6人目の魔女

Yakijyake

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第二十三話 捨てられの身

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妙だ。毎日続いたあの拷問がここ2日ぐらい音沙汰もない。2日間誰とも会ってない。私はついに王にも捨てられたと思った。感情も反応も示さない見せ物についに飽きたのだろう。このまま放置されるか、あるいは外に棄てられるか。どちらにせよ、いずれ私は野垂れ死ぬ。いっそのこと野垂れ死んだ方がマシかもしれない。今まで3日にいっぺん残飯が放り投げられてそれで生きながらえていたが、もうすでに4日5日食べてない。あまり動かないとはいえ流石に意識が朦朧としてくる。力なく横たわっていると、どうやら今日はきたようだ。ただ、少しいつもと違った。帽子を目深く被った兵士は手錠もかけずに私を持ち上げた。私は直感した。
「もう私…棄てられるのか…」
もう諦めてその身を兵士に委ねた。相手が誰であれ、久しぶりにヒトの温もりを感じた。私は睡魔に勝てずそのまま寝落ちした。もう二度と目覚めることはないと思ってた。別にどこへ連れて行かれようとどうでもいい。どうせ私に生きる価値などとうに失われてる。
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