78 / 125
77話
しおりを挟む
さて、読者のみなさんはこの『たたみなさい』の1文に隠された謎を見つけることが出来ただろうか?
「なに推理モノみたいな始め方をしてるんだよ」
えっ?前回の終わりがそれっぽい終わり方になったから、それっぽく始めてみたのだけど?
「みたのだけど?じゃねーよ」
え~。いいじゃん。たまにはこんな始まり方の回があっても。
「いいからさっさと進めろ」
ぶ~。
【ところで、この掛け軸に隠された謎ってなんなのですか?】
まだわかっていない幽は掛け軸を見て首を傾げていた。
【まず掛け軸の裏を捜させたいのなら、『裏を見ろ』とかもう少し紛らわしい書き方をしたほうが惑わせやすい。それに、掛け軸をたたむなんて言い方はおかしいと思わないか?】
【確かに。掛け軸をたたむなんて普通言わないですね】
【そうなってくると、この『たたみなさい』は掛け軸のことを言っているわけじゃなくなる】
【じゃあ、何のことを言っているのですか?】
その謎をとくために必要なこと、それは漢字への変換。
【漢字への変換ですか?】
私の言葉に幽は首を傾げた。
そうそう。この1文を漢字に変換すると、
『畳みなさい』
と、なるわね。
【そうですね。でも、別に変なところはありませんよ?】
そうだね。でも、ここからさらにもう1文字だけ漢字に変換すると、別の意味になるのよね。こんな感じに。
『畳見なさい』
【あっ!ホントだ!漢字に変換したことで意味が変わった!】
漢字へ変換する前だと『たたみなさい』だったのが、漢字へ変換することで『畳見なさい』となって『み』が1つ増えて全く別の意味になるのよ。
【つまり、この部屋の畳を確認すれば】
幽が畳を確認していくと、部屋の角にある正方形の畳を見て叫んだ。
【ありました!】
なので、公も確認すると、畳のへりの模様の中に小さく数字が紛れ込んでいて、その数字は『390218』だった。
【これがあのダイヤルの数字なんでしょうか?】
このからくり屋敷にも慣れてきた幽は、それをすぐに断定することはしなかった。
【そうなんだろうけど………】
公は畳を見て考え込んでいた。
【どうかしましたか?】
幽の問いに公は畳のへりを指でなぞった。
【この畳、本来のサイズより少し小さく作っているから隙間があるんだよね】
【確かに】
その隙間を確認した幽だけど、その意味がわからずに首を傾げて悩みだした。
【なんででしょう?】
【それは多分】
公は畳を叩いて畳返しの要領で浮かせると畳をキャッチしてどけた。
畳がなくなって見えた床には1つの鍵穴。
【えっと、つまり、畳に書いてあった番号でダイヤルを回して開けて、中に入っている鍵をここにさして回せばからくりが発動する。というわけですか?】
幽の問いに答えることなく公は考えながらダイヤルの方へやって来た。
【多分、もうちょっとひねらないといけないと思うな】
【ひねる、ですか?】
公の返事に幽は首をひねった。
【そうそう。例えば】
ダイヤルを掴んだ公は回すのではなく引き抜いた。
【えっ】
驚く幽とは対称的に、公は自分の考えが正解だったことにニヤリと笑った。
引き抜かれたダイヤルの先は鍵の形をしていた。
その鍵を先ほど見つけた床の鍵穴に差し込むとぴったり入った。
【あとは、畳のへりに書いてあった番号通りに回せば】
カチカチとダイヤルを回して最後の8のところに合わせた瞬間、天井から階段が降りてきた。
「よし!」
ガッツポーズする隣で呆然とするしかない幽。
【ほら、行くよ】
公に促されると、幽は呆然としたまま公のあとをついていった。
