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第三章:因縁に憑かれた兄妹【因縁の恋想曲】インネン ノ セレナーデ
EP4:美しき二人の青年
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その夜、朝歌と凍夜は何も言えないまま帰宅した。
まさか写真に写っていたのが人だったなんて、しかもはっきりと。
朝歌にとり憑いているのが、白き幻魔。
凍夜にとり憑いているのが、黒き妖魔。
リリカはヴァンパイアとは伝えず、妖怪と伝えた。
そして二人に伝えた対処法とは。
「朝歌さんは当分白い服を着るのは禁止、凍夜さんは黒い服を着るのは禁止。なぜなら二体は色に反応してしまうの。そして、誰かに勝負事を頼まれても絶対に断って。これを一週間守れば憑いている者はいなくなるはずよ」
お守りをくれたのはいいものの、対処法があまりにも厳しすぎるのだ。
朝歌は白い服を多く持っており、凍夜は黒い服を多く持っている。
決してその一色しか私服がないということではない。
それから、他人に勝負事を頼まれても断らなければいけない。
朝歌は友人とカラオケに行く約束をしている、しかもどちらがいい点数を叩き出せるかを。
凍夜は友人とダーツに行く約束をしている、なぜなら景品が欲しいから。
はたしてこれを我慢するべきか、約束を破るべきか。
「ねぇ、兄さん。さっきの事なんだけど・・・・・・」
「なんだよ?急に改まって、らしくないな」
「わたし、カラオケ行くのやめる。だって本当に具合悪いもん」
「そうだろうな。つーことでオレもダーツ行くのやめるわ。お祓い行くって伝える」
西園寺兄妹は友人との約束をしぶしぶ断る。
言い訳として、お祓いに行くとチャットで伝えた。
つまり、この一週間は兄妹は家で過ごすことになる。
「にしてもまさか写っていたのが妖怪だったってね。驚いたぜ」
「幽霊も妖怪も同じだよ。兄さんのは、そうとう悪意のある妖怪だって言われたね」
「そういうアサカこそ、ソイツはいい妖怪だって言われたな。怖くねえのかよ?」
「もちろん怖いけど・・・・・兄さんの方がよっぽど強そうじゃん」
色に反応する、勝負事はむやみに首をつっこまない。
ふたりにとっては厳しい自粛モードだった。
数分後、帰宅して色々済ませた西園寺兄妹はそれぞれの部屋でベッドで横になっていた。
とり憑いているのが、妖怪なんて信じられない。
このまま悪化するのか、不可解な出来事が続くのか。
泣きそうな表情の朝歌と不満で怒りに満ちた凍夜だった・・・・・・。
【朝歌サイド】
眠れない。寝返りをうつ時に、なぜか苦しくなっちゃう。
本当ならお祓いに行くべきなのだけれど、妖怪なら無理な話。
どうしたらいいんだろう、わたしがしっかりしていたら・・・・・・。
涙が止まらない、嗚咽と共に。
どうしたらいいの。
「ぐすっ・・・・・こんなのってないよぉ・・・・・・」
すると耳元から優しい声が聴こえてきた。
『どうしたんだい?何か困ったことでもあったのか?』
「きゃあ!?・・・・・え?」
白いタキシードに黒の長袖ブラウスが特徴の美青年だ。
銀髪に優しく穏やかな白い瞳、耳が少し尖っている。
もしかしてこの人がリリカさんが言っていたいい妖怪なのだろうか。
「あの・・・・あなたは?わたし・・・・・は、西園寺朝歌といいます・・・・・」
『いい名前だね。僕は、クルースニクだ。キミが僕を助けてくれたんだよね。ありがとう』
にこり、とまるで王子様のようなキラキラと微笑む。
もしかしたらきっと妖怪とはいえ、いい人なのではないのかと思えてしまう。
わたしは、彼のことが気になり思わず聞いてみることにした。
「助けてくれた・・・・・?わたしが夢で見たケガをしていた白馬ってあなただったの?」
『そうだよ。まさか、キミのような優しいお嬢さんに助けられるなんてね。驚いた』
「いえ、大した事は。それより、あなたは妖怪なんですよね?」
正直どんな返答が返ってくるか怖くなった。
幽霊じゃなくて、妖怪。
彼は怒りもせずただ、正直に答えた。
『ああ、僕は半分吸血鬼。けれど、人を襲う気は全くない。むしろキミを守ってあげたいんだ。アサカが金髪の女性と話していたように、普通に接してくれていいから』
半吸血鬼、事情は知らないけれど悪い人ではなさそう。
しかし、吸血鬼の力があるなら当然あの行為はあるはず。
「吸血鬼!?あの・・・・・クルースニクさんは、わたしをどうするおつもりでっ?」
『言っただろう?僕はいいヴァンパイア。そしてハンターでもある。悪しき魔を許すことはできない。アサカに憑いたのは、キミを守るためだけ』
クルースニクさんはこう言っていますが、今のわたしには理解するのに時間がかかる。
だけど、わたしは気になって兄さんに憑いている者を質問した。
きになるから。
「は、はぁ。あの、わたしの兄さんに憑いている妖怪ってなんですか・・・・・」
するとさっきまで優しかったクルースニクさんの目つきが鋭くなり睨みつける。
あれ?これはもしかしてマズイことしてしまったのかな。
「す、すみませんっ!わたし何かヒドイこと聞いてしまいましたよね・・・・・」
すると、クルースニクさんはわたしの頭を優しく撫でる。
『アサカのお兄さんに憑いているのは、僕のライバルなんだ。キミやキミのお兄さんが悪いんじゃない。そうか・・・・ヤツは、気に入ったようだね。気にしなくていいから、僕がキミを守るから』
わたしは絶対に白い服を着ないと心の底で誓った。
兄さんは一番、つらいと思うよ。
【凍夜サイド】
だいぶ疲労が溜まりベッドでゴロンと横になる。
オレはリリカの言っていた、悪い妖怪に憑かれていると言われたことに未だ実感が湧かない。
どんなヤツかは知らねえがソイツが悪魔のようなヤツだったら不幸は全てソイツのせいだ。
強い視線を感じた瞬間、オレは起き上がり叫ぶ。
「オイ、隠れてないでとっとと姿を現しやがれ!」
すると目の前に黒い霧が現れ、姿が見えてきた。
黒髪に鋭い赤い瞳に口からは犬歯が出て、ブラックのファージャケット姿を身に包んだ男。
男は二ヤリと怪しく笑うとオレの方に近づき低い声で話した。
『何もそんなに怒鳴らくてもいいだろう?まぁ、貴様がどうなろうと俺の勝手だ。既に契約は交わしたも同然だからな、ハハッ』
「てめぇが悪い妖怪か。一体何者なんだ」
『俺はクドラク。ヴァンパイアの王で高貴なる存在。貴様の不幸は実に愉快だったぞ、トウヤ』
なんで自分の名を・・・・とは聞かずむしゃくしゃしていた。
正体が分かってすっきりしたが、それと同時に背筋が凍った。
なんでオレの首元に小さな二本の痕があるんだよ?
「お前・・・・・まさか」
『ああ。極上の甘美な味だった。人間の血を頂くのは久々だからな。貴様があの本を買ってくれたおかげで俺は今こうしてトウヤに憑いている。妹には俺の好敵手がいるが気にしなくていいぞ』
どこまでこいつは外道な事を平然とできるのか。
いや待てよ?妹に憑いているヤツがライバルだと考えると勝負事を控えるって。
ああ、そういうことか。
オレ、こいつみたことあるわ、ゲームで。
「クドラクとか言ったか?本ってもしかしてこいつの事?」
オレが本棚から一冊の小説を取り出すとクドラクは歓喜した。
しかもその本の内容というのが。
『そうだ。これだよ、トウヤは男同士の恋愛物が好きなのだな。だったら話は早い。血の契約も果たした事だ。これから夢の中で、ミサをしてみないか?』
「結構だ。お前に流されるつもりはこれっぽちもねえ。お前はもうすぐあの金髪の女にやっつけられるからな」
正直、このBL本を読んでからオレの日常は変化していった。
この本に封印されていた、なんて悪魔そのものだ。
「どうだ、少しはマシに・・・・・・」
『トウヤ。俺は貴様の妹に憑いている好敵手が気に喰わない。それよりも闘いたくて仕方ないのだよ。もしかしたら、ヤツはそのまま離れないかもしれんぞ?まあ、俺も貴様から離れる訳にはいかないからな』
