上 下
65 / 239
二章 子供たちの冒険編

65話 生命の息吹

しおりを挟む
 
 私たちがソウルイーターに追い付いたとき、奴は丁度街の中に入ろうとしているところだった。
 やっぱり私たちの存在を厄介だと思っているらしく、すぐに業火の熱線が飛んできて牽制されたけど、新・壁師匠で防ぎながら接近していく。

「──もう少し近付ければ、俺の結界で囲えるな。相棒っ、頑張ってくれ!」

「分かりました! 任せてください!」

 バリィさんに励まされて、私は眠気を我慢しながら魔力を振り絞る。
 新・壁師匠を出しては消して、出しては消してを繰り返し、少しずつ前進していると──ソウルイーターがボロボロの翅を広げて、空を飛ぼうとした。
 あの魔物は【天翔け】なんてスキルを持っているから、空を飛ばれたら追い付けなくなる。

 私たちは焦ったけど、幸いにも奴の翅は左側が拉げていたよ。侯爵様のスキルで吹き飛ばされたときに、横転して自重で潰したんだと思う。
 良かった、これなら飛び立てない。そう安堵したのも束の間、熱エネルギーで形成されたドラゴンの片翼が、ソウルイーターの外殻を内側から突き破って出てきた。
 それは、ソウルイーターの右側の翅と対になって、飛翔するために機能する。

「ま、不味いのじゃ! 彼奴めっ、空を飛ぶつもりじゃぞ!!」

「クソっ!! ドラゴンなら逃げるな!! 俺たちと戦えッ!!」

 ローズとバリィさんが声を荒げたけど、あの魔物はそんなこと気にも留めず、翼と翅を羽ばたかせて飛び立ってしまう。
 バリィさんは魔物の敵視を引き付ける道具、ヘイトパウダーを使ったけど、全く効果がなかった。奴には嗅覚が備わっていないのかもしれない。

 私たちが【移動結界】で追い掛けるも、ソウルイーターの方がずっと速い。
 そして、奴は一足先に、街の中心部である侯爵家のお屋敷へと突っ込んだ。
 どうやら、あそこが目的地だったらしい。余りにも最悪の展開だよ。

 私たちが追い付くには、数十秒ほど時間が掛かる。それがもどかしくて、私は【感覚共有】を使い、ブロ丸の視点で現地の状況を確認した。
 すると、屋敷の半分くらいが瓦礫の山に変えられていて、多くの人が下敷きになっている光景が見えてしまう。

 ルークス、トール、シュヴァインくん、フィオナちゃん、ニュート様、スイミィ様の六人と、使用人や騎士たちの姿がある。
 この世界の人間は元々頑丈だし、選んだ職業とレベル次第では更に頑丈になるから、屋敷の倒壊に巻き込まれても全員が生き残っていた。

 しかし、屋敷を壊した存在であるソウルイーターが、虚ろな目で彼らを見下ろしているので、その命は風前の灯火に思える。
 そして、ソウルイーターの内側から覗くドラゴンの瞳は──よりにもよって、スイミィ様に向けられていた。

「……これ、夢で見た」

 仰向けで倒れているスイミィ様が、ぽつりとそう呟いたよ。
 スキル【予知夢】で見た自分の死。それがまさに、今この瞬間の出来事らしい。
 ソウルイーターは明らかに、スイミィ様を狙って鎌を振り上げる。
 
「バリィさん!! もっと急いでッ!!」

「これが全速力だ!!」

 私はバリィさんを急かしたけど、どうしても間に合わない!!
 十秒。たったそれだけの時間があれば、間に合うのに……ッ!!

 【風纏脚】は脚を使った移動速度を上げてくれるだけで、結界の移動速度は変わらない。地上では恐慌状態の市民たちが右往左往していて、走れる状況じゃないから、このスキルは無意味だ。
 【微風】を使って結界を押してみたけど、これもまた全くの無意味だった。

 ソウルイーターは無情にも、必殺の鎌を振り下ろす。その鎌は死臭を可視化したような、真っ黒なオーラを纏っていて、なんらかのスキルを使っていることが見て取れた。
 死の運命は、変えられない。悲しみと絶望で頭の中がぐちゃぐちゃになり、私が現実から目を背けようとしたところで──

「ボクがっ、相手だあああああああああああああッ!!」

 シュヴァインくんが瓦礫を押し退けて立ち上がり、大声を出して【挑発】を使った。
 路傍の石ころにそんなことをされても、普通なら見向きもしない。
 それなのに、彼の何かがソウルイーターの、あるいはドラゴンの心を刺激して、鎌の向かう先が変わった。

「だ、ダメっ!! やめてシュヴァインっ!!」

 フィオナちゃんが悲痛な声で叫ぶと、シュヴァインくんは申し訳なさそうな表情を浮かべる。

「ブタ野郎ッ!! 勝手に死ぬンじゃねェッ!!」

 トールが瓦礫を掴んで、ソウルイーターの鎌に向かって投げ付けた。でも、僅かな影響すら与えられない。

「──ッ」

 ルークスは瞳の奥に様々な感情を宿して、シュヴァインくんの生き様を最期まで網膜に焼き付けようとしている。
 深い悲しみを湛えながらも、美しい生物でも眺めているかのような、そんな眼差しだった。


 そして、ソウルイーターが振り下ろした鎌は、なんの奇跡も介入することなく、シュヴァインくんに直撃した。


 みんなが悲嘆に暮れる間もなく、ソウルイーターは立て続けに鎌を振り上げて、再びスイミィ様に狙いを定める。
 でも、シュヴァインくんが稼いだ時間のおかげで、

「──やらせるかよッ!! これ以上暴れるなッ!!」

 ようやく到着したバリィさんが、【規定結界】の中にソウルイーターを閉じ込めた。奴は振り上げていた鎌を力なく下ろして、脱力しながら崩れ落ちる。
 ドラゴンの瞳は眠たげに細められて、そのまま静かに閉ざされ、ピクリとも動かなくなった。
 ソウルイーターに対する効果は何もない結界だけど、この様子を見る限り、もう動けない身体を無理やりドラゴンに動かされていたんだと思う。

「た、倒した、のか……?」

 唖然としているニュート様の呟きに、地上に降りたバリィさんが頭を振って答える。

「いいや、そうじゃない。特別な結界を使って、何かをする気力を奪っただけだ」

「そう、か……。そんなことが出来るのか……。ところで、貴様は……?」

「金級冒険者のバリィだ。この結界を維持するためには、大量の魔力が必要なんだが……中級ポーションを融通して貰えないか?」

「分かった。すぐに手配しよう」

 ありったけの青い中級ポーションを持ってくるよう、ニュート様は使用人や騎士たちに命令した。
 ぶっつけ本番で使ったバリィさんの【規定結界】は、魔力の消耗が激しかったみたいで、応援が駆け付けるまでポーションをがぶ飲みしないといけない。

 ニュート様とバリィさんが、そんな会話をしている最中、私はシュヴァインくんが立っていた場所に駆け寄った。
 ルークス、トール、フィオナちゃん、スイミィ様の四人も、同時に集まってきたよ。

「あ、ああぁ……っ、い、生きてる……!! ねぇ見てっ!! シュヴァインが生きてるわ!!」

 フィオナちゃんが真っ先に、瓦礫の隙間で横たわっているシュヴァインくんを発見した。
 巨大な鎌に叩き潰されるように斬られたんだから、普通なら遺体はまともな形で残っていない。けど、シュヴァインくんの身体は無傷な状態で残っていた。

 彼の表情はとても安らかで、眠っているだけに見える。
 フィオナちゃんの言う通り、私も最初は生きていると思ったよ。
 ……でも、近付いてみると、彼が呼吸をしていないことが分かった。震える手で安否を確かめると、心臓の鼓動が感じられないことも分かってしまう。

