幻影の讃美歌

ごさまる

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第一章

第13話〜異世界召喚にてダミアン襲名〜

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「貴様・・みてられんな・・」

 !!へっ?・・どなたさん・・!?と思った瞬間である! 
目の前に、大きなドラゴンの像が向かい合っていて、私は・・その真ん中に立たされている!?
「・・体が・・動かない!金縛り!?って、ここは、どこ?」

かなり広いお城のような・・薄暗くて見えない・・。
すると!!いきなり目の前に、どす黒い炎が現れ、一瞬でルシファーが現れた!!!

「・・ルシファー・・!?」私は、つぶやいた。

・・声は出せるみたいだ。でも、体は動かない!

「ほう。やっと我が名を覚えたか。」 

「あんたの仕業ね!?一体ここはどこなの!?」怯えながらも、たずねてみた。

「・・ここは俺の世界・・貴様らの言う異世界だ。」

異世界!?あの世かああ!?!?

「異世界って、わたし死んだの!?どうなってるの?」・・仕事中に死にたくねぇよ!

「お前は生きている、が、正しくは召喚されたのだ。」
召喚!?異世界に!

「現実の世界は、どうなってるの!?」

「現実世界は、異世界に召喚された時点で、時は止まっている、なに、心配する事はない」

・・異世界にいる時点で心配である。
「・・私に、これからどうしろと!?まず先に、体を自由にしなさいよっ!」

しばらくして、ルシファーは、言った。

「襲名の儀式が済んでからだ・・。お前は俺と契約を結んだあかつきとして「契約者の名」を襲名してもらう。それに伴い、魔術召喚のスキルを授かることになる。魔術レベルは、500からだ。このスキルは、お前の「闇」に呼応して発動する・・。ある意味・・無限の力だ。」

・・勝手にベラベラと話すけど、魔術だの、スキルだの・・意味不明だな・・それに、授かってどうするよ!?わたし。

「そんな力もらった所で、どうしろと!?目的は!?」

わたし。ふつうの会社員ですよ・・泣きたい・・。

すると!ブワアっと炎が舞い上がった瞬間、私の目の前、しかも眼前5センチにルシファーの顔。
するどい眼差しで

「今のお前に答えられるのは、闇をもって「善が産み出す悪」を浄化してくるのだ!まずは、そっからだ」

そういい終わると、向かい合っていたドラゴンの像が急に動き出した!!
二頭のドラゴンは羽を大きく広げ、首を持ち上げ、ルシファーと同じ真っ赤な眼を見開き、思いっきり玉座より飛び立つと、ルシファーの周りを、グルグルと舞い始めた。

「これより、「契約者の名」をさずける・・」

ルシファーが、そう呟くと私の足元に超巨大な魔方陣が現れた!!!

まるで、地獄の炎のような、真っ赤な光の魔方陣の真ん中で宙に浮いたかと思うと!魔方陣の中から数え切れない無数の手が、私の足を掴もうと、必死に伸びてきた!!

「ギャアーー助けて!!捕まれちゃう!助けて!」
そう私が叫ぶより早く、二頭のドラゴンが魔方陣めがけ、勢い良く向かってきた!!

「ギャアー!食べないでええ!!」って、えっ!?

二頭のドラゴンは、魔方陣から伸びてきた無数の手を、一頭は、口からはく黒い炎で焼き付くし、もう一頭は、次から次へと伸びてくる手を咬みちぎっていた。

「・・た、助けてくれてるの!?」もはや、涙と鼻水で顔面崩壊の私・・。

ドラゴンは、ひっきりなしに魔方陣に向かってきた・・。
その様子を見ていたルシファーがこう言った。
「・・この魔方陣から、お前に伸びる「手」は、お前を取り巻く「善が産み出す悪」の姿だ・・皆・・お前を引きずり込もうとお前の隙を常に狙っている。」

・・こんな得体の知れないモノを浄化するなんて、私には無理過ぎます・・。普通、無理だよ。

「・・生身の貴様なら無理だな。だが・・」そう、ルシファーが話し終えると・・
二頭のドラゴンと共に、宙に勢いよく舞い上がった!

すると!!          ルシファーが、叫んだ!


「堕天使    ルシファーの名の元に、契約者の封印の書より名をいただく!よって「名」と契約者の封印は、むすばれ魔術召喚の証とする!今宵、「ダミアン」の名と共に!!!」

!!私の体が・・黒い炎で包まれる!うわあっ!?
熱くない・・。しかも、なぜだろ?心地いい♪

炎に包まれながら、何やら頭の中で、何モノかが勝手にしゃべっている!?

「・・勝手にとは、なんだ!」

「!?・・その声は、ルシファー!?にしては、幼い感じが・・?」

黒い炎が消えた・・。と同時に、

「なに!?この身体からあふれる、ゾクゾクっとする感じは!?」

「お前の授かった名前からあふれでた、魔素だ。」

・・私のもう1つの名前・・「ダミアン←魔術レベル500」










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