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第3章 悪魔契約
疑問と休息。
しおりを挟む「おやすみ、なさい?」
いい夢?こんな状況で寝れるわけない。
どうにか逃げないと。
今のうちに、相手が油断しているうちに。
身体を起こしてベッドから立ち上がろうとしたその時、
ぐらっ?視界がぐるぐる?前が見えない?
力が入らない?
バタっ。
私、倒れ、て。
❖❖❖❖❖
「なぁ、レヴィー。
本当に鍵を外して良かったのか?」
「逆に何か問題があるか?」
「あの子はきっと逃げようとするぞ。」
「あぁ。だから俺がここにいるんだろ。」
「そうだったな。扉の鍵も空いてるしな。
ところで枷は何にしたんだ?」
「枷の内容は秘密だ。
ただ、フィオリアを縛るものではあるな。」
可哀想に。レヴィーに気に入られるなんて。
まぁ、殺されないだけマシか。
きっとそのうち死んだ方がマシだって思うだろうが、な。
バタン!!
な、何だ今の音は!?
「レヴィー、今の音、部屋の方から
きこえなかったか?」
「ハールもそう思うか。」
「あぁ。」
「フィオリアが逃げようとしたとして、
こんなに音するか?」
「もし逃げようとしたならとっくに鉢合わせているぞ。
ここはあの部屋のある通路なんだからな。
窓は鉄格子で絶対に逃げられないし、
抜け道もないし。」
「なら……。」
「フィオリアちゃんに何かあった⁇」
「急ぐぞ。」
はいよ。
本当に気に入っているんだな。
中々見ていて面白い。
1人の娘、人間の子供のためにあんなに必死に
なるなんて。
「うぉっと。どうしたんだ、レヴィー?
急に止まって……。」
扉をレヴィーと同じように覗く。
な、な、な。
そこにいたのは床に倒れ込んだ
フィオリアちゃんだった。
「フィオリア、フィオリア!」
急いで脈をレヴィーがとる。
その間に俺は侵入者の形跡を確認する。
「息はしている。」
「侵入者は居なさそう。」
「と言うことは、」
『貧血で倒れたな。』
久々にハモったな。
ひとまず、よっこらせ。
そう言いながらレヴィーはベッドに寝かせる。
「悪いんだがハール…」
「任せとけ。
薬と包帯だな。直ぐ戻る。」
❖❖❖❖❖
うぅ。頭が割れるように痛い。
「ここはどこ?」
目の前には小さなお家。
まるでお菓子の家みたい。
可愛くて小ぶりなお家。
中を覗くと、
母親らしき人、父親らしき人、その娘らしき人の
3人がいた。幸せそうに笑っている。
本当に楽しそう。羨ましい。
私はこの家族のことをよく知っている。
今はよく思い出せないが昔、
物心つくかつかないかの頃にあったことが
見たことがある。
きっと他のだれよりも詳しい。
何故だかそう思う。
自分でもよくわからない。
何で?そう思うの?
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