ヒジガミ様

白雪 アリス

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2章

5人組はその地へ

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帰り道



「今回の話どこで聞いたんだ?」

「やっぱ少し嘘っぽいんだよなあ」

美亜
「たしかに」

「どこで聞いた話なの?」


「俺のじいちゃんが言ってたんだよ、でもじいちゃん「あの山には近づくな」って言ってたんだよ」

                                              回想



「なあじいちゃん、この辺で怖いこととか面白いこととかあるか?」

明のじいちゃん
「…ないこともないんじゃが」
「実はこの村の奥地の裏山に昔集落があったそうなんじゃ、わしにも実態は分からんのだが、だがあの山には近づくな、あの山からは嫌な雰囲気が溢れ出ているからな」


「集落?なんだそれ」

明のじいちゃん
「集落とはな、山の中にある村じゃ」


「ふーん、そうなんだ、で?その集落で何があったんだ?」

明のじいちゃん
「…それはわしにも分からないんじゃ」

「すまんのぉ」

「でも昔聞いた話によるとある祟り神を祀る儀式が行われてた…という事だけ知ってるんじゃ」


「へえ、そうだったんだ、でももう人って住んでないんだろ?」

明のじいちゃん
「人…そうじゃなあもう何十年も昔のことじゃからなああの山に近づく人も見ないからのぉ」


「そっかー分かったー」

明のじいちゃん
「明…絶対に近づいちゃいかんからな」


「わかったよ…」

______________________

「ってことがあったんだよ」


「ふーん、で、そこに今日行くわけだな」


「ご名答、絶対行くなとか言われたら行きたくなっちゃうよな笑」


「確かに笑」

美亜
「本当に大丈夫なの?」

「やめといた方がいいんじゃないかな?」


「大丈夫だって笑どうせ昔の話なんだから何も無いって」


「そうそう今までだってそうだっただろ?」

美亜
「…まぁそうだけどさ」

「今回はなんか嫌な予感がするんだよね…」


「心配するなって!いざとなったら俺が助けてやるよ」

美亜
「…うん」

明&昴
「じゃあまた後でな」

美亜
「またね」

(本当に大丈夫かな…)

______________________


「ただいまー」

昴のお母さん
「遅かったわねご飯できてるわよ」

「手洗ってきて早く食べなさい」


「はーい」

昴のお母さん
「今日学校どうだったの?」


「どうって、いつも通りだよ」

「あっ、でも一つだけ…お母さん」

昴のお母さん
「何?どうかしたの?」


「いやひとつ聞きたいことがあってさ、明がさまたいつもみたいになんかふざけたこと言っててさ、この村の奥地に集落が昔あったって言ってたんだよ」

「お母さん知ってる?」

昴のお母さん
「…知らないわ」


「…そっか、ありがとう」

「ごちそうさまー」

「じゃあ俺部屋戻るわ」

昴のお母さん
「…」

______________________
                                       部屋にて




「ふー、よしこれで準備は出来た」

「あとは遅刻しないように行くだけだな、

…………よし、バレないようにそーっと…そーっと…」

ドア(パタン…)


「おお、脱出成功だ…」

______________________
                                      一方その頃


「よし!準備出来たぞ!、バレないようにゆっくり行かないとな」

ドア(パタン…)

「よし、とりあえず脱出成功だな」

(昴はまだか)



