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第2章 人外
目障りな存在…。
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「何だ、この光は!?」
一体何が、起こっている?
光の発生源は….
フィオリアの胸元が光っている。
ペンダントか?
だか、ペンダントが何故光っているのだ?
「フィオリアは渡さないから。」
精霊か。
ちっ。目障りだな。
「俺の獲物を横取りするとは良い度胸だなぁ。
ペンダントごと、葬ってやろうか?」
「いいよ、別に。
僕、死ぬのは別に怖くないし。」
「何を企んでやがる?」
「何も。」
「ただ、僕が死んだらフィオリアが悲しむよ。
だって、フィオリアは僕のこと好きだもん。」
「それに…」
「それに?」
「やっぱ、言うの止ーめた。」
「なっ!?」
「僕の愛しいフィオリアが
僕の事を待っているんだもん。
お前みたいな奴に使う時間はないんだよ。」
「待てっ!」
捕まえ損ねたか。
本当、目障りだな。
「話は終わったか?」
「ハール…」
「僕は蚊帳の外か。
まぁ、興味ないから良いんだけど。」
ハールの事、すっかり忘れていたな。
「それに、遊ばれてるレヴィー面白かったしな。
いやー、あんなの初めて見たぞ。
精霊相手に遊ばれる魔王様とか。」
「ク、ク、ク。ハ、ハ、ハ。
アッハッハ。アッハッハ。
笑いが止まんねー。」
腹抱えて笑ってるな。
こっちは真剣だったのに。
「この腹黒が。」
あの目障りなヤローやる前に
こいつから殺すか?
「なぁ、地獄でも見てくるか?」
途端に顔が引き攣ったな。
「あーえっと、あははは…。
遠慮しとく。」
言葉ほど気にしてないんだよな。
「そうか。」
「なぁ、ハール。
ペンダントに、力を込めたらどうなるか分かるか?」
「さぁ。試した事ないからな。」
そうか。
なら、試してみるか。
フィオリアも起きそうにないしな…
魔力を少しずつペンダントに込めていく。
段々と精霊の気配が弱まっていくのがわかる。
そして、ペンダントの光が完全に失われた。
さて、フィオリアは起きるのかな?
❖❖❖❖❖
うわー。精霊か面倒くさそうだな。
へー。レヴィーがキレるなんて珍しい。
つか、面白い。
あぁ、笑いが止まんねー。
笑っていたらレヴィーが睨んできた。
やり過ぎたか?
せめて、殺気は引っ込めろよ。
地獄か…。
あの子に、フィオリアちゃんにとっては
ここも地獄なんだろうな。
可哀想に。
まぁ、僕は関係ないけどな。
ペンダントに魔力を込めるか。
面白そうだな。
ペンダントが壊れたら、多分フィオリアちゃんは
泣くんだろうな。
それか、ペンダントと同じで壊れちゃうか。
どう転んだとしても面白い結末になりそうだな。
ク、ク、ク。
❖❖❖❖❖
「うっ。リーファ…。」
また、戻ってきたんだ…。
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