心霊捜査官の事件簿 依頼者と怪異たちの狂騒曲

幽刻ネオン

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第三章:因縁に憑かれた兄妹【因縁の恋想曲】インネン ノ セレナーデ

EP1:兄妹の異変

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 そして現在に戻る。
時刻は夕方の十六時半。
夕焼けが窓際に差し込む中、リリカはファイルを読んでいた。
ドアがガチャリと開き、ハンドベルのチャイムがリンリンと書斎中に響きわたる。
やってきたのは、二人の男女だった。
「ようこそ、心霊捜査官へ。私は黄昏リリカよ。依頼人ね?」
「はい。はじめて来ました・・・・・ここであってるの?兄さん」
「多分当たってると思う・・・・・少し邪魔するぜ」
おとなしく高校生ぐらいの可憐な妹、ガラが悪そうな見た目だがフランクな兄だ。
しかも何やら顔色が悪く、疲れているような感じ。
「とりあえず座って、お茶菓子を持ってくるから」
「すみません、失礼します・・・・・」
「悪い。しっかし、随分と不思議な場所だな」
依頼者の2人からしたらここは異質な場所で不気味に思えるだろう。
リベリオンが軽くお辞儀すると、2人はぶるっと身体がビクビクしていた。
(なんだか・・・・・・怖い人だね・・・・・兄さん)
(みたいだな・・・・・けどよなんだか憎めないっつーかなんというかな)
信じられない話を今から話すだけでも緊張するはずの兄妹たち。
リベリオンは優しく微笑み、怖くないぞと気をつかっているようだ。
するとリリカが戻りテーブルに、ティーセットを置く。
「おまたせ。あなたはホットミルクティー、あなたにはブラックコーヒーを」
「わっ!?わざわざすみません、ありがとうございます」
「好みまでバッチリだ・・・・・・。まぁ、頂くよ」
依頼者が落ちつくまでリリカは、ファイルの準備を始めた。
しかも今回はがいる。
過度な期待はせず、依頼者を困らせない程度に話をはじめる。
「どうかしら?お口にあえばいいのだけれど」
「・・・・・・はい。美味しいです、とっても落ち着きます」
「・・・・・・美味い。っとそろそろ話すか」
リリカもイスに座り、いつもの仕事モードに入った。
「さぁ、あなたのをきかせて?何があったか聞かせてくれる?」
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