でソファーのところまで着てしまう。
そうして白い手袋をした右手を差し出した。
「お手を、お姫様」
「ありがとう、王子様」
いつもの仕返し。
たまにはこういうのもいいでしょ、と笑いながらアンリの手に自分の手を重ねる。
でも一向にその手が引かれなくてアンリの顔を見上げれば、アンリは顔を明後日の方向に向けながら、空いてる左手で口元を覆っていた。
え、何その反応。
「アンリ? 具合悪いの?」
「うー……ちょっと、悪いかも」
「えっ、それは大変!」
風邪? 腹痛? それとも何か、もっと別の?
慌てて立ち上がれば、アンリは目元を潤ませながら私の手を引いてしまう。
立ち上がる勢いのままアンリの方へと倒れ込んだ私は、そのままアンリに抱きすくめられて。
「アンリ?」
「あーもー、ユカほんと可愛い。可愛いし、綺麗だし、それなのに僕がユカの王子様とか、浮かれちまうよ」
「ちょっとアンリ、具合悪いのならそんなこと言ってる場合じゃないでしょ」
「具合が悪いのはユカのせいだ。ユカが可愛すぎて、胸が張り裂けそう」
「馬鹿なこと言ってないで、もう」
これはあれかな、恋の病に薬なしっていうやつ。
こんな私を可愛いだなんて、アンリも大概物好きだとは思う。でもこんな綺麗なドレスを着ている間くらい、アンリだけのお姫様になってもいいのかなって夢見がちなことすら思ってしまう私も、大概だよね。
私もアンリも、結局は似た者同士なのかも。
そんなこんなでしばらく抱擁を交わすと、満足したのかアンリが身体を離した。
「これ以上は駄目だ。理性が溶ける」
「アンリ、そろそろ時間じゃない?」
「あ、うん。そうだね、行こう」
アンリがなにか独り言をぼやいていた気もするけど、気のせいだったかもしれない。
声をかければ、今度こそアンリは私をエスコートしてくれた。
◇◇◇
今日の夜会は「初春(ういはる)の夜会」というもので、王家主催の、社交界の幕開けを告げる大きな夜会らしい。
シリル様とリゼット様と同じ馬車に相乗りさせてもらって、王城へと向かう。
シリル様も貴公子然とした服装だし、リゼット様も本物のお姫様のように美しくて、目がちかちかした。そんなお二人からも綺麗だって言われて、馬車に乗っている間中、恥ずかしくて視線が合わせられなかった。
外から見た王城は、パリのヴェルサイユ宮殿のような場所だった。
城壁を越えてからも進んでいく馬車や遠くに見える大きな建物を見ていると、王城と呼ばれる場所の広さがよくわかる。東京ドームいくつ分だろうね?
そうして馬車が玄関ポーチへと到着すると、まずシリル様が降りた。次にリゼット様。
アンリが降りて、手を差し伸べてくれる。
私はその手を取ると、馬車の外へと踏み出した。
人生初の舞踏会。
本当に人生って何か起きるか分からない。
煌々と真昼のように灯されたシャンデリアの明かりがこぼれ出てくる場所には、次々と馬車が止まって、紳士淑女がお城の中へと入っていく。
足がすくむのはしょうがないと思う。
だって私、こんな場所に立つなんて夢にも思ったことなかったんだもの。
気後れしていれば、私の戸惑いに気がついたらしいアンリが頬を寄せた。
「大丈夫さ、僕がいる。はぐれないようにね」
「うん。アンリこそ、私を置いてっちゃ嫌だよ」
エスコートしてくれるアンリの手をしっかりと握れば、アンリもまた握り返してくれる。
この手がある限り、私は前を見る。
背筋をしゃんと伸ばして。
いざ、貴族の世界へ。
0
ユカとアンリの姫初め小説は こちら
お気に入りに追加
426
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
エリート警察官の溺愛は甘く切ない
日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。
両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉
黒の神官と夜のお世話役
苺野 あん
恋愛
辺境の神殿で雑用係として慎ましく暮らしていたアンジェリアは、王都からやって来る上級神官の夜のお世話役に任命されてしまう。それも黒の神官という異名を持ち、様々な悪い噂に包まれた恐ろしい相手だ。ところが実際に現れたのは、アンジェリアの想像とは違っていて……。※完結しました
嫌われ女騎士は塩対応だった堅物騎士様と蜜愛中! 愚者の花道
Canaan
恋愛
旧題:愚者の花道
周囲からの風当たりは強いが、逞しく生きている平民あがりの女騎士ヘザー。ある時、とんでもない痴態を高慢エリート男ヒューイに目撃されてしまう。しかも、新しい配属先には自分の上官としてそのヒューイがいた……。
女子力低い残念ヒロインが、超感じ悪い堅物男の調子をだんだん狂わせていくお話。
※シリーズ「愚者たちの物語 その2」※
責任を取らなくていいので溺愛しないでください
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
漆黒騎士団の女騎士であるシャンテルは任務の途中で一人の男にまんまと美味しくいただかれてしまった。どうやらその男は以前から彼女を狙っていたらしい。
だが任務のため、そんなことにはお構いなしのシャンテル。むしろ邪魔。その男から逃げながら任務をこなす日々。だが、その男の正体に気づいたとき――。
※2023.6.14:アルファポリスノーチェブックスより書籍化されました。
※ノーチェ作品の何かをレンタルしますと特別番外編(鍵付き)がお読みいただけます。
不器用騎士様は記憶喪失の婚約者を逃がさない
かべうち右近
恋愛
「あなたみたいな人と、婚約したくなかった……!」
婚約者ヴィルヘルミーナにそう言われたルドガー。しかし、ツンツンなヴィルヘルミーナはそれからすぐに事故で記憶を失い、それまでとは打って変わって素直な可愛らしい令嬢に生まれ変わっていたーー。
もともとルドガーとヴィルヘルミーナは、顔を合わせればたびたび口喧嘩をする幼馴染同士だった。
ずっと好きな女などいないと思い込んでいたルドガーは、女性に人気で付き合いも広い。そんな彼は、悪友に指摘されて、ヴィルヘルミーナが好きなのだとやっと気付いた。
想いに気づいたとたんに、何の幸運か、親の意向によりとんとん拍子にヴィルヘルミーナとルドガーの婚約がまとまったものの、女たらしのルドガーに対してヴィルヘルミーナはツンツンだったのだ。
記憶を失ったヴィルヘルミーナには悪いが、今度こそ彼女を口説き落して円満結婚を目指し、ルドガーは彼女にアプローチを始める。しかし、元女誑しの不器用騎士は息を吸うようにステップをすっ飛ばしたアプローチばかりしてしまい…?
不器用騎士×元ツンデレ・今素直令嬢のラブコメです。
12/11追記
書籍版の配信に伴い、WEB連載版は取り下げております。
たくさんお読みいただきありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる