他力本願のアラサーテイマー ~モフモフやぷにぷにと一緒なら、ダークファンタジーも怖くない!~

雑木林

文字の大きさ
上 下
213 / 239
七章 新生活の始まり

210話 第二階層

しおりを挟む
 
 ──ダンジョンの発見から三日後。
 村長さんや村人たちと話し合って、盆地の村を移転させることが決まった。
 村長さんがダンジョンを見学したり、トールたちがその護衛に就いたり、幾つかのイベントを熟してから、私は開拓作業に取り掛かる。

 ブロ丸が山を切り崩して、スラ丸が土砂を適当な場所に捨てる。スキルを駆使すれば、山一つくらいは数週間で撤去出来るかな。
 山に生息している魔物たちが、縄張りを荒らされたから襲ってきたけど、ティラに撃退して貰った。
 世の中は弱肉強食。ここはもう、私たちの縄張りだよ。

「ブロ丸、次はあっちから崩して。スラ丸、木材は捨てないでね。家を建てるのに必要だから」

 私の指示に従って、二匹はテキパキと働いてくれる。
 目下の悩みは、大工さんがいないこと。木材が幾らあっても、きちんとした家を建てられないんだよね。
 一応、村には一人だけ、元大工のお爺さんがいるけど……村一番のご高齢だから、職業レベルやスキルの恩恵があっても、働くのは難しい。

 近隣の村から大工さんを借りるべく、村長さんが交渉してくれることになったので、そちらはお任せしよう。
 私は開拓作業を指揮しながら、【感覚共有】を使ってテツ丸の視界を覗き見する。
 今日はトールたちが、欲望の坩堝の第二階層に挑むんだ。そろそろ到着する頃だと思う。

「──っしゃァ!! テメェらッ、気合入れろやァ!! 久しぶりの冒険だからって、腑抜けたら承知しねェぞッ!! 突撃ィ──ッ!!」

「トール、落ち着け。逸る気持ちは分かるが、冷静かつ慎重に挑むべきだ」

 トールが暴走しそうになったけど、ニュートがいい感じに手綱を握ってくれた。
 彼らの現在地は、第一階層の中央にある縦穴の目の前だよ。穴の直径は二十メートルくらいで、中には苔だらけの螺旋階段が、下へ下へと伸びている。

「どんな魔物が出たって、あたしの魔法でドカンと爆殺よ!! シュヴァインっ、護衛は任せたわ!!」

「う、うん……っ!! 何があっても、絶対に守るから……っ!!」

 フィオナちゃんとシュヴァインくんも、いつも通りの調子でダンジョン探索に臨んでいる。
 リーダーだったルークスがいなくても、パーティーは上手いこと纏まっているんだ。
 私はそのことに安堵しながら、少しだけ寂しくなってしまう。

 これから第二階層に挑むのは、この四人+スラ丸三号とテツ丸だよ。
 一行は慎重に螺旋階段を下りて、第二階層へと到着した。
 またもや夜の森だったけど、第一階層とは違って、所々に薄桃色の靄が漂っている。

「あの靄はなんだ……? 第一階層では、見掛けなかったが……」

 ニュートは冷静に見極めようとしたけど、トールが我先にと歩き出す。

「突っ込ンで確かめりゃァいいだろ!! 細けェこたァ、危なくなってから考えンだよ!! 俺様が先頭だッ!! 行くぜェ!!」

「馬鹿トールっ、突っ込ませるならスラ丸の分身が先でしょ!!」

 フィオナちゃんはトールを引き留めてから、スラ丸に【遍在】を使わせて、分身を薄桃色の靄の中に突入させた。
 すると、スラ丸の分身がすぐに動きを止めて、スヤスヤと眠り始めたよ。

「あっ、思い出した……!! ボク、これ知ってるよ……!!」

 シュヴァインくんがハッとして、みんなに薄桃色の靄の正体を知らせる。
 彼曰く、これはピンクリリーの花粉らしい。
 彼は以前、流水海域でフィオナちゃんとスラ丸を狙う刺客に襲われたとき、この花粉を敵に投げ付けられたことがある。
 それで呆気なく眠らされて、不甲斐ない思いをしたので、二度と同じ手を食らわないよう、後になってどんなものか調べたみたい。

 ピンクリリーというのは、ゴマちゃんのスキル【花吹雪】で、ランダムに出る四色の花弁の一つだね。
 普通に自生している植物だけど、こうも花粉が一か所に纏まって漂うことは、あり得ない現象だとか……。

「──つまり、魔物のスキルだと考えるのが妥当か。シュヴァイン、対処方法は?」

「か、花粉を吸い込まないか、事前に緑色のポーションを飲むこと……。それと、眠った人に、少しでも痛みを与えれば、起きるって……」

 ニュートに質問されて、シュヴァインくんがそう答えた。どれも実践するのが簡単な対処方法だよ。
 フィオナちゃんはスラ丸の中に手を突っ込み、緑色の下級ポーションを取り出す。

「事前に飲んで解決するなら、なんの問題もないわね! ポーションだったら、アーシャにいっぱい貰っているもの!」

 みんなはポーションを飲み干して、いざ花粉の中に突入した。
 そうして、一行が発見したのは、ピンクリリーの花畑とアルラウネの群れ。
 アルラウネと言えばローズだけど、ここに生息しているアルラウネは、彼女と全然違う。

 下半身が桃色の百合の花で、上半身は人型の宇宙人っぽい。
 目が人間よりもずっと大きくて、口が頬まで裂けており、肌は完全な緑色。
 体長は一メートル半くらいで、あんまり可愛くない。

「チッ、見るからに雑魚じゃねェか……ッ!!」

 トールがステホで撮影して、苛立った様子を見せた。
 敵の名前は『アルラウネダンサー』で、持っているスキルは【草花生成】【催眠の花粉】の二つ。
 後者のスキルが、周辺に花粉を漂わせている原因だね。

 このアルラウネは腰をくねらせて、踊りながら花粉を撒き散らしている。
 群れは二十匹前後で形成されているけど、ダンサーしかいないから、花粉対策さえすれば楽勝かな。

「さぁてとっ、あたしがドカンと殺っていいわよね!?」

「待て、花粉に引火したら爆発するかもしれない。ここは、ワタシとテツ丸の出番だ」

 ニュートはフィオナちゃんを下がらせて、短杖をアルラウネの群れに向けた。
 彼の身体から冷たい魔力が立ち昇り、アルラウネの群れをスキル【氷乱針】が襲う。

 足元から乱立する大きな氷の針が、次々とアルラウネを串刺しにして、そのまま氷結させた。
 何匹かは散開して難を逃れたけど、テツ丸が操作する刃の子機によって、頭や胸を貫かれる。

 子機を操る鋼の頭脳、スチールブレイン。そんな魔物に進化したテツ丸は、呼吸もしないし眠りもしないので、ポーションがなくても花粉の影響を受けない。
 アルラウネダンサーにとっては、どう考えても天敵だよ。

「ああもうっ!! この階層でもあたしの出番がないの!? 上でもドカンって出来なかったし、フラストレーションが溜まってきたわ!!」

 フィオナちゃんが頭を掻きむしって、不満を爆発させた。
 彼女の十八番であるスキル【爆炎球】は、『ガマ油の杖』と『燃える拡大の指輪』という、二つのマジックアイテムによって強化されている。

 元々は直径五メートルの、爆発する炎の球だったけど……今では直径十メートルの、爆発する焼夷弾になっているんだ。
 ここだと明らかに威力が過剰だし、森が燃える危険性もあるので、しばらくは封印して貰うしかない。