どうやらクドラクは妹に憑いているヤツとバトルがしたいらしい。
だが、リリカが言っていた勝負事をするなという意味がこれに通じるのだろうか。
あきらめると、何かが起こりそうで嫌になるぜ・・・・・。
まさか写真に写っていたのが人だったなんて、しかもはっきりと。
朝歌にとり憑いているのが、白き幻魔。
凍夜にとり憑いているのが、黒き妖魔。
リリカはヴァンパイアとは伝えず、妖怪と伝えた。
そして二人に伝えた対処法とは。
「朝歌さんは当分白い服を着るのは禁止、凍夜さんは黒い服を着るのは禁止。なぜなら二体は色に反応してしまうの。そして、誰かに勝負事を頼まれても絶対に断って。これを一週間守れば憑いている者はいなくなるはずよ」
お守りをくれたのはいいものの、対処法があまりにも厳しすぎるのだ。
朝歌は白い服を多く持っており、凍夜は黒い服を多く持っている。
決してその一色しか私服がないということではない。
それから、他人に勝負事を頼まれても断らなければいけない。
朝歌は友人とカラオケに行く約束をしている、しかもどちらがいい点数を叩き出せるかを。
凍夜は友人とダーツに行く約束をしている、なぜなら景品が欲しいから。
はたしてこれを我慢するべきか、約束を破るべきか。
「ねぇ、兄さん。さっきの事なんだけど・・・・・・」
「なんだよ?急に改まって、らしくないな」
「わたし、カラオケ行くのやめる。だって本当に具合悪いもん」
「そうだろうな。つーことでオレもダーツ行くのやめるわ。お祓い行くって伝える」
西園寺兄妹は友人との約束をしぶしぶ断る。
言い訳として、お祓いに行くとチャットで伝えた。
つまり、この一週間は兄妹は家で過ごすことになる。
「にしてもまさか写っていたのが妖怪だったってね。驚いたぜ」
「幽霊も妖怪も同じだよ。兄さんのは、そうとう悪意のある妖怪だって言われたね」
「そういうアサカこそ、ソイツはいい妖怪だって言われたな。怖くねえのかよ?」
「もちろん怖いけど・・・・・兄さんの方がよっぽど強そうじゃん」
色に反応する、勝負事はむやみに首をつっこまない。
ふたりにとっては厳しい自粛モードだった。
数分後、帰宅して色々済ませた西園寺兄妹はそれぞれの部屋でベッドで横になっていた。
とり憑いているのが、妖怪なんて信じられない。
このまま悪化するのか、不可解な出来事が続くのか。
泣きそうな表情の朝歌と不満で怒りに満ちた凍夜だった・・・・・・。
【朝歌サイド】
眠れない。寝返りをうつ時に、なぜか苦しくなっちゃう。
本当ならお祓いに行くべきなのだけれど、妖怪なら無理な話。
どうしたらいいんだろう、わたしがしっかりしていたら・・・・・・。
涙が止まらない、嗚咽と共に。
どうしたらいいの。
「ぐすっ・・・・・こんなのってないよぉ・・・・・・」
すると耳元から優しい声が聴こえてきた。
『どうしたんだい?何か困ったことでもあったのか?』
「きゃあ!?・・・・・え?」
白いタキシードに黒の長袖ブラウスが特徴の美青年だ。
銀髪に優しく穏やかな白い瞳、耳が少し尖っている。
もしかしてこの人がリリカさんが言っていたいい妖怪なのだろうか。
「あの・・・・あなたは?わたし・・・・・は、西園寺朝歌といいます・・・・・」
『いい名前だね。僕は、クルースニクだ。キミが僕を助けてくれたんだよね。ありがとう』
にこり、とまるで王子様のようなキラキラと微笑む。
もしかしたらきっと妖怪とはいえ、いい人なのではないのかと思えてしまう。
わたしは、彼のことが気になり思わず聞いてみることにした。
「助けてくれた・・・・・?わたしが夢で見たケガをしていた白馬ってあなただったの?」
『そうだよ。まさか、キミのような優しいお嬢さんに助けられるなんてね。驚いた』
「いえ、大した事は。それより、あなたは妖怪なんですよね?」
正直どんな返答が返ってくるか怖くなった。
幽霊じゃなくて、妖怪。
彼は怒りもせずただ、正直に答えた。
『ああ、僕は半分吸血鬼。けれど、人を襲う気は全くない。むしろキミを守ってあげたいんだ。アサカが金髪の女性と話していたように、普通に接してくれていいから』
半吸血鬼、事情は知らないけれど悪い人ではなさそう。
しかし、吸血鬼の力があるなら当然あの行為はあるはず。
「吸血鬼!?あの・・・・・クルースニクさんは、わたしをどうするおつもりでっ?」
『言っただろう?僕はいいヴァンパイア。そしてハンターでもある。悪しき魔を許すことはできない。アサカに憑いたのは、キミを守るためだけ』
クルースニクさんはこう言っていますが、今のわたしには理解するのに時間がかかる。
だけど、わたしは気になって兄さんに憑いている者を質問した。
きになるから。
「は、はぁ。あの、わたしの兄さんに憑いている妖怪ってなんですか・・・・・」
するとさっきまで優しかったクルースニクさんの目つきが鋭くなり睨みつける。
あれ?これはもしかしてマズイことしてしまったのかな。
「す、すみませんっ!わたし何かヒドイこと聞いてしまいましたよね・・・・・」
すると、クルースニクさんはわたしの頭を優しく撫でる。
『アサカのお兄さんに憑いているのは、僕のライバルなんだ。キミやキミのお兄さんが悪いんじゃない。そうか・・・・ヤツは、気に入ったようだね。気にしなくていいから、僕がキミを守るから』
わたしは絶対に白い服を着ないと心の底で誓った。
兄さんは一番、つらいと思うよ。
【凍夜サイド】
だいぶ疲労が溜まりベッドでゴロンと横になる。
オレはリリカの言っていた、悪い妖怪に憑かれていると言われたことに未だ実感が湧かない。
どんなヤツかは知らねえがソイツが悪魔のようなヤツだったら不幸は全てソイツのせいだ。
強い視線を感じた瞬間、オレは起き上がり叫ぶ。
「オイ、隠れてないでとっとと姿を現しやがれ!」
すると目の前に黒い霧が現れ、姿が見えてきた。
黒髪に鋭い赤い瞳に口からは犬歯が出て、ブラックのファージャケット姿を身に包んだ男。
男は二ヤリと怪しく笑うとオレの方に近づき低い声で話した。
『何もそんなに怒鳴らくてもいいだろう?まぁ、貴様がどうなろうと俺の勝手だ。既に契約は交わしたも同然だからな、ハハッ』
「てめぇが悪い妖怪か。一体何者なんだ」
『俺はクドラク。ヴァンパイアの王で高貴なる存在。貴様の不幸は実に愉快だったぞ、トウヤ』
なんで自分の名を・・・・とは聞かずむしゃくしゃしていた。
正体が分かってすっきりしたが、それと同時に背筋が凍った。
なんでオレの首元に小さな二本の痕があるんだよ?
「お前・・・・・まさか」
『ああ。極上の甘美な味だった。人間の血を頂くのは久々だからな。貴様があの本を買ってくれたおかげで俺は今こうしてトウヤに憑いている。妹には俺の好敵手がいるが気にしなくていいぞ』
どこまでこいつは外道な事を平然とできるのか。
いや待てよ?妹に憑いているヤツがライバルだと考えると勝負事を控えるって。
ああ、そういうことか。
オレ、こいつみたことあるわ、ゲームで。
「クドラクとか言ったか?本ってもしかしてこいつの事?」
オレが本棚から一冊の小説を取り出すとクドラクは歓喜した。
しかもその本の内容というのが。
『そうだ。これだよ、トウヤは男同士の恋愛物が好きなのだな。だったら話は早い。血の契約も果たした事だ。これから夢の中で、ミサをしてみないか?』
「結構だ。お前に流されるつもりはこれっぽちもねえ。お前はもうすぐあの金髪の女にやっつけられるからな」
正直、このBL本を読んでからオレの日常は変化していった。
この本に封印されていた、なんて悪魔そのものだ。
「どうだ、少しはマシに・・・・・・」
『トウヤ。俺は貴様の妹に憑いている好敵手が気に喰わない。それよりも闘いたくて仕方ないのだよ。もしかしたら、ヤツはそのまま離れないかもしれんぞ?まあ、俺も貴様から離れる訳にはいかないからな』
どうやらクドラクは妹に憑いているヤツとバトルがしたいらしい。
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