 私の【再生の祈り】で、損壊した遺体が命を失った状態で治った?
 それとも、ソウルイーターのスキル【魂魄刈り】で、魂だけを刈り取られた?
 どちらにしても、最悪の結末に行き着いてしまった事実は、変わらない。

 ぽっかりと胸に穴が開いたような、   この感覚……。

 これが、仲間の死……。

 フィオナちゃんは、シュヴァインくんの死を受け入れられないのか、『よかった、よかった』と安堵の言葉を繰り返して、彼が生きている体で壊れた笑みを浮かべている。
 そんな彼女の肩に、ルークスが顔を俯かせながら手を置いた。

「フィオナ……。シュヴァインは、もう……」

「なによ、ルークス。シュヴァインは寝ているだけよ? きっと疲れているから、もう少しだけ寝かせてあげましょ」

「シュヴァインは、もう起きないよ……。二度と、起きないんだ……」

「はぁ? 馬鹿なこと言わないで。朝になれば起きるわよ。それでね、またみんなでダンジョンに行くの。あっ、そうだわ! アーシャもたまには、一緒に行かない? 子供アザラシをテイムしたいって、言ってたわよね? 今のシュヴァインはとっても頼りになるんだからっ、絶対の絶対に! 安全にテイム出来るわよ!!」

 泣くな、泣いたら駄目だって、私は自分に言い聞かせた。
 一番悲しいのは、私じゃないからって。
 そうしたら、ポツポツと小雨が降ってきた。
 雨粒のせいで、視界が滲んで、前が見えなくなる。

「ごめ……っ、ごめん……なさい……っ、私が、私がもっと……っ」

 スイミィ様と図書館で出会ってから、この結末に行き着くまでの一連の出来事。
 これに、みんなより早く関わっていた私が、もっと何か出来ていれば、こんな結末にはならなかった。私に出来ること、私にしか出来ないことが、もっともっと、あったはずなのに……。

 沢山の後悔が頭の中で渦巻いて、嗚咽が止まらなくなる。そんな私の姿を見て、フィオナちゃんの壊れた笑みが崩れた。
 そして、彼女は泣きながら、シュヴァインくんの遺体に縋り付く。

「シュヴァイン……っ!! ねぇっ、起きて!! 起きなさいよっ、シュヴァイン!! あたしを置いていかないでッ!!」

「……フィオナ、それ以上はやめろや。シュヴァインが、静かに眠れねェだろ」

 トールが無理やり、フィオナちゃんを遺体から引き剥がす。怪我をしないように、それでも少し、乱暴に。
 まるで、彼女の怒りを自分に向けさせて、やり場のない感情を発散させようとしているみたいだ。

 フィオナちゃんはトールの思惑通りに、キッと彼を睨み付けた。けど、怒鳴り散らす前に、スイミィ様の姿を視界に収めてしまう。
 こうなると、すぐに矛先がそちらへ向いた。

「あんたのせいよ……ッ!! あんたを守ったからっ、シュヴァインが死んじゃったのッ!! なんとかしてよっ、しなさいよ……っ!!」

 フィオナちゃんに詰め寄られたスイミィ様は、しばらく無言でシュヴァインくんの遺体を見つめてから、瞳に力強い意志を宿して頷く。

「……分かった。スイ、なんとか、する」

 遺体の隣に座った彼女は、そのままなんの躊躇いもなく、彼の唇に自分の唇を重ねた。
 すると──生命力が可視化されたような、万人を惹き付ける柔らかい光彩が、スイミィ様の身体から奔流となって溢れ出す。
 