階段をのぼって2階にやって来た公は、廊下の左右にある4つの部屋の入り口を見た。
【ここにも何か仕掛けがあるのですか?】
【あることにはあるけど、単純な仕掛けだよ】
そう言いながら公は廊下の突き当たりまで行くと、壁を押した。すると、壁が回転した。
【庭の生け垣と同じ回転扉】
【そういうこと】
というわけで、回転扉を抜けるとそこは部屋で、からくり爺・婆と白がいた。
「今日もノーミスでやってきたか。少しは失敗してくれないと俺達としてもつまらないし、自信をなくすぞ」
「イヤですよ。失敗したら汚れたり痛い思いをしないといけないじゃないですか」
頬を膨らませるからくり爺を見て公は苦笑した。
「まぁまぁ爺さんや。そんなことより色々と話を聞かないといけないでしょ」
「そうだったな」
からくり爺は一瞬視線を白に向けてから公を見た。
「作者からは公が助けた子としか聞いてないんだが、どういう状況なんだ?」
「そうですね」
公は駅前を歩いていると白に助けを求められ、黒服達から逃げるためにこの家に来たことを話した。
「ふむ。トラちゃん。その黒服達の映像を出せるか?」
「もちろん!」
トラちゃんの元気な返事とともに画面には黒服の姿が映し出された。
「ふむ」
頷いたからくり爺は白を見た。
「この黒服達に見覚えは?」
「ないですね」
きっぱりと答える白。その答えを聞いたからくり爺は頷くとさらに質問をした。
「追われる理由に心当たりは?」
「ありません」
「追われるのは今日が始めてかい?」
「はい」
「どうして公に助けを求めた?」
「勘ですね」
「勘?」
「はい。この人なら信用できそうだ、と一目見た時に思えたので、助けを求めました」
そこまで聞いたからくり爺は聞くことは聞いたとばかりに公を見たので、今度は公が話し始めた。
「一様追っ手の黒服をまいたとはいえ、また追われる可能性もあるから家まで送るよ」
公の提案に白は黙りこんでしまった。
「どうかした?」
「私、今家出中で家には帰りたくないのです。だから迷惑なのは承知でお願いします。ここに泊めてはくれませんか?」
頭を下げた白。
その姿に公はからくり爺・婆と視線を合わせた。
「公。どうするんだ?」
「そうですね。助けに手を差しのべて乗りかかった船ですからね。最後まで面倒はみるつもりですよ」
その答えを聞いたからくり爺・婆は微笑みながら公を見た。
「お前ならそう言うと思ってたよ」
「さすがはヒーローね」
「からくり婆。その呼び方はもう止めてくださいよ」
公がため息を吐いていると、白が頭を上げた。
「泊めてくれるのですか?」
「ここじゃなくて俺の家だけどね」
「ホントにいいの?」
「あぁ。助けたからには最後まで面倒はみるよ。途中で放り出す気はないからうちに来るといい」
「ありがとう」
頭を下げた白へ微笑みかける公。
「というわけで、俺達は帰ります」
「その前に、漬物をつけたから持って帰るといい。だから、婆さん。先に白を玄関まで送ってあげてくれ」
「わかりました。いきましょ、白」
「はい」
2人が部屋を出ていったのを確認したからくり爺は、公を連れて台所までやって来た。
「公。今回は中々厄介なことに巻き込まれたかもしれないぞ」
漬物を袋に分けながらかけられたからくり爺の言葉に公は頷いた。
「わかっています」
「そうか。なら俺から言うことはもうなにもない。ほら、漬物だ」
「ありがとうございます」
漬物を受け取った公は玄関まで行って白と合流し、2人に見送られながらからくり屋敷をあとにした。
「なに推理モノみたいな始め方をしてるんだよ」
えっ?前回の終わりがそれっぽい終わり方になったから、それっぽく始めてみたのだけど?
「みたのだけど?じゃねーよ」
え~。いいじゃん。たまにはこんな始まり方の回があっても。
「いいからさっさと進めろ」
ぶ~。
【ところで、この掛け軸に隠された謎ってなんなのですか?】
まだわかっていない幽は掛け軸を見て首を傾げていた。
【まず掛け軸の裏を捜させたいのなら、『裏を見ろ』とかもう少し紛らわしい書き方をしたほうが惑わせやすい。それに、掛け軸をたたむなんて言い方はおかしいと思わないか?】
【確かに。掛け軸をたたむなんて普通言わないですね】
【そうなってくると、この『たたみなさい』は掛け軸のことを言っているわけじゃなくなる】
【じゃあ、何のことを言っているのですか?】
その謎をとくために必要なこと、それは漢字への変換。
【漢字への変換ですか?】
私の言葉に幽は首を傾げた。
そうそう。この1文を漢字に変換すると、
『畳みなさい』
と、なるわね。
【そうですね。でも、別に変なところはありませんよ?】
そうだね。でも、ここからさらにもう1文字だけ漢字に変換すると、別の意味になるのよね。こんな感じに。
『畳見なさい』
【あっ!ホントだ!漢字に変換したことで意味が変わった!】
漢字へ変換する前だと『たたみなさい』だったのが、漢字へ変換することで『畳見なさい』となって『み』が1つ増えて全く別の意味になるのよ。
【つまり、この部屋の畳を確認すれば】
幽が畳を確認していくと、部屋の角にある正方形の畳を見て叫んだ。
【ありました!】
なので、公も確認すると、畳のへりの模様の中に小さく数字が紛れ込んでいて、その数字は『390218』だった。
【これがあのダイヤルの数字なんでしょうか?】
このからくり屋敷にも慣れてきた幽は、それをすぐに断定することはしなかった。
【そうなんだろうけど………】
公は畳を見て考え込んでいた。
【どうかしましたか?】
幽の問いに公は畳のへりを指でなぞった。
【この畳、本来のサイズより少し小さく作っているから隙間があるんだよね】
【確かに】
その隙間を確認した幽だけど、その意味がわからずに首を傾げて悩みだした。
【なんででしょう?】
【それは多分】
公は畳を叩いて畳返しの要領で浮かせると畳をキャッチしてどけた。
畳がなくなって見えた床には1つの鍵穴。
【えっと、つまり、畳に書いてあった番号でダイヤルを回して開けて、中に入っている鍵をここにさして回せばからくりが発動する。というわけですか?】
幽の問いに答えることなく公は考えながらダイヤルの方へやって来た。
【多分、もうちょっとひねらないといけないと思うな】
【ひねる、ですか?】
公の返事に幽は首をひねった。
【そうそう。例えば】
ダイヤルを掴んだ公は回すのではなく引き抜いた。
【えっ】
驚く幽とは対称的に、公は自分の考えが正解だったことにニヤリと笑った。
引き抜かれたダイヤルの先は鍵の形をしていた。
その鍵を先ほど見つけた床の鍵穴に差し込むとぴったり入った。
【あとは、畳のへりに書いてあった番号通りに回せば】
カチカチとダイヤルを回して最後の8のところに合わせた瞬間、天井から階段が降りてきた。
「よし!」
ガッツポーズする隣で呆然とするしかない幽。
【ほら、行くよ】
公に促されると、幽は呆然としたまま公のあとをついていった。
階段をのぼって2階にやって来た公は、廊下の左右にある4つの部屋の入り口を見た。
【ここにも何か仕掛けがあるのですか?】
【あることにはあるけど、単純な仕掛けだよ】
そう言いながら公は廊下の突き当たりまで行くと、壁を押した。すると、壁が回転した。
【庭の生け垣と同じ回転扉】
【そういうこと】
というわけで、回転扉を抜けるとそこは部屋で、からくり爺・婆と白がいた。
「今日もノーミスでやってきたか。少しは失敗してくれないと俺達としてもつまらないし、自信をなくすぞ」
「イヤですよ。失敗したら汚れたり痛い思いをしないといけないじゃないですか」
頬を膨らませるからくり爺を見て公は苦笑した。
「まぁまぁ爺さんや。そんなことより色々と話を聞かないといけないでしょ」
「そうだったな」
からくり爺は一瞬視線を白に向けてから公を見た。
「作者からは公が助けた子としか聞いてないんだが、どういう状況なんだ?」
「そうですね」
