霊感兄妹の大冒険 異変だらけのマイホーム⁉

幽刻ネオン

文字の大きさ
上 下
14 / 14

エピローグ

しおりを挟む
 翌朝のことだった。
月神双子がこの家に住んでから一週間がたった。
新たな家族もできてにぎやかだった。
ヴァンパイアのグラッド。
フランケンのゼオン。
ツギハギ少女のクリスティーナ。
ブラッド少年のアダン。
最初はとても怖くてまともに話せなかった。
学校ではその後、事故物件はどうなのとクラスメートたちに色々聞かれたが。
牙狼と心愛はこう答えた。
「あのね。あれから住んでみたけれど。全然コワくないよ。もう慣れたから」
「色々あったけど実はなんとかなったんだぜ?犯人があらわれてもうパニックだったからな」
クラスメートたちは、月神双子が体験した話を面白おかしく話す。
そうしたらいつの間にか、二人の席には人がかりができて盛り上がっていた。
当然ながら魔女と伯爵は犯人だったと伝えたが、がいることは話さなかった。
みーんな手のひらでくるくる躍らせられたようだ。
「マジか!? なんか、警察沙汰になるとか・・・・・ミステリーか?」
「あの、ごめんね。いじわる言っちゃって」
牙狼と心愛はやっと自分たちの事を理解してくれたようでうれしかった。
「気にしてねえよ。最初が地獄だっただけさ!」
「うん!兄さんと一緒・・・・・ううん、もう寂しくないよ」
クラスメートたちは頭にクエスチョンマークを浮かべる。
牙狼と心愛はいたずらに静かに笑った。
秘密の大事な家族。

【結局?】
「なんて、色々あったな。俺らすごい体験しちゃったぜ」
「うん。コワかったけれどこれ以上の体験はないよね」
牙狼と心愛の奇妙でコワーい冒険は幕を閉じた。
しかし本物の怪異はまだいる。
これからも、この双子を守るために。
ヴァンパイアの二人、フランケンの二人。
きっとこのマイホームも悪く言われることはないだろう。
最強の双子が住んでいるから。
彼らの笑い声があたりに響きわたった。
『ガロウ!こっちへ来い!』
『ココア!いっしょに遊びましょう!』
賑やかで、でもちょっぴりこわーい住民がここにはいるらしい。
キミはもうここに肝試しにくることはしないよね?
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

霊感兄妹の大冒険 古城にはモンスターがいっぱい⁉

幽刻ネオン
児童書・童話
★あらすじ ある日、冬休みに別荘へお泊りをすることになった仲良し皇兄妹(すめらぎ きょうだい)。 元気で明るく心優しい中学二年生の次女、あやね。 お嬢さま口調で礼儀正しい中学一年生の末っ子、エミリー。 ボーイッシュでクールな中学三年生の長女、憂炎(ユーエン)。 生意気だけど頼れるイケメンダークな高校二年生の長男、大我(タイガ)の四人。 そんな兄妹が向かったのは・・・・・なんと古城⁉ 海外にいる両親から「古城にいる幽霊をなんとかしてほしい」と頼まれて大ピンチ! しかし、実際にいたのは幽霊ではなく・・・・・・⁉ 【すべてを知ったらニゲラレナイ】 はたして兄妹たちは古城の謎が解けるのだろうか?  最恐のミッションに挑む霊感兄妹たちの最恐ホラーストーリー。

秘密

阿波野治
児童書・童話
住友みのりは憂うつそうな顔をしている。心配した友人が事情を訊き出そうとすると、みのりはなぜか声を荒らげた。後ろの席からそれを見ていた香坂遥斗は、みのりが抱えている謎を知りたいと思い、彼女に近づこうとする。

【総集編】日本昔話 パロディ短編集

Grisly
児童書・童話
❤️⭐️お願いします。  今まで発表した 日本昔ばなしの短編集を、再放送致します。 朝ドラの総集編のような物です笑 読みやすくなっているので、 ⭐️して、何度もお読み下さい。 読んだ方も、読んでない方も、 新しい発見があるはず! 是非お楽しみ下さい😄 ⭐︎登録、コメント待ってます。

ヒーローヒロ【完結】

えりっく
児童書・童話
ヒーローに選ばれてしまった小学六年生の少年は 宇宙からやってきた謎の生命体に寄生された人々を救うために 変身して立ち向かう。 彼のもとには場をかき乱すことに余念がない仲間たちと 役に立つのか微妙なラインのヒーローアイテムが。 少年は地球を守ることができるのか。

おっとりドンの童歌

花田 一劫
児童書・童話
いつもおっとりしているドン(道明寺僚) が、通学途中で暴走車に引かれてしまった。 意識を失い気が付くと、この世では見たことのない奇妙な部屋の中。 「どこ。どこ。ここはどこ?」と自問していたら、こっちに雀が近づいて来た。 なんと、その雀は歌をうたい狂ったように踊って(跳ねて)いた。 「チュン。チュン。はあ~。らっせーら。らっせいら。らせらせ、らせーら。」と。 その雀が言うことには、ドンが死んだことを(津軽弁や古いギャグを交えて)伝えに来た者だという。 道明寺が下の世界を覗くと、テレビのドラマで観た昔話の風景のようだった。 その中には、自分と瓜二つのドン助や同級生の瓜二つのハナちゃん、ヤーミ、イート、ヨウカイ、カトッぺがいた。 みんながいる村では、ヌエという妖怪がいた。 ヌエとは、顔は鬼、身体は熊、虎の手や足をもち、何とシッポの先に大蛇の頭がついてあり、人を食べる恐ろしい妖怪のことだった。 ある時、ハナちゃんがヌエに攫われて、ドン助とヤーミがヌエを退治に行くことになるが、天界からドラマを観るように楽しんで鑑賞していた道明寺だったが、道明寺の体は消え、意識はドン助の体と同化していった。 ドン助とヤーミは、ハナちゃんを救出できたのか?恐ろしいヌエは退治できたのか?

眠れる夜のお話

天仕事屋(てしごとや)
児童書・童話
子供たちが安心して聴ける 眠れるお話です。

母から娘へ

はなこ
児童書・童話
最愛なる娘に 贈るつもり。 出産を夫にわかってもらうより。 この素晴らしさ 我が子に伝えたい。 出産が痛い訳ない そう言わなければ いたわってもらえない。 それは、母子の危機だから。 痛いだけだったら? 出産は、何かの罪? おんなと子 その子というのは、 後に、男にもなる訳で。 それは、みんなの秘密。 こんなに衝撃的に 逝くことは 出産以外ないもの。 医学がこれだけ発達した現代でも おんなは、普通に 命がけで挑む。 絶対に引き返せない。 子と自分。 どちらかたとえ無くなったとしても 産む。

児童小説をどうぞ

小木田十(おぎたみつる)
児童書・童話
児童小説のコーナーです。大人も楽しめるよ。 / 小木田十(おぎたみつる)フリーライター。映画ノベライズ『ALWAIS 続・三丁目の夕日 完全ノベライズ版』『小説 土竜の唄』『小説 土竜の唄 チャイニーズマフィア編』『闇金ウシジマくん』などを担当。2023年、掌編『限界集落の引きこもり』で第4回引きこもり文学大賞 三席入選。2024年、掌編『鳥もつ煮』で山梨日日新聞新春文芸 一席入選(元旦紙面に掲載)。

処理中です...