 この光を見ていると、身も心も温かくなって、お母さんに抱き締められているような安心感に包まれた。
 あんなに悲しかったのが、嘘みたいな心境の変化だ。

 無数の雨粒が光彩を反射して、この世のものとは思えない幻想的な光景が広がる。それに目を奪われながら、私は一つ察した。
 ドラゴンが一時的にローズを諦めて、スイミィ様を狙った理由……。それは、彼女がドラゴンの一部だった力を持っているからだ。
 
 その、力とは──
 
しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

ぐ~たら第三王子、牧場でスローライフ始めるってよ

雑木林
ファンタジー
 現代日本で草臥れたサラリーマンをやっていた俺は、過労死した後に何の脈絡もなく異世界転生を果たした。  第二の人生で新たに得た俺の身分は、とある王国の第三王子だ。  この世界では神様が人々に天職を授けると言われており、俺の父親である国王は【軍神】で、長男の第一王子が【剣聖】、それから次男の第二王子が【賢者】という天職を授かっている。  そんなエリートな王族の末席に加わった俺は、当然のように周囲から期待されていたが……しかし、俺が授かった天職は、なんと【牧場主】だった。  畜産業は人類の食文化を支える素晴らしいものだが、王族が従事する仕事としては相応しくない。  斯くして、父親に失望された俺は王城から追放され、辺境の片隅でひっそりとスローライフを始めることになる。

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生

野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。 普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。 そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。 そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。 そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。 うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。 いずれは王となるのも夢ではないかも!? ◇世界観的に命の価値は軽いです◇ カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児
ファンタジー
輪廻転生のシステムのバグで輪廻の輪から外れちゃった! でも神様から便利なチートグッズ(笑)の詰め合わせをもらって、 他の星に転生しました!特に使命も無いなら自由気ままに生きてみよう! 主人公はチート無双するのか!? それともハーレムか!? はたまた、壮大なファンタジーが始まるのか!? いえ、実は単なる趣味全開の主人公です。 色々な秘密がだんだん明らかになりますので、ゆっくりとお楽しみください。 *** 作品について *** この作品は、真面目なチート物ではありません。 コメディーやギャグ要素やネタの多い作品となっております 重厚な世界観や派手な戦闘描写、ざまあ展開などをお求めの方は、 この作品をスルーして下さい。 *カクヨム様,小説家になろう様でも、別PNで先行して投稿しております。

3521回目の異世界転生 〜無双人生にも飽き飽きしてきたので目立たぬように生きていきます〜

I.G
ファンタジー
神様と名乗るおじいさんに転生させられること3521回。 レベル、ステータス、その他もろもろ 最強の力を身につけてきた服部隼人いう名の転生者がいた。 彼の役目は異世界の危機を救うこと。 異世界の危機を救っては、また別の異世界へと転生を繰り返す日々を送っていた。 彼はそんな人生で何よりも 人との別れの連続が辛かった。 だから彼は誰とも仲良くならないように、目立たない回復職で、ほそぼそと異世界を救おうと決意する。 しかし、彼は自分の強さを強すぎる が故に、隠しきることができない。 そしてまた、この異世界でも、 服部隼人の強さが人々にばれていく のだった。

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。

sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。 目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。 「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」 これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。 なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

全能で楽しく公爵家!!

山椒
ファンタジー
平凡な人生であることを自負し、それを受け入れていた二十四歳の男性が交通事故で若くして死んでしまった。 未練はあれど死を受け入れた男性は、転生できるのであれば二度目の人生も平凡でモブキャラのような人生を送りたいと思ったところ、魔神によって全能の力を与えられてしまう! 転生した先は望んだ地位とは程遠い公爵家の長男、アーサー・ランスロットとして生まれてしまった。 スローライフをしようにも公爵家でできるかどうかも怪しいが、のんびりと全能の力を発揮していく転生者の物語。 ※少しだけ設定を変えているため、書き直し、設定を加えているリメイク版になっています。 ※リメイク前まで投稿しているところまで書き直せたので、二章はかなりの速度で投稿していきます。

処理中です...