「ふぃ、フィオナちゃん……!! どうしてもって言うなら、ボクが受け止めるよ……!!」

「シュヴァイン……っ、それは愛ね!?」

「う、うん……っ!! 愛だよ……!!」

 シュヴァインくんが盾を構えて、フィオナちゃんと向き合い、馬鹿なことを言い出した。
 彼にはスキル【炎熱耐性】があるので、炎によるダメージは軽減される。
 でも、今のフィオナちゃんの【爆炎球】は、流石に厳しいと思う。
 馬鹿なカップルの攻防が、勃発しそうになったけど、これはトールが止めてくれた。

「テメェらッ、アホやってンじゃねェぞ!! ドロップアイテムをさっさと拾えや!!」

「アホってなによっ、失礼しちゃうわね!! トールだって、アーシャに『ブロ丸の攻撃を受け止めて!』って言われたら、受け止めるでしょ!?」

「受け止めねェよッ!! 馬鹿がよッ!!」

 いくらトールが怪力とは言え、最大サイズのブロ丸を持ち上げることは出来ない。黄金は重たいからね。
 ただ、少し前に試してみたら、微動だにしないということはなかった。
 レベル30の戦士で、スキル【剛力】と【金剛力】を取得しているというのは、凄まじいことなんだ。

「ふむ、ドロップアイテムは花粉か……。悪くないな」

 ニュートは一足先に、アルラウネダンサーのドロップアイテムを確認していた。
 それは、手のひらサイズの布袋で、中身は薄桃色の花粉だったよ。

 アイテムの名前は『スリープパウダー』で、催眠作用がある代物だ。
 誰かを生け捕りにするとか、村人たちの護身用に持たせるとか、使い道は幾つか思い付く。
 小さい土の魔石も手に入ったので、これは私が買い取ろうかな。

 この後も、トールたちは第二階層の探索を続けて、アルラウネダンサーを狩りまくった。
 百匹以上狩ったところで、レアドロップが手に入る。

 『花咲く踊り子の衣装』──これを装備して踊ると、観客の眠気を誘う。
 露出度が高い桃色のビキニに、薄すぎる布がくっ付いたような代物だよ。

「こ、これは……!? フィオナちゃんに、似合う……っ!!」

「そうよねっ、あたしもそう思うわ!! これ、あたしが貰ってもいいでしょ!?」

 シュヴァインくんに勧められて、フィオナちゃんは自分で装備する気満々になった。
 しかし、ニュートが顔を顰めながら、首を横に振る。

「いや、駄目だ。お前が着ると、スイミィまで真似をしてしまう」

「真似したっていいじゃない! アーシャにも着させて、三人で踊ってあげるわよ!?」

「却下だ。最近、風紀の乱れが著しいぞ。この辺りで、意識改革を行うべきだろう」

 ニュートは頑として譲らず、踊り子の衣装をスラ丸の中に突っ込み、二度と出すなと言い含めた。
 そこまで言うなら、捨てればいいのに……。レアドロップだから、勿体ない精神が発揮されたみたい。

「うぅ……っ、フィオナちゃんたちの踊り子姿……!! ボクっ、見たかったよぅ……!!」

 シュヴァインくんが悔しくて泣いているけど、私は踊り子の衣装を着なくて済んだことに、ホッと安堵している。
 フィオナちゃんに押し付けられたら、なんだかんだで着て踊ることになりそうだし、戦々恐々としていたんだ。

 ここで、ニュートは全員の意識を切り替えさせるために、無理やり話題を変えた。

「このダンジョンの名前は欲望の坩堝で、第一階層のテーマは食欲だと、アーシャが言っていたな……。ならば、この第二階層のテーマは、睡眠欲か」

 現地にいるニュートの分析を聞いて、私はウンウンと首を縦に振る。


 ……そういえば、ミケが期待していたテーマの階層って、次かもしれないね。
 人間の三大欲求である食欲、睡眠欲と続いたら、第三階層は性欲だと予想出来てしまう。
 子供が挑むのは感心しないので、探索を控えて貰いたい。そんな私の願いも虚しく、トールが吠える。

「オイっ、さっさと第三階層に下りちまうぞッ!! この階層は歯応えがなくてッ、クソつまンねェ!!」

「そうねっ、それがいいわ!! あたしもこの階層は、退屈だから嫌いよ!!」

 フィオナちゃんが同調したことで、シュヴァインくんも首を縦に振り、パーティーの過半数が第三階層へ挑むことで纏まった。
 ニュートは少しだけ思案したけど、最終的には賛成したよ。

「そうだな……。ここでは敵が弱すぎて、レベル上げも捗らない。第三階層へ挑むとしよう」

 私は反対したいけど、その理由が『エッチな階層だから駄目!』なんて、ニュート以外は聞き入れてくれなさそう……。
 
しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

ぐ~たら第三王子、牧場でスローライフ始めるってよ

雑木林
ファンタジー
 現代日本で草臥れたサラリーマンをやっていた俺は、過労死した後に何の脈絡もなく異世界転生を果たした。  第二の人生で新たに得た俺の身分は、とある王国の第三王子だ。  この世界では神様が人々に天職を授けると言われており、俺の父親である国王は【軍神】で、長男の第一王子が【剣聖】、それから次男の第二王子が【賢者】という天職を授かっている。  そんなエリートな王族の末席に加わった俺は、当然のように周囲から期待されていたが……しかし、俺が授かった天職は、なんと【牧場主】だった。  畜産業は人類の食文化を支える素晴らしいものだが、王族が従事する仕事としては相応しくない。  斯くして、父親に失望された俺は王城から追放され、辺境の片隅でひっそりとスローライフを始めることになる。

我が家に子犬がやって来た!

もも野はち助(旧ハチ助)
ファンタジー
【あらすじ】ラテール伯爵家の令嬢フィリアナは、仕事で帰宅できない父の状況に不満を抱きながら、自身の6歳の誕生日を迎えていた。すると、遅くに帰宅した父が白黒でフワフワな毛をした足の太い子犬を連れ帰る。子犬の飼い主はある高貴な人物らしいが、訳あってラテール家で面倒を見る事になったそうだ。その子犬を自身の誕生日プレゼントだと勘違いしたフィリアナは、兄ロアルドと取り合いながら、可愛がり始める。子犬はすでに名前が決まっており『アルス』といった。 アルスは当初かなり周囲の人間を警戒していたのだが、フィリアナとロアルドが甲斐甲斐しく世話をする事で、すぐに二人と打ち解ける。 だがそんな子犬のアルスには、ある重大な秘密があって……。 この話は、子犬と戯れながら巻き込まれ成長をしていく兄妹の物語。 ※全102話で完結済。 ★『小説家になろう』でも読めます★

転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜

犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。 馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。 大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。 精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。 人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

はぁ?とりあえず寝てていい?

夕凪
ファンタジー
嫌いな両親と同級生から逃げて、アメリカ留学をした帰り道。帰国中の飛行機が事故を起こし、日本の女子高生だった私は墜落死した。特に未練もなかったが、強いて言えば、大好きなもふもふと一緒に暮らしたかった。しかし何故か、剣と魔法の異世界で、貴族の子として転生していた。しかも男の子で。今世の両親はとてもやさしくいい人たちで、さらには前世にはいなかった兄弟がいた。せっかくだから思いっきり、もふもふと戯れたい!惰眠を貪りたい!のんびり自由に生きたい!そう思っていたが、5歳の時に行われる判定の儀という、魔法属性を調べた日を境に、幸せな日常が崩れ去っていった・・・。その後、名を変え別の人物として、相棒のもふもふと共に旅に出る。相棒のもふもふであるズィーリオスの為の旅が、次第に自分自身の未来に深く関わっていき、仲間と共に逃れられない運命の荒波に飲み込まれていく。 ※第二章は全体的に説明回が多いです。 <<<小説家になろうにて先行投稿しています>>>

30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。

ひさまま
ファンタジー
 前世で搾取されまくりだった私。  魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。  とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。  これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。  取り敢えず、明日は退職届けを出そう。  目指せ、快適異世界生活。  ぽちぽち更新します。  作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。  脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

処理中です...