他力本願のアラサーテイマー ~モフモフやぷにぷにと一緒なら、ダークファンタジーも怖くない!~

雑木林

文字の大きさ
上 下
2 / 239
一章 孤児院卒業編

2話 職業選択

しおりを挟む
 
 水資源がとても豊富で、川や湖があちこちに存在する国、アクアヘイム王国。
 その南部に位置する水の都、サウスモニカ。
 街の周辺が美しい湿地帯に囲まれており、街中には水路が張り巡らされているこの場所で、私は貧しい孤児として暮らしている。

 両親の顔は知らない。物心がついた頃には、もう孤児院で生活していたからね。
 この孤児院は六十代の女性、マリアさんが運営しており、現在の孤児の数は三十人ほど。
 八歳になると孤児院から卒業して、働きに出ないといけないルールなので、マリアさん以外は八歳までの子供しか暮らしていない。

 八歳で社会に放り出すなんて、前世が日本人だった私からすれば、信じられない話だ。けど、孤児院には金銭的な余裕がないので、仕方のないことだよ。
 一応、八歳でも多少は社会で通用する特別な力が、この世界の人間には備わる。
 それが、みんなの希望になっているんだ。

「──さて、今年で六つになった子供は集まりな。今日は職業選択の儀式があるから、教会へ行くさね」

 食堂で質素な朝食をとった後、マリアさんが私たちに声を掛けた。
 『職業』──それは、戦士とか魔法使いとか、そういうRPGっぽい職業のことだよ。
 これこそが、この世界の人間に備わる特別な力の正体。選んだ職業によって、魔法が使えたり、身体能力が上がったり、超人染みた恩恵を得られるらしい。

「っしゃああああああッ!! やっとこの日が来やがったぜッ!! ずっと楽しみにしてたンだよなァ!!」

 トールが興奮しながらテーブルの上に乗って、拳を天井へ向けて突き上げた。
 職業選択の儀式は人生の一大イベントなので、感情が爆発してしまったんだと思う。

「このクソガキィ!! テーブルの上に登るんじゃないよッ!!」

「うるせェぞクソババア!! 説教なンざいらねェから、さっさと俺様を教会に連れて行きやがれッ!!」

「誰がババアだってェ!? あたしゃまだまだピチピチだよォ!!」

 マリアさんがトールの両足を掴んで、ジャイアントスイングで壁に叩き付けた。
 六十代とは思えないほどパワフルで、私は慄いてしまう。
 トールは頭にたんこぶを作ったけど、しっかりと自分の足で立ち上がる。

 前世の記憶を取り戻した今だから分かるけど、この世界の人間は頑丈すぎるよ。
 大気中にプロテインが含まれていても、私は驚かない。
 それと、精神的にかなり早熟かも……。

「アーシャっ、楽しみだね! オレたち、どんな職業を選べるのかな?」

「うーん……。私は無職かもしれないから、不安と恐怖の方が大きいよ……」

 ルークスが瞳をキラキラさせながら話し掛けてきたけど、私は瞳をどんよりさせることしか出来ない。
 職業選択の儀式で選べる職業は、人によってバラバラだ。無数の選択肢がある人もいれば、一つしか選べる職業がない人もいる。

 一応、選択肢が一つもないという前例は、確認されていないそうだけど……私が最初の一人になっても、おかしくはない。
 何故なら、前世の私は無職だったので。

「──よし、全員集まったねぇ。それじゃ、出発するよ」

 マリアさんに先導されて、私、ルークス、トールを含めた数人の孤児が、徒歩で教会へと向かう。
 水路が張り巡らされている石造りの街並みは、観光名所になっても不思議じゃないほど綺麗だ。
 しかし、この世界では、都市間の移動に危険が付き纏うので、実際に観光客が訪れることは少ない。街の外には魔物がいるからね。


 私が前世の記憶を取り戻してから、早いもので一週間が経過している。
 その間に色々と試して分かったことは、私自身が呪われているということ。
 誰かに診断された訳じゃないけど、他者に危害を加えようとすると、身体が動かなくなるんだ。こんなの、呪いだとしか思えないよ。
 私はこれを『攻撃不可の呪い』と命名。生物全般に攻撃出来ないので、蚊に血液をチューチュー吸われても、それを見ていることしか出来ない。

