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堕ちた英雄
最後の喧嘩
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魔王の空間を移動する魔法を使い四人が来たのはライナの家の前。
全員で入るとライナの家族に迷惑をかけてしまうためヒメだけが家に入り三人は要件を済ませる間家の前で待つことにした。
「何を立っておる、ぶらぶらしていおればよかろう」
「私たちは追われてる身だからできないの。っていっても追ってきた人なんてライナくらいか」
「おぬしらここで何かやらかしたのか?そうでもなければ追われることなどそうそうあるまい」
「それが全然。確か隆が貰った手紙には殺害に失敗したから三日後に暗殺するとかなんとか」
「ふむ…」と考え込むティアマト。
何かを思い出そうとしているようだが引っかかっているようで自分の頭を叩きはじめた。
「あ、思い出した。あの手紙を出したのはアメジストじゃ。ほれ、おぬしらが洞窟内で壊滅させた盗賊がおったじゃろ?あの中にアメジストがおったんじゃよ」
姿を変えられるアメジストが隆に敗北した後、王に変身して手紙を書き住民へ行き渡らせた。
ティアマトはそれとなく止めたのだったが「魔王様以外に敗北したことに腹が立った」と言って聞かなかったという。
「じゃからもしかすると本物の王はおぬしらが追われていることすら知らぬかもしれんのぅ」
「いや…それはないでしょ。住民全員に行き渡ってるんだしそのことを報告するのは当たり前じゃない?」
「分からんぞ。王が知らなくても別に支障はないと勝手にやらかす部下は多くいるからな」
「それはティアマトの部下ところだけでしょうが」
ティアマトがショックを受けているうちにヒメが家から出てきた。
頭を掻いておりいかにも面倒といった表情をしている。
「どうしたの」
「聞いてよ。ライナに隆を連れ戻しに行くって言ったらさ…」
すると扉からライナが出てきた。
旅をしていた時の服装とは違い上下水玉のパジャマを着ている。
「待ってって…あれ…?」
別れたリトスとラルア+ティアマトが目の前にいることに混乱し動きが固まるライナ。
少しすると自分の服装が恥ずかしくなり家の中に戻っていった。
しかしすぐに旅をしていた時の服装で外に出てきた。
「お待たせしたでござるな」
(ヒメの前だしその口調やめたほうがいいんじゃないかな)
「うっ…そう…だね」
「ライナ。連れて行かないって言ってるでしょ」
「行くよ。行かなくちゃいけない」
小刀を腰に差し準備万端というアピールをするライナ。
しかしヒメの手を引かれて家の中へと連れていかれた。
そして中からヒメのおたけびと言っていい程の叫び声が聞こえると今度はヒメだけが出てきた。
「時間をかけたね。行こう」
「うむ。では隆と愉快な男たちのいる目の前へ行くとするかの」
空間から出ると剣を振れば届きそうなほどの隆の目の前へ出た。
動揺する男たちを「動じるな」と一喝してリトス達を睨む隆にリトスは特に反応もしない。
「魔王と刀女を連れて今更何の用だ」
「あんたが村や町の女性を襲ってるから何とかしろってティアマトに言われてね。殺しても死なないし改心させなくちゃって思って」
(どうして素直にまた一緒に旅がしたいって言えないんだ君は…)
呆れかえるラルアの頭を「そういうやつじゃろ」と撫でるティアマト。
「魔王に言われて動いてんのか?はっ、お前魔王の部下の方が似合ってんじゃないのか?」
「部下じゃなくて友達。あんた前の世界じゃ友達いなかったの?」
「お前…殺すぞ」
「図星だったか。でも死ぬわけにはいかないの、ごめんね」
リトスが素早くモーニングスターを取り出し隆を殴る。
あまりの躊躇のなさにヒメすら口を覆って驚いた。
「お頭!クソ!やるぞ!」
(お頭って…完全に盗賊の頭領じゃないか。ヒメ、悪いが前座を手伝ってもらっていいかい?)
「殺してもいいのなら。それとよく前座なんて言葉を知ってるね」
(良いことも悪いことも隆から教わったからね)
隆の意識が戻る数分の間に男たちは蹂躙された。
殴られ、貫かれ、斬られ。
隆の意識が戻ると隣にティアマトが座っておりつまらなさそうに欠伸をしていた。
「ふわぁ…おっ、起きたな。おーい隆が起きたぞー」
仲間がどうなったのか見なくてもすぐに察した。
見たくなくても最後の一人が隆の助けを呼んでいた。
しかし助ける暇もなく悲鳴を上げ殺されてしまった。
「へいパース」
(全身吸収できるから切った首を蹴って飛ばさないでくれ)
ラルアが吸収するなかリトスは隆に近づく。
隆は自分の方が強いと分かり切っているにも関わらず体は後ずさりしていた。
「情けない男じゃのぉ。あいては世界樹の子供でなければ異世界から来た刀使いでもない盲目のエルフじゃぞ」
「んなことは分かってるんだよ!」
やけになって立ち上がり拳を構える隆。
リトスもモーニングスターを構え鉄球を回し始める。
隆はいつ動くか様子を見ている一方リトスは笑みを浮かべていた。
「こうして隆と戦うのって初めてだね。私が頭に武器投げたり刺さっちゃったことはあるけど、こうやってちゃんとに向き合って戦ったことってなかったよね」
「だからなんだよ」
「あの時はお互いに一人になるのが嫌だったから手を出さなかったし私が隆のことを嫌いになっても離れることは無かった。でももう魔王を倒す必要もなくなったし一緒にいる必要もない。ラルアと世界樹に会ってきた。だからさ」
「だからなんだ?」
