5 / 7
第1章
5
しおりを挟む
「いや、すごいなぁ。お前『雪時雨』か?」
「お兄さんが黒幕か」
「まさか、ガキだったのはな。お前には色々聞きたいことがあるんだ。ついてきてもらおうか」
そんなのお断りだ。おろしていた銃を黒幕に向ける。
「シヅが生きていたら考えたかもな、でも、もう遅い。さよならだ、『虹月』」
「その子を、姫奈紫月を、生き返らせる方法を俺らが持ってるとか考えないわけ?」
「『虹月』は味方じゃないだろ。悪いな」
銃をこめかみに当て引き金を引く。
「さよならだな、四週目の十一月一日、いや二日か」
僕の意識は薄れていく。黒幕が『虹月』が何か言っている気がするがよく聞こえない。当たり前だ、僕は死んだのだから。また、目が覚めれば五週目にいるのだろう。
今回は謎が多すぎる。第一に普段敵対するものが味方になったこと。第二にシヅの行動の著しい変化。第三に先生の登場変化。まぁ、これはいつものことか。
僕はいつになれば、シヅの明日を見れる?いつになれば彼女が死なない日が来る?いつになれば、いつになれば……
「フフフ、ハハハ、アハハハ。こんな世界要らない。壊れちゃえばいいんだよ、ね。ねぇ、もっともっと踊ってよ。壊してよ。こんな世界に意味がないんだって証明してよ、黒幕さん? いや、真相を知っていた、私のパートナーさん?」
シヅの声がする。また、世界が始まるのか。僕はまた……
「『雪時雨』に会えるとはな」
「何をしている、暁虹」
「まだ、先生してたんですか。そんなに楽しいですか、教師ごっこは?」
「質問に答えろ、顧問命令だ」
「答えませんよ、俺はもう部員じゃない。優秀な後輩に譲りましたからね。『探偵屋』は」
彼はまだまだ真相を知らない。まだ真実の欠片が足りない。
「お兄さんが黒幕か」
「まさか、ガキだったのはな。お前には色々聞きたいことがあるんだ。ついてきてもらおうか」
そんなのお断りだ。おろしていた銃を黒幕に向ける。
「シヅが生きていたら考えたかもな、でも、もう遅い。さよならだ、『虹月』」
「その子を、姫奈紫月を、生き返らせる方法を俺らが持ってるとか考えないわけ?」
「『虹月』は味方じゃないだろ。悪いな」
銃をこめかみに当て引き金を引く。
「さよならだな、四週目の十一月一日、いや二日か」
僕の意識は薄れていく。黒幕が『虹月』が何か言っている気がするがよく聞こえない。当たり前だ、僕は死んだのだから。また、目が覚めれば五週目にいるのだろう。
今回は謎が多すぎる。第一に普段敵対するものが味方になったこと。第二にシヅの行動の著しい変化。第三に先生の登場変化。まぁ、これはいつものことか。
僕はいつになれば、シヅの明日を見れる?いつになれば彼女が死なない日が来る?いつになれば、いつになれば……
「フフフ、ハハハ、アハハハ。こんな世界要らない。壊れちゃえばいいんだよ、ね。ねぇ、もっともっと踊ってよ。壊してよ。こんな世界に意味がないんだって証明してよ、黒幕さん? いや、真相を知っていた、私のパートナーさん?」
シヅの声がする。また、世界が始まるのか。僕はまた……
「『雪時雨』に会えるとはな」
「何をしている、暁虹」
「まだ、先生してたんですか。そんなに楽しいですか、教師ごっこは?」
「質問に答えろ、顧問命令だ」
「答えませんよ、俺はもう部員じゃない。優秀な後輩に譲りましたからね。『探偵屋』は」
彼はまだまだ真相を知らない。まだ真実の欠片が足りない。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
クソつよ性欲隠して結婚したら草食系旦那が巨根で絶倫だった
山吹花月
恋愛
『穢れを知らぬ清廉な乙女』と『王子系聖人君子』
色欲とは無縁と思われている夫婦は互いに欲望を隠していた。
◇ムーンライトノベルズ様へも掲載しております。
裏切りの代償
志波 連
恋愛
伯爵令嬢であるキャンディは婚約者ニックの浮気を知り、婚約解消を願い出るが1年間の再教育を施すというニックの父親の言葉に願いを取り下げ、家出を決行した。
家庭教師という職を得て充実した日々を送るキャンディの前に父親が現れた。
連れ帰られ無理やりニックと結婚させられたキャンディだったが、子供もできてこれも人生だと思い直し、ニックの妻として人生を全うしようとする。
しかしある日ニックが浮気をしていることをしり、我慢の限界を迎えたキャンディは、友人の手を借りながら人生を切り開いていくのだった。
他サイトでも掲載しています。
R15を保険で追加しました。
表紙は写真AC様よりダウンロードしました。
お嬢様、お仕置の時間です。
moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。
両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。
私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。
私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。
両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。
新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。
私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。
海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。
しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。
海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。
しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。
前略、旦那様……幼馴染と幸せにお過ごし下さい【完結】
迷い人
恋愛
私、シア・エムリスは英知の塔で知識を蓄えた、賢者。
ある日、賢者の天敵に襲われたところを、人獣族のランディに救われ一目惚れ。
自らの有能さを盾に婚姻をしたのだけど……夫であるはずのランディは、私よりも幼馴染が大切らしい。
「だから、王様!! この婚姻無効にしてください!!」
「My天使の願いなら仕方ないなぁ~(*´ω`*)」
※表現には実際と違う場合があります。
そうして、私は婚姻が完全に成立する前に、離婚を成立させたのだったのだけど……。
私を可愛がる国王夫婦は、私を妻に迎えた者に国を譲ると言い出すのだった。
※AIイラスト、キャラ紹介、裏設定を『作品のオマケ』で掲載しています。
※私の我儘で、イチャイチャどまりのR18→R15への変更になりました。 ごめんなさい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる