76 / 117
第三章
〜過去の記憶〜⑩打ち砕かれた願い〜
しおりを挟む
ドッゴーーーンッ!!!!
辺り一面、炎に包まれ逃げ場を失う三人・・。
「チッ!・・アザゼル・・、何にも見えねぇ・・。」
「あ、熱いよ・・・・お兄ちゃん・・ハアハア・・」
「・・・・ヨシア・・頑張るんだ。」
「くそっ・・このままじゃ・・三人共やられちまう。」
迫り来る炎が容赦なく三人に襲いかかる、その時。
「アクアスイリュージョンッッ!」
麒麟の叫び声と共に、大量の水がまるで巨大なドラゴンの様に燃え盛る炎へと降り注いだ。
「今のうちよっ、急いでっ」
麒麟の叫び声に、炎の合間をめがけ一気に走り出した。
「ハアハア・・、麒麟の奴助かったぜ・・ハアハア・・アザゼル・・ヨシア・・無事か・・?」
「ハアハアハア・・ああ・・二人とも無事だ。」
「麒麟の奴・・姿が見えねぇが・・一体何処に隠れてんだ・・?」
辺り一面・・砂ぼこりや水蒸気が立ち込め、目視できる距離は約10メートル程。
アザゼルとミカエルは、互いに目を細め辺りを見渡した。
風と微かに残る炎の音に混ざり、うめき声が聞こえる。
「ハアハア・・ハアハア・・は、早く・・ハアハア・・に、逃げて・・早く・・。」
「しぶとい奴だ・・、だが・・今楽にしてやる。」
そう聞こえると同時に一瞬風が強く吹き、ミカエル達の視界が開けた。
グシャり。
横たわる麒麟めがけ、天使神の剣が心臓を貫いた。
見開いた麒麟の目は、少しずつ閉じられ二度と開く事はなくなった。
「そ、そんな・・、嘘だろ・・?。」
倒れこんだまま、ピクリとも動かない麒麟に、ミカエルは駆け寄ろうとした。
ガシッッ!
「待てっ!早まるなっミカエル・・、頼むから落ち着いてくれ・・。」
「チッ!・・助ける事も・・出来ないのかよ・・。」
落胆する三人を尻目に、天使神が口を開いた。
「・・神に背いた罪と・・罰だ・・。
無駄な争いは好ましくない・・、だが我々の目的を邪魔する者は・・容赦なく消えてもらう・・。
・・もう一度言う・・生け贄を置いていけ・・。」
ブワッッッッ!
砂ぼこりが舞い上がった瞬間、あっという間に三人は天使神六人に囲まれていた。
「俺達に何を望んでいるっ?生け贄やら、ヨシアを置いていけやら・・勝手な事をほざきやがって・・。」
ジリジリと間合いを詰める天使神に、ミカエルが叫んだ。
「・・・・話しても無駄な様だな・・。」
辺り一面、炎に包まれ逃げ場を失う三人・・。
「チッ!・・アザゼル・・、何にも見えねぇ・・。」
「あ、熱いよ・・・・お兄ちゃん・・ハアハア・・」
「・・・・ヨシア・・頑張るんだ。」
「くそっ・・このままじゃ・・三人共やられちまう。」
迫り来る炎が容赦なく三人に襲いかかる、その時。
「アクアスイリュージョンッッ!」
麒麟の叫び声と共に、大量の水がまるで巨大なドラゴンの様に燃え盛る炎へと降り注いだ。
「今のうちよっ、急いでっ」
麒麟の叫び声に、炎の合間をめがけ一気に走り出した。
「ハアハア・・、麒麟の奴助かったぜ・・ハアハア・・アザゼル・・ヨシア・・無事か・・?」
「ハアハアハア・・ああ・・二人とも無事だ。」
「麒麟の奴・・姿が見えねぇが・・一体何処に隠れてんだ・・?」
辺り一面・・砂ぼこりや水蒸気が立ち込め、目視できる距離は約10メートル程。
アザゼルとミカエルは、互いに目を細め辺りを見渡した。
風と微かに残る炎の音に混ざり、うめき声が聞こえる。
「ハアハア・・ハアハア・・は、早く・・ハアハア・・に、逃げて・・早く・・。」
「しぶとい奴だ・・、だが・・今楽にしてやる。」
そう聞こえると同時に一瞬風が強く吹き、ミカエル達の視界が開けた。
グシャり。
横たわる麒麟めがけ、天使神の剣が心臓を貫いた。
見開いた麒麟の目は、少しずつ閉じられ二度と開く事はなくなった。
「そ、そんな・・、嘘だろ・・?。」
倒れこんだまま、ピクリとも動かない麒麟に、ミカエルは駆け寄ろうとした。
ガシッッ!
「待てっ!早まるなっミカエル・・、頼むから落ち着いてくれ・・。」
「チッ!・・助ける事も・・出来ないのかよ・・。」
落胆する三人を尻目に、天使神が口を開いた。
「・・神に背いた罪と・・罰だ・・。
無駄な争いは好ましくない・・、だが我々の目的を邪魔する者は・・容赦なく消えてもらう・・。
・・もう一度言う・・生け贄を置いていけ・・。」
ブワッッッッ!
砂ぼこりが舞い上がった瞬間、あっという間に三人は天使神六人に囲まれていた。
「俺達に何を望んでいるっ?生け贄やら、ヨシアを置いていけやら・・勝手な事をほざきやがって・・。」
ジリジリと間合いを詰める天使神に、ミカエルが叫んだ。
「・・・・話しても無駄な様だな・・。」
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活
SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。
クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。
これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。
Another World〜自衛隊 まだ見ぬ世界へ〜
華厳 秋
ファンタジー
───2025年1月1日
この日、日本国は大きな歴史の転換点を迎えた。
札幌、渋谷、博多の3箇所に突如として『異界への門』──アナザーゲート──が出現した。
渋谷に現れた『門』から、異界の軍勢が押し寄せ、無抵抗の民間人を虐殺。緊急出動した自衛隊が到着した頃には、敵軍の姿はもうなく、スクランブル交差点は無惨に殺された民間人の亡骸と血で赤く染まっていた。
この緊急事態に、日本政府は『門』内部を調査するべく自衛隊を『異界』──アナザーワールド──へと派遣する事となった。
一方地球では、日本の急激な軍備拡大や『異界』内部の資源を巡って、極東での緊張感は日に日に増して行く。
そして、自衛隊は国や国民の安全のため『門』内外問わず奮闘するのであった。
この作品は、小説家になろう様カクヨム様にも投稿しています。
この作品はフィクションです。
実在する国、団体、人物とは関係ありません。ご注意ください。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
王が気づいたのはあれから十年後
基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。
妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。
仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。
側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。
王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。
王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。
新たな国王の誕生だった。
貴族家三男の成り上がりライフ 生まれてすぐに人外認定された少年は異世界を満喫する
美原風香
ファンタジー
「残念ながらあなたはお亡くなりになりました」
御山聖夜はトラックに轢かれそうになった少女を助け、代わりに死んでしまう。しかし、聖夜の心の内の一言を聴いた女神から気に入られ、多くの能力を貰って異世界へ転生した。
ーけれども、彼は知らなかった。数多の神から愛された彼は生まれた時点で人外の能力を持っていたことを。表では貴族として、裏では神々の使徒として、異世界のヒエラルキーを駆け上っていく!これは生まれてすぐに人外認定された少年の最強に無双していく、そんなお話。
✳︎不定期更新です。
21/12/17 1巻発売!
22/05/25 2巻発売!
コミカライズ決定!
20/11/19 HOTランキング1位
ありがとうございます!
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
俺の職業は『観光客』だが魔王くらいなら余裕で討伐できると思ってる〜やり込んだゲームの世界にクラス転移したが、目覚めたジョブが最弱職だった件~
おさない
ファンタジー
ごく普通の高校生である俺こと観音崎真城は、突如としてクラス丸ごと異世界に召喚されてしまう。
異世界の王いわく、俺達のような転移者は神から特別な能力――職業(ジョブ)を授かることができるらしく、その力を使って魔王を討伐して欲しいのだそうだ。
他の奴らが『勇者』やら『聖騎士』やらの強ジョブに目覚めていることが判明していく中、俺に与えられていたのは『観光客』という見るからに弱そうなジョブだった。
無能の烙印を押された俺は、クラスメイトはおろか王や兵士達からも嘲笑され、お城から追放されてしまう。
やれやれ……ここが死ぬほどやり込んだ『エルニカクエスト』の世界でなければ、野垂れ死んでいた所だったぞ。
実を言うと、観光客はそれなりに強ジョブなんだが……それを知らずに追放してしまうとは、早とちりな奴らだ。
まあ、俺は自由に異世界を観光させてもらうことにしよう。
※カクヨムにも掲載しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる