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第2章 人外
魔族の中の…?
しおりを挟む「おはよう、ございます…」
そう言って、起き上がる。
ボトッ。
何の音?思わず下を向くとタオルが落ちていた。
「タオル?」
「あ、回収するの忘れてた。」
「えっと、これはあなたが?」
「あぁ。」
でも何でタオル?
「フィオリアちゃんが熱出してたからレヴィーが
熱冷まし用に置いたんだよ。」
「そうなんですか。
えっ、と、あの、その、ありがとうございました。」
「別に。」
「レヴィーはツンデレだからね。」
「誰がツンデレだ、この腹黒魔貴族が。」
「まきぞく?」
「魔族の貴族で魔貴族。」
「ということは、貴族様?」
「あぁ、そうなるな。」
そうなんだ。魔族にもそんなのあるんだ。
「あれっ?魔族?悪魔じゃなくて?」
「あぁ、そのことか。」
コツン、コツン。
「こ、こないで。」
コツン。コツン。
「嫌、嫌、嫌、こないで。
こないでください。お願いだから。」
「はぁ、分かったよ。」
やっと、止まってくれた。
怖かった。震えが止まらない。
「それで、さっきの質問の答えだが。
魔族にも色々いるんだよ。
有名どころなら悪魔、吸血鬼だな。」
なるほど。
「その顔、納得したみたいだな。
因みに俺は悪魔な。」
顔に出てたのかな?
「レヴィーは、悪魔と吸血鬼、
両方の血を持つ魔王な。」
「ま、お、う…」
「あぁ。」
だからどうした。と言わんばかりの反応をされても…
「ついでだしさ、レヴィー。
さっさと契約結んだらどうだ?」
「あぁ、そうだな。」
「契約??」
「悪魔契約。レヴィー相手なら魔王契約かな。」
そんな怪しげな契約誰が結ぶものか。
ギッ。っと睨む。
「気の強いガキは嫌いじゃねぇ。が、この状況で
反抗するのは得策じゃないぜ。お人形ちゃん。」
「つっ。」
怖い。
「お人形呼びはやめてください。不快です。」
「なら、フィオリア。」
こんな奴に名前を呼ばれるのも嫌だけど。
人形呼びよりはましか。
「それじゃあ、契約についてだ。
フィオリア、お前には選択肢がいくつかある。」
「選択肢1つ目。
俺と契約を結ぶ。」
「2つ目の選択肢は僕と契約を結ぶことだよ。」
「そして、選択肢3つ目。
俺ら2人ともと契約を結ぶ。」
「そして、最後は。
今、ここで殺されることだ。」
「さぁ、どうする?
俺たちはどれでも構わない。」
どれも、絶対に嫌。
「もしも、全て断るって言ったら?」
「その時は、」
「その時は?」
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