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三章 スライム騒動編
74話 帰路の襲撃
しおりを挟むなんだかんだで、フィオナちゃんはスノウベアーのマントを自分のものにした。
常日頃からトールに抱いていた不満も全部ぶつけて、すっかりと上機嫌になった彼女の快進撃は止まらない。
「爆炎球!! 爆炎球!! 爆炎球!!」
「ルークス、そろそろフィオナを止めろ。流氷の修繕にも限界がある」
「今のフィオナに声を掛けるの、なんだか怖いなぁ……」
ニュート様に促されて、ルークスがおずおずとフィオナちゃんを止めに入った。
ここまでで彼女が倒したスノウベアーの数は、なんと合計で六匹。この階層にもセイウチと大人アザラシが現れるから、それも込みだと二十匹近くの魔物を屠っているよ。
フィオナちゃんの暴走……というか、やる気スイッチをどうにかオフにした一行は、スノウベアーと更に何度か戦って経験を積んだ。
格上の魔物と連戦したことで、みんなのレベルが上がったみたいだし、成果は上々だね。
「──まだまだ暴れ足りねェが、この辺で切り上げンぞ」
疲れている様子は全然ないトールの指示。それを聞いて、フィオナちゃんが意外そうな目を向けた。
「あんたが切り上げるって言い出すの、珍しいわね。あたしの魔力なら、まだ大丈夫よ?」
「……気のせいかもしれねェが、妙な視線を感じンだよ。首筋がチリチリしやがるぜ」
みんなは一気に警戒度を引き上げて、周辺を見渡した。けど、人や魔物の姿は見当たらない。
敵意や視線を感知するための、スキルやマジックアイテム。そんなもの、トールは一つも持っていないから、本当に気のせいかもしれない。
それでも、ルークスはすんなりとトールの勘を信じたよ。
「トールがそう言うなら、間違いないよ。帰路では襲撃があるものだと思って、行動しよう」
襲撃者が魔物なら、遠方から人間を観察する手段と知恵を持つユニーク個体だ。
正直、玉乗りが出来る程度のスノウベアーよりも、ずっと恐ろしい。
ただ、もっと恐ろしいのは人間の襲撃者かな。
大人の平均レベルは30もあるんだ。戦闘職以外のレベルも含まれる平均値だけど、ルークスたちよりも格上の相手なんて、幾らでも存在する。
緊張感を保ったまま、みんなは第三階層と第二階層を繋ぐ氷の洞窟まで戻って来た。ここまでは何事もなかったから、一安心だね。
洞窟の中に入って、道なりに進んでいると──前方から、黒いマントで全身を隠している四人組みが歩いてきた。
性別、年齢、武器、どれもが不明。ただし、大人であることは背丈で分かる。
見るからに怪しい連中だけど、ルークスたちを気にしている様子はない。
このまま何事もなく素通りするのかな、と思ったけど──その前に、トールがセイウチソードを引き抜いて、この場にいる全員を制止した。
「止まれや。……妙だなァ、オイ。ダンジョン内で他のパーティーとすれ違うときに、全く警戒しないなンざ、違和感しかねェよ。無警戒を装いながら近付こうとしやがって……テメェら、なァに企んでやがンだ?」
「…………オマエたち、コレクタースライムを引き連れているな?」
トールの問い掛けを無視して、黒マントの一人が逆に問い掛けてきた。
それと同時に、彼らはフィオナちゃんが抱きかかえているスラ丸を注視する。
さっきまで、『貴方たちには興味ありませんよ』みたいな雰囲気だったのに……なんだか、とっても不穏だね。
フィオナちゃんも同じように感じたらしく、熱い魔力を漲らせて、橙色の瞳に戦意を宿す。
「あたしのスラ丸に、何か用なの……?」
「それは、コレクタースライムかと、聞いているんだ。答えてくれないか?」
黒マントの淡々とした口調に、少しだけ殺意が滲んだ気がするよ。
「仮にコレクタースライムだったとして、だからどうした? 貴様らには関係あるまい。去ね」