「最後にスッキリあんたを倒す」
リトスの目つきが変わり飛ばした鉄球が隆の身に着けている鎧を砕いた。
全員で入るとライナの家族に迷惑をかけてしまうためヒメだけが家に入り三人は要件を済ませる間家の前で待つことにした。
「何を立っておる、ぶらぶらしていおればよかろう」
「私たちは追われてる身だからできないの。っていっても追ってきた人なんてライナくらいか」
「おぬしらここで何かやらかしたのか?そうでもなければ追われることなどそうそうあるまい」
「それが全然。確か隆が貰った手紙には殺害に失敗したから三日後に暗殺するとかなんとか」
「ふむ…」と考え込むティアマト。
何かを思い出そうとしているようだが引っかかっているようで自分の頭を叩きはじめた。
「あ、思い出した。あの手紙を出したのはアメジストじゃ。ほれ、おぬしらが洞窟内で壊滅させた盗賊がおったじゃろ?あの中にアメジストがおったんじゃよ」
姿を変えられるアメジストが隆に敗北した後、王に変身して手紙を書き住民へ行き渡らせた。
ティアマトはそれとなく止めたのだったが「魔王様以外に敗北したことに腹が立った」と言って聞かなかったという。
「じゃからもしかすると本物の王はおぬしらが追われていることすら知らぬかもしれんのぅ」
「いや…それはないでしょ。住民全員に行き渡ってるんだしそのことを報告するのは当たり前じゃない?」
「分からんぞ。王が知らなくても別に支障はないと勝手にやらかす部下は多くいるからな」
「それはティアマトの部下ところだけでしょうが」
ティアマトがショックを受けているうちにヒメが家から出てきた。
頭を掻いておりいかにも面倒といった表情をしている。
「どうしたの」
「聞いてよ。ライナに隆を連れ戻しに行くって言ったらさ…」
すると扉からライナが出てきた。
旅をしていた時の服装とは違い上下水玉のパジャマを着ている。
「待ってって…あれ…?」
別れたリトスとラルア+ティアマトが目の前にいることに混乱し動きが固まるライナ。
少しすると自分の服装が恥ずかしくなり家の中に戻っていった。
しかしすぐに旅をしていた時の服装で外に出てきた。
「お待たせしたでござるな」
(ヒメの前だしその口調やめたほうがいいんじゃないかな)
「うっ…そう…だね」
「ライナ。連れて行かないって言ってるでしょ」
「行くよ。行かなくちゃいけない」
小刀を腰に差し準備万端というアピールをするライナ。
しかしヒメの手を引かれて家の中へと連れていかれた。
そして中からヒメのおたけびと言っていい程の叫び声が聞こえると今度はヒメだけが出てきた。
「時間をかけたね。行こう」
「うむ。では隆と愉快な男たちのいる目の前へ行くとするかの」
空間から出ると剣を振れば届きそうなほどの隆の目の前へ出た。
動揺する男たちを「動じるな」と一喝してリトス達を睨む隆にリトスは特に反応もしない。
「魔王と刀女を連れて今更何の用だ」
「あんたが村や町の女性を襲ってるから何とかしろってティアマトに言われてね。殺しても死なないし改心させなくちゃって思って」
(どうして素直にまた一緒に旅がしたいって言えないんだ君は…)
呆れかえるラルアの頭を「そういうやつじゃろ」と撫でるティアマト。
「魔王に言われて動いてんのか?はっ、お前魔王の部下の方が似合ってんじゃないのか?」
「部下じゃなくて友達。あんた前の世界じゃ友達いなかったの?」
「お前…殺すぞ」
「図星だったか。でも死ぬわけにはいかないの、ごめんね」
リトスが素早くモーニングスターを取り出し隆を殴る。
あまりの躊躇のなさにヒメすら口を覆って驚いた。
「お頭!クソ!やるぞ!」
(お頭って…完全に盗賊の頭領じゃないか。ヒメ、悪いが前座を手伝ってもらっていいかい?)
「殺してもいいのなら。それとよく前座なんて言葉を知ってるね」
(良いことも悪いことも隆から教わったからね)
隆の意識が戻る数分の間に男たちは蹂躙された。
殴られ、貫かれ、斬られ。
隆の意識が戻ると隣にティアマトが座っておりつまらなさそうに欠伸をしていた。
「ふわぁ…おっ、起きたな。おーい隆が起きたぞー」
仲間がどうなったのか見なくてもすぐに察した。
見たくなくても最後の一人が隆の助けを呼んでいた。
しかし助ける暇もなく悲鳴を上げ殺されてしまった。
「へいパース」
(全身吸収できるから切った首を蹴って飛ばさないでくれ)
ラルアが吸収するなかリトスは隆に近づく。
隆は自分の方が強いと分かり切っているにも関わらず体は後ずさりしていた。
「情けない男じゃのぉ。あいては世界樹の子供でなければ異世界から来た刀使いでもない盲目のエルフじゃぞ」
「んなことは分かってるんだよ!」
やけになって立ち上がり拳を構える隆。
リトスもモーニングスターを構え鉄球を回し始める。
隆はいつ動くか様子を見ている一方リトスは笑みを浮かべていた。
「こうして隆と戦うのって初めてだね。私が頭に武器投げたり刺さっちゃったことはあるけど、こうやってちゃんとに向き合って戦ったことってなかったよね」
「だからなんだよ」
「あの時はお互いに一人になるのが嫌だったから手を出さなかったし私が隆のことを嫌いになっても離れることは無かった。でももう魔王を倒す必要もなくなったし一緒にいる必要もない。ラルアと世界樹に会ってきた。だからさ」
「だからなんだ?」
「最後にスッキリあんたを倒す」
リトスの目つきが変わり飛ばした鉄球が隆の身に着けている鎧を砕いた。
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