幻影の讃美歌

ごさまる

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第一章

第6話〜わかりやすいぐらいのグレーゾーン〜

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まさかな。 
         気にしすぎだ。


あの「あったと言えばあった」以来、午後の仕事は無難に時間が過ぎていき、気付けば帰る時間になった。

・・「お先です、お疲れ様でーす」・・

いつもの帰り道に、いつものお迎え。

ゆなの顔見ると、本当に生き返る♪
「お疲れ~!ゆな!」
ゆなも大会前の毎日の部活で、クタクタだね!
「疲れたあああ♪母さん、ただいま♪」
「お帰りなさい♪ねぇ!ゆな!今からさステーキ食べに行こ♪」
「!~いきたあーい肉食べる♪やったぁ♪・・でも、お金・・大丈夫?」

親思いだね♪ありがとう♪

「母さんも、今日疲れすぎちゃってストレス発散しようと思ってね♪お金なら、ヤリクリしてるから大丈夫!ねっ♪たまには、行こ♪」
「やったぁ♪」

それから二人で久しぶりにステーキハウスへ。
たらふく食べて、互いに今日1日のストレス発散。

美味しかった、ご馳走さまでした♪

泣いて笑って・・二人でいつまでも頑張ろね。
ゆな!いつも、ありがとう♪


自宅について、お風呂入ってダウン完了♪
もう1つの楽しみが・・「ナ@ト」だっ!

えーっと6巻、6巻っと。     あったあった♪
    それから・・
集中して、一気に10巻まで読んだ・・
気付けば、夜中の1時・・明日、仕事・・。

ヤバい・・寝よう、おやすみなさい。

               翌日
「あー・・ダッシュで帰りたい・・」
「おはっ」
じいじだああ!

「じいじ・・ねむてぇよぉ・・」
いつものように、じいじに愚痴る。
「夜更かしかあ?遊びすぎだぞ♪きゃっ♪」
・・完全に変態だ・・じじい。

「違うし!ゆなと一緒に夕飯食べに行っただけ!」
「本当かなっ、きゃっ」
・・じじい・・末期だな・・
「あーもーめんどくさい!タイムカード押すよ!」
「(\(^o^)/はーい♪」

こうして今日1日が、始まった。

今日は、しおり出勤日だな、大丈夫かな?
チラッと、しおりをみた。
「でさ、でさ、昨日♪」
良かった!チーム女子会の輪に入れてる!良かった!

いつもの風景に戻っていると思った、あの時までは。

「あっ♪優先輩~昨日ね」ってしおりが、私に話しかけてきた。
「何、どした」

その瞬間!
チーム女子会ボスの、みき先輩が口を開いた。
「しおり、優さんは、忙しいんだって!邪魔しない邪魔しない!こっち来てジュエリー並べるの手伝ってよ♪」
「えっ?」
思わず口から出た・・。

「あっ、はーい」
しおりも、チーム女子会の手伝いに呼ばれた。
「・・!?あのタイミングで、か!?わざとだろ」
心の中が、怒りの感情で張り裂けそうだ・・。


まてよ?しおりはこの職場で唯一の後輩。私が下手にしおりに絡んだら、次は、しおりが仲間外れの的になる・・私に対する警告か?!?みき先輩。

くそが・・。

ギュウっ。悔しさのあまり、事務所に提出する、売り上げ伝票をグシャグシャにした。

「どうしたの~!?優」
何も知らないじいじが、ルンルン気分で近寄ってくる。
・・じいじ悪い・・今は笑えない・・。
とっさに席を立ちトイレに駆け込んだ。

「泣かない、泣かない、涙は無い・・」
ぐっとこらえて怒りの感情を、押さえるのに必死だった。

負けない。

売り場には、わざとらしく笑顔全開で、出ていくんだ!

ってチーム女子会昼ごはんでいなかった。

あっけにとられている私を横目に、何やら男性スタッフが、珍しく集まり、何やら話し込んでいる。

「俺じゃないって!」男性スタッフの1人、トオルがなげいてる・・。
「何しでかしたんだろう?」
私も話し込んでいる中に入った。

「だから!俺じゃないって!昨日から、その商品ここに置かれてあって!」
なにやら接客で?使用したジュエリーを、ジュエリーケースに戻さなかった?輩が、いたみたいだ。

無造作にジュエリーを、加工する加工場の棚に置かれてあって、それを店長が、見つけたらしい。

「これ、紛失したら、大損害だぞ・・今回は運良く見つけたから良かったけど・・皆で気をつけて!」

その場は、ゆるい注意ですんだ。

「誰なんだろ?まったく!」


いつものように、チーム女子会がお昼休みから出てきた。
一緒に出てきた、しおりが、何だか変だ。

ん?・・しおりの目の回りが赤い!泣いた跡・・!?

下を向いたまま、午後の仕事の伝票整理をし始めた。

「・・何だか変だ。なにやらあった様子だな。」

今は、下手に声はかけずに、そっとしてあげよう。


「じいじ!先にお昼休みはいるね♪」

「あいよっ」

・・しおり、大丈夫なんだろうか?

ガチャ。控え室にはいる。

「ふぅー・・今日は、隣のコンビニで買い弁だ」 

財布持って裏口から、店から見える隣のコンビニへ。

うーん午後は、雨降るなぁ・・

シャー。
自動ドアが開き、お弁当コーナーへ。

カツカレーにしよっ♪・・少し重いけどいいか!
さっさと会計済ませて、お昼ごはん♪お昼ごはん♪

コンビニからでると、自分の職場がみえる。
何気なく自社に目をやると、何やらチーム女子会と、じいじが話し込んでいる。
時折、じいじが身ぶり手振りしながら。

ん!しおりも輪の中にいるね!大丈夫そうだけど、あの泣き顔は、なんだったんだろう・・。

裏口から、自社に戻り、さっそく♪お昼ごはん♪
「・・気にはなるけど、・・様子みだな。そういえば最近じいじと、お昼ごはんかぶらないなあ、お喋りに夢中になっているのかな?まっ、先食べよ♪」

コンコンココーン♪
ガチャ。

「お待たせ~♪」
・・じいじ・・まってないから・・
「おっ♪今日は、珍しく買い弁か!!?」
「そだよ、たまにはね」

そうだ、しおりの様子聞いてみよ!
「ねっ、じいじ、しおり何かあった~?」
「何かって、何?普段とかわらないよん♪」

「そか」

雑談のあと、じいじはテーブルにもたれて昼寝した。

私は、少し早いが歯ブラシを済ませ、売り場に戻ることにした。

午後の仕事は、やっぱり雨のせいで客足は少なく、いつの間にか閉店時間になっていた。

「お疲れ様でーす」

ガチャ。車内に入るなり携帯が鳴った。
誰だろ?          ん!しおりからだ!
「お疲れ、どした?」

「お疲れ様です、しおりですが・・今日この後予定ありますか?」 
しおりが、珍しく誘ってきた。何かあるな。
「ゆなのお迎えの後は、特に何もないけど!」
動揺を隠しながら話す。
しばらくすると、しおりが、

「遅くなっても、構いません。相談したいことがあるんです、時間作って頂けませんか!?」

・・何だか、すごい怯えてる感じ。
「わ、わかった!ゆなのお迎え完了したら、すぐに、しおりに連絡する。そのあと時間作るから!大丈夫だよね!?」

「本当に突然すみません、連絡まってます」 
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