ニュート様がそう言い捨てて、腰に佩いている細剣を引き抜く。
この時点で、全員が等しく臨戦態勢だ。でも、怪しいからという理由だけで、ルークスたちは先制攻撃なんて出来ない。
黒マントたちは引く気がないみたいで、静かに頷き合い、全身を隠したまま突っ込んでくる。狙いはフィオナちゃんとスラ丸っぽい。
敵全員が素のルークスと同等か、それ以上の速さだ。足音は最小限で、得物は実際に使うまで隠したまま……。対人戦、それも暗殺に特化しているプロかもしれない。
「フィオナちゃんには、指一本触れさせない……!!」
「無駄な殺しはしない。眠れ」
シュヴァインくんが【挑発】を使って敵視を集めると、黒マントの一人が彼に対して、小さな布袋を投げ付けた。
簡単に盾で防げたけど、その途端に布袋が弾けて、薄桃色の粉が撒き散らされる。
シュヴァインくんはすぐに盾で扇ぎ、その粉を吹き飛ばした。でも、少しだけ吸い込んだみたい。
この粉には強力な催眠効果があったらしく、彼は崩れ落ちて寝息を立て始める。
「シュヴァインっ!? この──ッ」
フィオナちゃんが魔法を使おうとしたけど、黒マントたちは一斉に瓶を投げ付けて、それを阻もうとする。
真っ直ぐに飛んでくるのが四本、放物線を描きながら飛んでくるのが四本。合計で八本だ。
ニュート様が半数を【氷壁】で防ぎ、残りはルークスとトールが払い落とす。
すると、全ての瓶が割れて、中身の液体が飛び散った。
「フィオナっ、火は使わないで!! これは油だ!!」
液体のにおいを嗅いで、ルークスがフィオナちゃんを制止したよ。
その油は外気に触れた途端、すぐに揮発して周囲を覆う。このタイミングで火を使ったら、みんなを巻き込んで爆発するかもしれない。
この時点で、フィオナちゃんが火属性の魔法を使えると、黒マントたちが把握していることが判明した。
トールが感じた視線は、多分だけど彼らのものだ。ルークスたちが魔物と戦っているところを観察して、対策を練ったんだと思う。
「魔法使いはフィオナだけではないぞッ!!」
ニュート様が【氷塊弾】を連続で撃ったけど、黒マントたちは壁や天井を足場にして、立体的な動きをしながら容易く回避する。
ルークスとトールも、なんとか攻撃を当てようとしたけど、するりと呆気なく躱されてしまった。
【風纏脚】のバフ効果がある二人の速度も、完全に見切られている。四倍速なのに、驚きもしていない。これも観察されていたことが原因かな……。
それなら、見せていない手札で隙を作ろう。
みんなの冒険に私が付いて行くのは、精神的に厳しいんだけど……手助けをするための手段であれば、幾つか考えてあるんだ。
「スラ丸っ、豆腐ハウス!! それからこれを出してッ!!」
私は現地のスラ丸三号に命令して、まずは【土壁】でフィオナちゃんを囲って貰う。豆腐みたいにシンプルな四角形で、しかも脆いから、この防御方法を『豆腐ハウス』と命名したんだ。
これは私と共有しているスキルなんだけど、スラ丸には【他力本願】がないから、強度は全然期待出来ない。本当にただの、土を積み上げただけの壁だからね。
黒マントたちは初見のスキルに少しだけ動揺したけど、大したスキルじゃないと判断して崩しに掛かる。
黒マントの一人は鋼の籠手を装備していて、一瞬で十連続の打撃を放ち、豆腐ハウスを半壊させた。
その瞬間に、豆腐ハウスの中から沢山の【光球】が溢れ出して、敵味方を問わず全員の視界を奪う。
この【光球】は、私が自分の手元にいるスラ丸一号の【収納】を介して、スラ丸三号に出して貰ったものだよ。
スラ丸同士の【収納】は、同じ異空間に繋がっているから、こんなことも出来るんだ。
「クソっ、なんだこれは……!?」
突然の目眩ましで、黒マントたちは取り乱しているけど、ルークスたちは冷静だった。
豆腐ハウスからの【光球】ばら撒きコンボは、私が思い付いたときに教えてあったからね。みんな、豆腐ハウスが壊れる前に目を瞑り、被害を最小限に抑えていたよ。
