幻影の讃美歌

ごさまる

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第一章

第4話〜遅かった中二病〜

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休みが明け、いつもと変わらない出勤スタイル。
ちょっと変わったといえば「ナ@ト」に出会った事。
 
今日からの私は、無敵だ・・うん。・・たぶんで・・

気持ちだけでも、あの主人公のように頑張ってみるってばよ!なんちゃって!

「おはようございま~す。」


朝礼も無難に終わり、店のシャッターがあがる。
ガラガラガラ、ガシャン!

さあ仕事仕事、集中だ。


まずは、雑用片付けてっと。
ん?     チーム女子会(噂好きな女性社員を、まとめてみました!)が何やら、楽しそうに、ざわついてるぞ?
何かあった??

「よし!ナ@トのように、早速チャレンジだ!」
ざわついてる輪の中へ。

普段なら、遠巻きに見てるだけだった私。
今日からは、チーム女子会に少しずつ近づいてみる。

ざわついてる原因は、すぐにわかった・・。
本日、お休みの「後輩のしおり」の話題だ。

みき先輩が口走る
「昨日の、しおり本気でムカついた!!何、あの態度せっかく仕事終わりに皆でお茶しょって誘ったら、今日は予定がありますだって!」
間髪入れずに「みき先輩の右腕役の和美」がいった。
「生意気な態度だよね~最近さあ!後輩だから!可愛がってお昼休みも一緒にって声かけしているってのに 」

この二人が筆頭にたって、しおりの影愚痴オンパレードを、披露していた。

私は、思わず・・しおり、だっていつも一緒のチーム女子会メンバーなのに、ちょっとした事でここまで文句言うんだ・・。        と思っていた時に

「優さんも、そう思うでしょ?!」

えー、和美さん(ちなみに同期)私にふる~?!
・・私は、黙り込んでしまった・・。
心の中では「違う!そうは、思わない!」って思っているのに口に出せない・・。なんで・・。

「ほら♪優もそう思うから黙るのよ~!」

みき先輩が、得意気に口走る。

・・私の頭の中は、「ナ@トならどうするっ?!うちは君ならどうする?!」頭がぐちゃどろ・・・・。

でも1つ確実なのは、自分はチーム女子会の意見と、まったく違うと言う事。

「私は、そうは、思わない。」言っちまった。
一言でたら、次から次へと、言葉が飛び出した!

明日は、くるさ、物理的にね・・。(優、心の叫び)

「優は、年がら年中まわりの人間に会わせるのは、不自然だと思う。いつも仲良くしているのなら、用事くらいで、あーだこーだいっている方が、変だと思う。仕事の態度なら仕事で先輩として、注意すべきだし、プライベートの話しに対する態度で文句言うんだって感じ。」

とどめだ、

「他人の人生、生きている訳じゃないし、私は、そこに遠慮は、しないね」


言っちまった・・言ってやったさ・・言ったさで、明日は、くるさ、物理的に←しつこい


「・・・」
男性スタッフが凍りつくなか、チーム女子会も同じく凍りついた。

「いらっしゃいませ~!」じいじの声だ♪
ナイスタイミングで来客だ♪

蜘蛛の子を散らすように、私達は各自の持ち場に散らばった。

ナイスタイミングで来客したものの、店内をぐるっと回って出て行った。まあ、日常茶飯事だ。

「優、さっき何かしらあった~女性スタッフ達と?」
じいじが不思議そうに、聞いてくる。
「ん~あったと言えばあったかな?でも、じいじが気にすることないよ!ありがとう♪」
「そかっ?なら、遊ぼ遊ぼ♪」

口癖だな。こりゃ。


ぎこちない中、午前中がすぎ、いよいよ問題のお昼休み・・。って、やはりアイツら先に入っているし・・でも、しおりが休みな分、席は1つ空いているはずだ!

よし!入ってみるってばよ!!!
相変わらずのお喋り声が聞こえるぜ! 
      「失礼しまーす、お昼休み入り・・」

ガチャ。           シーン・・・・・・。

 ですよね~~~失礼しました~。
しかも!空いている席に、みき先輩の荷物おいてあるし、お前の席は無い的なアピール!

大丈夫です!!!十分伝わっております!

トホホ・・またお昼休み後回しじゃん。
お腹すいたなあ・・。

「あれ!優また入り損ねたの?」じいじが気にする。
「大丈夫いつもの事だからさ! 」っていつも、辛いよ、あんな仕打ち・・。
でも!間違っていること言ってないし自分の気持ち言えたからいいか!って思っとこ。

チーム女子会が出てくるまで仕事に集中しよ!

「あれ!優のお客様じゃん。」
じいじがお客様専用駐車場をみて、呟いた!
誰だろうなあ。      白のベンツ!常連様だ♪♪♪

入り口で、出迎えしょう。

「いらっしゃいませっ蔵さま!」
最近きたハットの常連様だ。
「お散歩ですか?」 
何気なく探ろ♪

「良かったわ!今日あなたがいて!あさって実は身内の結婚式があるのよ。それでお着物着るんだけど・・下ろし立てのお着物だから!今までのジュエリーじゃ物足りなくてね!あなたに見繕って欲しいのよ。」

キマした!キマした!よ!前回の接客大成功!!

「いくつかお持ちいたしますので掛けてお待ちくださいませ♪」

お客様がお着物だから!色々な色に邪魔しないパールとダイヤモンド、エメラルドの3つにストーンは、絞ろう。枠は、プラチナとゴールド。

店内に展示販売しているジュエリーから、20個選び、蔵さまの元へ。

「お待たせいたしております。こちらのジュエリーからお見立てさせていただいて宜しいですか?」

「最近立ち寄った際に、ある程度見させてもらったから。こちらの種類から見立ててちょうだい。」

「かしこまりました」

お着物のカラーは、全体的に緑色とのこと。
まずは、色々はめていただく。

20分がすぎ、いよいよ3つに絞られた。

①枠は、プラチナ。大粒パールをエメラルドが取り囲むデザイン。350万
②枠は、ゴールド。ダイヤモンドを、エメラルドが取り囲むデザイン。325万
③枠は、プラチナ。黒真珠を、ダイヤモンドが取り囲むデザイン。355万

蔵さまが、私に訪ねる。
「貴方は、どちらを勧める?」


勝負だ。

「はっきり申し上げますと、色白で更にお着物がグリーン系だとすると更に蔵さま自身が色白に見え、かなり美しく引き立ちます!それを踏まえて私は、大粒パールを、エメラルドが取り囲む、プラチナリングがお似合いかと思います。」

・・お客様の反応が出るまで笑顔は出さない。
これも私の接客術だ。
 
しばらくすると、トレイに手を伸ばし・・・・

「やっぱり!?わたしもそう思ってたわ。」
私のオススメを、選んでくれました。

「でも・・黒のパールも気になるわ、どうせなら服装にあわせて、こちらも頂こうかしら?」

私は、一言
「はい」

結局、蔵さまはジュエリー2品の購入。
ジュエリーボックスに入れて、駐車場までお見送り。

2品で約700万あまりのお買い上げでした。
「ありがとうございました。また私に会いに遊びに来てくださいね♪」

本当にありがとうございました。
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