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第三章:因縁に憑かれた兄妹【因縁の恋想曲】インネン ノ セレナーデ
EP7:兄妹のキズナ
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その頃、取り込まれている西園寺兄妹はふたりで話し合っていた。
自分たちが手に取って購入した本とアクセサリー。
後悔してしまい、リリカを危険な目に合わせ罪悪感の渦にいた。
(どうしよう・・・・・!?兄さん、私たち本当に取り返しのつかないことをしてしまったかも)
(そうだな。もとはといえばオレ達の問題に巻き込んだ責任でもある。朝歌、その・・・・・)
『ごめんなさいっ!(すまなかった!)』
朝歌と凍夜は、お互いバツが悪そうな顔で手をあわせていた。
喧嘩をしている訳ではなかったが、お互いの事を信じていなかったと後悔していた。
(本当は・・・・・兄さんに頼ればよかったっ・・・・・!このままじゃ・・・・・リリカさんがっ・・・・・)
(済んだ事だからいいんだよ、気にしてねえ。よしよし、オレも寄り添ってあげられなくて悪かった。今頃、奴等は好き放題やってんのかもな・・・・・畜生が)
朝歌の頭を優しく撫でる、凍夜の姿は本来の兄そのものだった。
泣きじゃくりながら、ぐちゃぐちゃになっている妹の朝歌も気持ちは同じだった。
自分が引き起こした問題だ、助けてあげないと。
(オレはクドラクを許せねえ、お返しとして一発かましてやらないとな)
(うん・・・・・。クルースニクさんも何か理由があるのかも。だとしても私は、彼を助けてあげたい。許されることじゃないかもしれないけど!)
朝歌と凍夜の身体から暖かい白い光がほのかに闇を包み込む。
すると、映像のようなものが見えてふたりは驚いた。
偽りの朝歌と凍夜がリリカと亨と勝負事をしていた。
あれは自分であって、自分じゃない。
クルースニクとクドラク自身だ、憑かれている。
今ならきっと、言える。
『もう、自分にウソはつきたくない!』
西園寺兄妹は手を繋ぎ、ぎゅっと握りしめた。
翌日。
リリカと亨は、クルースニクとクドラクの勝負事を引き受け、アミューズメント施設へと来ていた。
カラオケで点数稼ぎ、ボウリング、ダーツ。
お互いに勝負は五分五分で、とても人間が出す技とは思えないような高得点を叩き出していた。
「やるじゃない。さすがはクルースニクね」
『うぐぅ・・・・・リリカさんがここまでついてこられるなんて。油断していましたね』
「どうした?クドラクさんよぉ。オレはまだまだ余裕なんだがな」
『おのれ・・・・・リョウは俺様の想像を遥かに超えているな』
いい勝負とはいえ、なぜか疲れているクルースニクとクドラク。
リリカと亨は最初から気づいていた。
勝てるわけがない勝負をわざと本気で取り組んでいた。
所詮、人間に取り憑かれている時点で幻魔妖魔本来の力を出すのは不可能だ。
クルースニクとクドラクは本来宿敵同士。
お互いの息もあってない、テンポもずれている。
そしてリリカと亨は怪異を見つめる。
「あなたは私には勝てない。もっとも、クドラクと戦っている方がお似合いかもね」
「ゲームオーバーだぜ、クルースニク。お前は遊びすぎた」
悔しそうに心霊捜査官を見つめる。
「朝歌さんは、あなたの事が大嫌いよ」
「凍夜は、お前の事をゴミを見るような目で見ているぜ」
朝歌と凍夜の身体が倒れ、憑いていた本物が現れた。
凛とした白い服の美青年と、黒くガラの悪い狼のような美男が。
いや、ヴァンパイアというべきか。
『なぜだ・・・・・アサカ。僕はキミのことを守ると言ったのに・・・・・』
『トウヤ、俺を裏切ったな・・・・・?貴様を我が物にできると思ったのに・・・・・』
気持ちだけ本来は受け取っておくと心に響く。
だけど思うことは一つだけ、誰が今からお前を救おうとしているのかと。
リリカと亨は二人に手錠をかけて、トドメをさした。
「クルースニク、あなたは罪のない乙女の心に入り込んだ罪で現行犯逮捕よ」
「クドラク、お前を欲深い野郎の心に入り込みさらには体ごと乗っ取ろうとした罰でゲームオーバーだぜ」
朝歌と凍夜が目覚める前に二人は、冷たく言い放つと怪異は絶叫をあげ煙のように消えた。
嫌な気は消えてなくなり、顔色がみるみるよくなっていく西園寺兄妹。
目を覚まし、意識を取り戻した。
「あれ?私は・・・・・今まで何を?」
「ん・・・・・?オレはどうしてこんなところに?」
きょとんとしている兄妹にリベリオンが笑って言った。
『君たちは疲れていたのだよ。さぁ、せっかくだから気分転換しようじゃないか』
こうして、因縁の怪異に憑かれていた二人を無事に救うことができたのだった。
それからリリカたちは、アミューズメント施設で沢山遊んだそう。
自分たちが手に取って購入した本とアクセサリー。
後悔してしまい、リリカを危険な目に合わせ罪悪感の渦にいた。
(どうしよう・・・・・!?兄さん、私たち本当に取り返しのつかないことをしてしまったかも)
(そうだな。もとはといえばオレ達の問題に巻き込んだ責任でもある。朝歌、その・・・・・)
『ごめんなさいっ!(すまなかった!)』
朝歌と凍夜は、お互いバツが悪そうな顔で手をあわせていた。
喧嘩をしている訳ではなかったが、お互いの事を信じていなかったと後悔していた。
(本当は・・・・・兄さんに頼ればよかったっ・・・・・!このままじゃ・・・・・リリカさんがっ・・・・・)
(済んだ事だからいいんだよ、気にしてねえ。よしよし、オレも寄り添ってあげられなくて悪かった。今頃、奴等は好き放題やってんのかもな・・・・・畜生が)
朝歌の頭を優しく撫でる、凍夜の姿は本来の兄そのものだった。
泣きじゃくりながら、ぐちゃぐちゃになっている妹の朝歌も気持ちは同じだった。
自分が引き起こした問題だ、助けてあげないと。
(オレはクドラクを許せねえ、お返しとして一発かましてやらないとな)
(うん・・・・・。クルースニクさんも何か理由があるのかも。だとしても私は、彼を助けてあげたい。許されることじゃないかもしれないけど!)
朝歌と凍夜の身体から暖かい白い光がほのかに闇を包み込む。
すると、映像のようなものが見えてふたりは驚いた。
偽りの朝歌と凍夜がリリカと亨と勝負事をしていた。
あれは自分であって、自分じゃない。
クルースニクとクドラク自身だ、憑かれている。
今ならきっと、言える。
『もう、自分にウソはつきたくない!』
西園寺兄妹は手を繋ぎ、ぎゅっと握りしめた。
翌日。
リリカと亨は、クルースニクとクドラクの勝負事を引き受け、アミューズメント施設へと来ていた。
カラオケで点数稼ぎ、ボウリング、ダーツ。
お互いに勝負は五分五分で、とても人間が出す技とは思えないような高得点を叩き出していた。
「やるじゃない。さすがはクルースニクね」
『うぐぅ・・・・・リリカさんがここまでついてこられるなんて。油断していましたね』
「どうした?クドラクさんよぉ。オレはまだまだ余裕なんだがな」
『おのれ・・・・・リョウは俺様の想像を遥かに超えているな』
いい勝負とはいえ、なぜか疲れているクルースニクとクドラク。
リリカと亨は最初から気づいていた。
勝てるわけがない勝負をわざと本気で取り組んでいた。
所詮、人間に取り憑かれている時点で幻魔妖魔本来の力を出すのは不可能だ。
クルースニクとクドラクは本来宿敵同士。
お互いの息もあってない、テンポもずれている。
そしてリリカと亨は怪異を見つめる。
「あなたは私には勝てない。もっとも、クドラクと戦っている方がお似合いかもね」
「ゲームオーバーだぜ、クルースニク。お前は遊びすぎた」
悔しそうに心霊捜査官を見つめる。
「朝歌さんは、あなたの事が大嫌いよ」
「凍夜は、お前の事をゴミを見るような目で見ているぜ」
朝歌と凍夜の身体が倒れ、憑いていた本物が現れた。
凛とした白い服の美青年と、黒くガラの悪い狼のような美男が。
いや、ヴァンパイアというべきか。
『なぜだ・・・・・アサカ。僕はキミのことを守ると言ったのに・・・・・』
『トウヤ、俺を裏切ったな・・・・・?貴様を我が物にできると思ったのに・・・・・』
気持ちだけ本来は受け取っておくと心に響く。
だけど思うことは一つだけ、誰が今からお前を救おうとしているのかと。
リリカと亨は二人に手錠をかけて、トドメをさした。
「クルースニク、あなたは罪のない乙女の心に入り込んだ罪で現行犯逮捕よ」
「クドラク、お前を欲深い野郎の心に入り込みさらには体ごと乗っ取ろうとした罰でゲームオーバーだぜ」
朝歌と凍夜が目覚める前に二人は、冷たく言い放つと怪異は絶叫をあげ煙のように消えた。
嫌な気は消えてなくなり、顔色がみるみるよくなっていく西園寺兄妹。
目を覚まし、意識を取り戻した。
「あれ?私は・・・・・今まで何を?」
「ん・・・・・?オレはどうしてこんなところに?」
きょとんとしている兄妹にリベリオンが笑って言った。
『君たちは疲れていたのだよ。さぁ、せっかくだから気分転換しようじゃないか』
こうして、因縁の怪異に憑かれていた二人を無事に救うことができたのだった。
それからリリカたちは、アミューズメント施設で沢山遊んだそう。
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