「明も準備出来たか、よし行こうぜ」


「おせえよ笑怖気付いて逃げたかと思ったぜ」


「いや、脱出難しかったんだって…」


「まぁそんなことはいいからさっさと行こうぜ!」

______________________
                                           公園

美亜&修斗&涼
「おそーい!!、言い出しっぺが遅刻するんじゃない!」


「遅刻って、まだ19時50分じゃねえかよ」

「お前らが早すぎんだよ!」

美亜
「はは…なんか私も段々楽しみになってきちゃって」

修斗
「遅刻するのは嫌だから早く俺は来たんだよ」


「私は美亜と一緒に来たから早く着いちゃったぁ」


「皆、なんだかんだ言ってこういうの好きだよな」


「まぁな笑」

美亜
「まぁね」

修斗
「うん」


「いいから早く行こうよ、時間も遅いしさ」


「そうだな!じゃあ出発だ!」


「やっぱ夜だから真っ暗だな、なんか雰囲気出てきたな」


「そりゃあそのために夜の8時集合にしたんだからな」

美亜
「ねえ、明ちなみにそれってどこら辺にあるの?」


「んーとじいちゃんが言ってたにはいつもの通学路からちょっと離れた小道を通って2kmくらいの所にあるらしいんだよな」

「ちょっと遠い気がするけど5人もいるから大丈夫だろ」


「おお、だいぶ遠いな」

修斗
「ねえ、それ帰り何時になるの?」

「俺早く帰りたいんだけど、明日塾もあるし」


「大丈夫だって、見たらすぐに帰るしさ!
なんも心配することねえって」

修斗
「ならいいけど」


「あっもしかしてここの小道?」



「そうそうここを通るんだ」

ガサガサ

美亜
「きゃっ、何?なんかガサガサ言ってる」

ニャ~


美亜
「なんだ…猫かびっくりした…」


「美亜ビビりすぎだって笑」

美亜
「もううるさいよ、明」


「悪ぃ悪ぃ笑」


「なぁ、さっきより道が狭すぎね?」

「俺ギリギリなんだけど笑」


「昴はデカいから」


「そうか?みんなと変わらない気がするけどな」

美亜
「昴だけ162の癖してよく言うよ」


「まぁ笑俺牛乳いっぱい飲んでるからな!」


「子供っぽい」


「言ったな?」


「べー」


「おい涼てめぇ!」

ダッダッダッ

美亜
「ちょっと2人とも先行かないでよー」

「明、修斗あたしたちも走るよ」


「まぁあいつらなら大丈夫だろ」

美亜
「でも…」

修斗
「俺追いかけてくる」

ダッダッダッ

美亜
「ま!」

「ああ、修斗まで行っちゃった」


「じゃあ俺らも走るか!美亜行くぞ!」
ギュッ

美亜
「あっ、」

______________________
昴&涼
「ハァハァ…」


「あんた早すぎ…」


「涼こそ…」

「…?ね、ねえ、昴…ここ薄気味悪くない?もしかしてここが明が言ってた山?」




「そうかもな」

「なんだ?涼怖いのか?笑」


「ば、ばっか怖いわけないじゃん」


「じゃあ俺は先に行くからな」


「ちょ、ちょっと待ってよ」

______________________
 美亜
「涼ー、昴ー、どこー」


「おーい出て来いよー」

ドサッ

「いったぁ…」

美亜
「涼!大丈夫?無事だった?、あっ転んで怪我してるじゃん!はい、絆創膏」


「あ、ありがとう」

美亜
「あっ良かった修斗も居たのね修斗は大丈夫?」

修斗
「うん、俺は大丈夫」


「あれ?涼、昴はどこ行った?お前ら一緒じゃなかったのか?」


「昴は先に山の中に入っちゃってさ…」

「追いかけたんだけどさっき枝に躓いちゃって…」


「よし、俺たちも昴を探しながら先に進もう」

______________________

「…あれここどこだ、さっき懐中電灯の電池きれて真っ暗で何も見えないし」

「…ん?でも少し先で明るい何かが」

(あれは…なんだ…?火の玉?とは違うような)


 (謎の声)


「…なんなんだあいつ、というかあいつら何処だよ、そしてここは…」

(ハッ)

「もしかしてここって明の言ってた集落の近くなのか?、大分奥まで進んで来ちゃったけど、、」


時計を見る



「もう23時近いな…」

「俺一人で2km近く歩いてたんだな」

「……なんかあいつ、不気味だし明達のところに戻るか」


(謎の声)


(なんなんだよあいつ…)


スタッ(近づく足音)


「おい、遅いぞ…

…………ぁっあっ、、、うあああああああ!」
ドサッ

______________________

「おーい!昴ーどこだー返事しろー!」

美亜
「まさかもうその場所に着いてたりして…」


「昴あいつ抜けがけする気かよ!」

修斗
「…?あれ、これって昴のバックじゃない?」


「うん、これ昴のバックだよ」

「まさか…」

美亜
「昴ー!いるなら返事してー!」


「昴ーおーい」


「なぁ、おいお前ら…あ、あれなんだ…」


(謎の声)

美亜
「きゃっ」


「しっ美亜静かにしろ、バレるだろ」

美亜
「ご、ごめん」

修斗
「あれって人?」


「修斗あれが人に見えるとかあんた馬鹿なんじゃないの、何か得体の知れない物が奇声を上げてるようにしか思えない…」

美亜
「ねぇ…あれこっちに近づいてきてない?」


「気のせいだって」

美亜
「いや、今目合った気が…」


「ちょっと美亜嘘つかないでよ、」

美亜
「嘘じゃないって…」


「怖がらせたって無駄だぞ、俺はそんなことじゃビビんねえからな」

修斗
「まぁ何でもいいから、昴を探しに行こう」

美亜
「う、うん」

スタスタ

続く
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