私が出した【光球】は、私の意思で消せるから、ここで消去。
後は無音に近い動作で走れるルークスが、一人、二人、三人と黒マントを素早く始末していく。
彼らはマントの下に鎖帷子を装備していて、頭、首、胴体をしっかりと守っていたけど、防御力なんてルークスには関係ない。
四人目はトールが始末しようとしたけど、音で気付かれて対応された。
黒マントの反撃はニュート様の魔法で潰したから、トールに被害はない。
生き残っている黒マントは、豆腐ハウスを殴って壊した奴だ。
「囲んで処せ!! 一人で戦おうとするなッ!! 徹底的に追い詰めろッ!!」
「形勢逆転だなァ!! ちゃっちゃとブッ殺してやるぜェ!!」
ニュート様はみんなが油断しないように声を掛けて、トールは悪人面で恐ろしい笑みを浮かべた。
二人の台詞だけを聞くと、こっちが悪者だって勘違いされそう……。
まぁ、見逃すという選択肢はない。そんな傲慢が許されるのは、自分の力に絶対の自信がある強者だけだよ。
これから先、何度襲われても返り討ちに出来るという確証が持てるほど、ルークスたちは強くないんだ。
「──ッ!?」
視力が回復した黒マントは、拳を構えながら周囲を窺い、静かに息を呑む。
生き残りは自分だけで、しかもルークスの姿が、いつの間にか見えなくなっているからね。
ルークスは元々、存在感を希薄にするのが上手かったんだけど、そこに気配を消すスキル【潜伏】が加わって、恐ろしい暗殺者に変貌している。
この状況でも、安心するのはまだ早い。でも、誰も油断していないから、これは勝負あったかな……と、思ったのに、第三者がルークスたちの後ろからやって来た。
「──あらぁん? これって一体、どういう状況なのかしらん?」
それは、甘ったるくて女性っぽい口調なのに、物凄く野太い声だった。
トールとニュート様は黒マントから視線を逸らす訳にはいかず、代わりにフィオナちゃんが振り返る。
そして、彼女は『ひぃっ!?』と短く悲鳴を上げた。
そこにいたのは、身長が三メートルほどもある筋骨隆々のオカマだったよ。
垂直に逆立てたピンク色の長髪と、濃ゆい厚化粧のギャルメイクが、余りにも強烈な個性を感じさせる。
防具はドぎついピンク色で、しかもラメ入りの鎧。
武器は彼の──彼女の? 拳よりも二回りは大きい黒鉄の籠手で、精一杯可愛く見えるようにデコレーションされている。
一目見て、誰もが理解した。色々な意味で、只者じゃないって。
黒マントがオカマを見て、唖然としながら呟く。
「き、金級冒険者……壊門の、カマーマ……」
「そうよぉん。あちきのこと、ご存知なのねん?」
「この国で、最強の拳闘士だ……。知らない訳がない……」
二人の会話を聞いて、分かったことを整理しよう。
オカマの名前はカマーマさん。幸いにも、黒マントの仲間ではないみたい。
『壊門』が二つ名か何かで、金級冒険者。
恐らく、拳闘士っていうのは職業で、最強。
……最強? この国で、一番強い人なの?
「最強って響き、可愛くなくて嫌だわぁん。ねっ、かくれんぼしてる坊やも、そう思わないかしらん?」
カマーマさんは何もない場所を見つめて、ウィンクしながら誰かに問い掛けた。
すると、そこから音もなくルークスが姿を現して、困ったような表情で口を開く。
「確かに可愛いとは思わないけど……あの、どちら様? 今、オレたち取り込み中なんだけど……」
「あちきはカマーマ。拳で愛を語るタイプの乙女よん。帰り道の途中で、揉め事が起こっていたから、こうして声を掛けたの。事情、教えて貰えるかしらん?」
とりあえず、話し合いが出来る相手で良かった。
ルークスたちの不利になるようなことは、多分だけど起こらないと思う。
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