 つまり、私は蚊よりも、ヒエラルキーが低いということになる。
 これは生きていく上で、途轍もなく致命的だ。この世界では、人類の敵である魔物が幅を利かせているし、犯罪者だって多い。
 そんな世の中で、誰に何をされても反撃出来ないというのは、恐怖でしかない。

「──到着したよ、アーシャ」

「え、あ、うん……。ありがと」

 考え事をしていた私は、ルークスに声を掛けられて正面を向く。
 すると、節制とは無縁の煌びやかな大聖堂が、私の視界に映った。
 染み一つない白を基調にして、金細工があちこちにあしらわれている建物だよ。

 宗教を上手いこと利用して、お金稼ぎしているんだね……と、捻くれたことを考えているのは、きっと私だけ。他の子供たちは大なり小なり、緊張した面持ちで大聖堂を見つめている。

「子供たちの職業選択の儀式さね。通しておくれ」

「少し来るのが早かったな。今は市民の子供たちが、儀式に臨んでいる。今しばらく待っていろ」

 教会の入り口を守っている聖騎士に、マリアさんが声を掛けると、この場で待機を命じられた。
 聖騎士とは、教会お抱えの騎士様のことだよ。白くてピカピカの全身鎧を身に付けているので、非常に目立つ。

 彼らからすると、孤児は市民の子供ではないらしい。
 税金を払っている親がいないから、社会的地位が一段下がるのは分かるけど……ちょっとムカつく。

「チッ、なンで俺様たちと、他のガキを分けンだよ……。ムカつくぜ……」

「トールッ!! 口が過ぎるさねッ!!」

 私よりも苛立った様子のトールが、舌打ちと共に不満を漏らして、マリアさんに叱られた。
 兜の隙間から見える聖騎士の目が、ジロリと私たちに向けられる。その目には、汚い溝鼠でも見ているかのような、嫌悪感が宿っていた。

 ルークスとトール以外の孤児たちが、肩身を狭くして俯く。みんな、職業選択の儀式を楽しみにしていたのに、心が一気に冷え込んでしまった。
 私たちは小汚いから、仕方ないと言えば仕方ないのかな……。
 前世の私だって、浮浪者みたいな人は避けていたし……。

 遣る瀬無い気持ちを抱きながら待機していると、教会の扉が開け放たれて、何組もの親子が外へ出てきた。
 彼らは晴れの日に相応しいお洒落をしているので、私たちの見窄らしい恰好が際立って見える。これで益々、みんなの肩身が狭くなっちゃった……。

 私たちはマリアさんの誘導に従って、道を開け──いや、トールだけが仁王立ちで、道を譲らない。
 マリアさんが慌ててトールを引っ張ろうとしたけど、その前に偉そうな少年が一人、トールの前で足を止めた。

「爺、この汚いのはなんだ? どうして、ワタシの行く手を遮っている?」

「ニュート坊ちゃま、その者は孤児でしょう。学がない野良犬ですので、この爺の慧眼を以ってしても、何を考えているのか分かりませぬ」

 執事然としたお爺さんに、『ニュート坊ちゃま』と呼ばれた少年は、私たちと同い年だと思う。第一印象は、歳不相応に冷静沈着な眼鏡男子だよ。
 彼の背中まで伸びている髪はアイスブルーで、生活環境に恵まれていることが窺えるほど艶々だ。怜悧な瞳は灰色で、虫けらでも見るような眼差しをトールに向けている。
 色白な肌を包む衣服は、市民の子供たちと比べても数段上で、上質なシルク生地が使われていた。

「まさか、貴族……?」

 私がぽつりと漏らした言葉。それを誰も否定してくれない。
 マリアさんは、この世の終わりに直面したかのように、絶望しながら頭を抱えている。
 貴族が喋っているときは、口を挟んではいけない。そんな常識でもあるのか、この場の誰もが恐々と静観中だ。

「野良犬。人間の言葉が理解出来るのなら、今すぐに失せろ」

 ニュート様が温度を感じさせない声色で、淡々とトールに命令した。

「…………」

 トールはだんまりを決め込んで、その場から動かない。それどころか、好戦的な目でニュート様を睨み付けている。
 眩暈がするほど信じ難いことに、反骨精神剥き出しだね……。

「ふむ、では試すか」

 ニュート様は腰に佩いている細剣の柄に、そっと手を掛けた。
 殺意も悪意も感じられない。ただ、私の頭の中で、警鐘が鳴っている。このままだと、トールが死んじゃうよ。

 しかし──

「それ、やめて欲しいな」

「……貴様は誰だ? いつの間に、ワタシの横に立った?」

 本当にいつの間にか、ルークスがニュート様の手を押さえて、剣が抜けないようにしていた。
 影が薄いから、誰も気付いていなかったみたい。直前まで手を握られていた私ですら、全く気付けなかったよ。

「オレはルークス。いつの間にって言われても、普通に駆け寄ったんだ」

「駆け寄った、だと……? 忍び寄ったのではなく……?」

「うん、駆け寄った。嘘じゃないよ」

 ニュート様が訝しげにルークスを睨んでいるけど、彼の真っ直ぐな眼差しに、虚偽は感じられない。
 ルークスが地味なのか凄いのか、よく分からない技術を披露して、場の雰囲気に空白が生まれた。
 このタイミングで、マリアさんがルークスとトールを無理やり下がらせる。

「……行くぞ、爺」

「畏まりました、坊ちゃま」

 ニュート様は去り際に、ちらりとルークスを一瞥したよ。その怜悧な瞳の奥に、僅かな闘志を覗かせて……。
 戦々恐々と、事の成り行きを見守っていた市民の親子たちが、足早に立ち去っていく。

「──ったく、この馬鹿ガキどもッ!! こっちはただでさえ、老い先が短いってのにっ、寿命が縮まったさね!!」

 マリアさんはルークスとトールを怒鳴り付けながらも、皺くちゃな手で二人の頭を乱暴に撫で回している。
 トールには拳骨を落とした方が、いいと思うんだけど……。はぁ、私の寿命も縮まっちゃった。

「……ルークス。テメェ、二度と余計な真似すンじゃねェぞ」

「余計な真似はお互い様だから、約束は出来ないよ」

 トールが殺人鬼を彷彿とさせる目付きをしながら、底冷えする声でルークスに文句を言った。けど、ルークスは芯のある声で言い返したよ。
 私はトールの物言いにカチンときて、ルークスの背中に隠れながら説教をする。

「トールはルークスに感謝しないと駄目っ! そもそも、どうしてあんな真似したの? 権力者って怖いんだよ? 長いものには巻かれて生きなきゃ、長生き出来ないんだから!」

「うるせェ!! こそこそ隠れながら説教すンなッ!!」

 トールは肩を怒らせながら、ズンズン歩いて教会の中に入っていく。
 引率のマリアさんは慌てて他の子供たちを引き連れ、彼の後を追った。

「あのね、アーシャ。トールは我慢出来なかったんだよ。路傍の石ころみたいに、隅っこで縮こまる自分が──自分たちが」

 私の隣を歩いているルークスが、綺麗な眼差しをトールの背中に向けながら、彼の気持ちを代弁した。

「トールの気持ちが分かるってことは、ルークスもそう思ったの?」

「うん、思ったよ。でも、オレは退いちゃった……。トールは本当に凄いや」

 ルークスは純粋に、トールを称賛している。正直、私には意味が分からない。

「全然凄くないよ、危ないでしょ。あそこは退くのが絶対に正しい。だって、道を塞いでも意味なんてないし、あんなのただの馬鹿だよ」

「アーシャ、それは違う。意味ならあるんだ」

 私が言い募ると、ルークスは私の目を真っ直ぐ見つめて、力強い口調で断言した。……聞き返すのが、少し怖くなる。

「い、意味って、どんな……?」

「惨めにならない。それが、トールの行動の意味だよ」

 つまり、誇りを大事にしたってこと? 何それ、馬鹿げてる。
 それは、アラサーになっても親の脛を齧っていた私には、到底理解出来ない気持ちだった。

 ……理解、出来ないけど、なんだか眩しい。

 私は目を細めながら、漠然と予感する。ルークスとトールは、きっと早死にしちゃうって。
 
しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生

野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。 普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。 そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。 そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。 そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。 うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。 いずれは王となるのも夢ではないかも!? ◇世界観的に命の価値は軽いです◇ カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

ぐ~たら第三王子、牧場でスローライフ始めるってよ

雑木林
ファンタジー
 現代日本で草臥れたサラリーマンをやっていた俺は、過労死した後に何の脈絡もなく異世界転生を果たした。  第二の人生で新たに得た俺の身分は、とある王国の第三王子だ。  この世界では神様が人々に天職を授けると言われており、俺の父親である国王は【軍神】で、長男の第一王子が【剣聖】、それから次男の第二王子が【賢者】という天職を授かっている。  そんなエリートな王族の末席に加わった俺は、当然のように周囲から期待されていたが……しかし、俺が授かった天職は、なんと【牧場主】だった。  畜産業は人類の食文化を支える素晴らしいものだが、王族が従事する仕事としては相応しくない。  斯くして、父親に失望された俺は王城から追放され、辺境の片隅でひっそりとスローライフを始めることになる。

47歳のおじさんが異世界に召喚されたら不動明王に化身して感謝力で無双しまくっちゃう件!

のんたろう
ファンタジー
異世界マーラに召喚された凝流(しこる)は、 ハサンと名を変えて異世界で 聖騎士として生きることを決める。 ここでの世界では 感謝の力が有効と知る。 魔王スマターを倒せ! 不動明王へと化身せよ! 聖騎士ハサン伝説の伝承! 略称は「しなおじ」! 年内書籍化予定!

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる

十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

【完結】神様と呼ばれた医師の異世界転生物語 ~胸を張って彼女と再会するために自分磨きの旅へ!~

川原源明
ファンタジー
 秋津直人、85歳。  50年前に彼女の進藤茜を亡くして以来ずっと独身を貫いてきた。彼の傍らには彼女がなくなった日に出会った白い小さな子犬?の、ちび助がいた。  嘗ては、救命救急センターや外科で医師として活動し、多くの命を救って来た直人、人々に神様と呼ばれるようになっていたが、定年を迎えると同時に山を買いプライベートキャンプ場をつくり余生はほとんどここで過ごしていた。  彼女がなくなって50年目の命日の夜ちび助とキャンプを楽しんでいると意識が遠のき、気づけば辺りが真っ白な空間にいた。  白い空間では、創造神を名乗るネアという女性と、今までずっとそばに居たちび助が人の子の姿で土下座していた。ちび助の不注意で茜君が命を落とし、謝罪の意味を込めて、創造神ネアの創る世界に、茜君がすでに転移していることを教えてくれた。そして自分もその世界に転生させてもらえることになった。  胸を張って彼女と再会できるようにと、彼女が降り立つより30年前に転生するように創造神ネアに願った。  そして転生した直人は、新しい家庭でナットという名前を与えられ、ネア様と、阿修羅様から貰った加護と学生時代からやっていた格闘技や、仕事にしていた医術、そして趣味の物作りやサバイバル技術を活かし冒険者兼医師として旅にでるのであった。  まずは最強の称号を得よう!  地球では神様と呼ばれた医師の異世界転生物語 ※元ヤンナース異世界生活 ヒロイン茜ちゃんの彼氏編 ※医療現場の恋物語 馴れ初め編

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?

はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、 強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。 母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、 その少年に、突然の困難が立ちはだかる。 理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。 一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。 それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。 そんな少年の物語。

公爵家長男はゴミスキルだったので廃嫡後冒険者になる(美味しいモノが狩れるなら文句はない)

音爽(ネソウ)
ファンタジー
記憶持ち転生者は元定食屋の息子。 魔法ありファンタジー異世界に転生した。彼は将軍を父に持つエリートの公爵家の嫡男に生まれかわる。 だが授かった職業スキルが「パンツもぐもぐ」という謎ゴミスキルだった。そんな彼に聖騎士の弟以外家族は冷たい。 見習い騎士にさえなれそうもない長男レオニードは廃嫡後は冒険者として生き抜く決意をする。 「ゴミスキルでも美味しい物を狩れれば満足だ」そんな彼は前世の料理で敵味方の胃袋を掴んで魅了しまくるグルメギャグ。

処理中です...