公は駅前を歩いていると白に助けを求められ、黒服達から逃げるためにこの家に来たことを話した。
「ふむ。トラちゃん。その黒服達の映像を出せるか?」
「もちろん!」
トラちゃんの元気な返事とともに画面には黒服の姿が映し出された。
「ふむ」
頷いたからくり爺は白を見た。
「この黒服達に見覚えは?」
「ないですね」
きっぱりと答える白。その答えを聞いたからくり爺は頷くとさらに質問をした。
「追われる理由に心当たりは?」
「ありません」
「追われるのは今日が始めてかい?」
「はい」
「どうして公に助けを求めた?」
「勘ですね」
「勘?」
「はい。この人なら信用できそうだ、と一目見た時に思えたので、助けを求めました」
そこまで聞いたからくり爺は聞くことは聞いたとばかりに公を見たので、今度は公が話し始めた。
「一様追っ手の黒服をまいたとはいえ、また追われる可能性もあるから家まで送るよ」
公の提案に白は黙りこんでしまった。
「どうかした?」
「私、今家出中で家には帰りたくないのです。だから迷惑なのは承知でお願いします。ここに泊めてはくれませんか?」
頭を下げた白。
その姿に公はからくり爺・婆と視線を合わせた。
「公。どうするんだ?」
「そうですね。助けに手を差しのべて乗りかかった船ですからね。最後まで面倒はみるつもりですよ」
その答えを聞いたからくり爺・婆は微笑みながら公を見た。
「お前ならそう言うと思ってたよ」
「さすがはヒーローね」
「からくり婆。その呼び方はもう止めてくださいよ」
公がため息を吐いていると、白が頭を上げた。
「泊めてくれるのですか?」
「ここじゃなくて俺の家だけどね」
「ホントにいいの?」
「あぁ。助けたからには最後まで面倒はみるよ。途中で放り出す気はないからうちに来るといい」
「ありがとう」
頭を下げた白へ微笑みかける公。
「というわけで、俺達は帰ります」
「その前に、漬物をつけたから持って帰るといい。だから、婆さん。先に白を玄関まで送ってあげてくれ」
「わかりました。いきましょ、白」
「はい」
2人が部屋を出ていったのを確認したからくり爺は、公を連れて台所までやって来た。
「公。今回は中々厄介なことに巻き込まれたかもしれないぞ」
漬物を袋に分けながらかけられたからくり爺の言葉に公は頷いた。
「わかっています」
「そうか。なら俺から言うことはもうなにもない。ほら、漬物だ」
「ありがとうございます」
漬物を受け取った公は玄関まで行って白と合流し、2人に見送られながらからくり屋敷をあとにした。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
猫もふあやかしハンガー~爺が空に行かない時は、ハンガーで猫と戯れる~
饕餮
キャラ文芸
タイトル変えました。旧題「猫もふあやかしハンガー~じいちゃんはスクランブルに行けないから、老後は猫と遊ぶ~」
茨城県にある、航空自衛隊百里基地。
そこにはF-4EJ改――通称ファントムと呼ばれる戦闘機が駐機している。
一部では、ファントムおじいちゃんとも呼ばれる戦闘機である。
ある日、ハンガー内から聞こえてきた複数の声は、老齢の男性のもの。
他のパイロットたちからも『俺も聞こえた!』という証言が続出。
「俺たちの基地、大丈夫!? お祓いする!?」
そう願うも、予算の関係で諦めた。
そして聞こえる、老人の声。
どこからだ、まさか幽霊!?と驚いていると、その声を発していたのは、ファントムからだった。
まるで付喪神のように、一方的に喋るのだ。
その声が聞こえるのは、百里基地に所属するパイロットとごく一部の人間。
しかも、飛んでいない時はのんびりまったりと、猫と戯れようとする。
すわ、一大事!
戦闘機に猫はあかん!
そんなファントムおじいちゃんとパイロットたちの、現代ファンタジー。
★一話完結型の話です。
★超不定期更新です。ネタが出来次第の更新となります。
★カクヨムにも掲載しています。
★画像はフリー素材を利用しています。

jumbl 'ズ
井ノ上
キャラ文芸
青年、大吉は、平凡な日々を望む。
しかし妖や霊を視る力を持つ世話焼きの幼馴染、宮森春香が、そんな彼を放っておかない。
春香に振り回されることが、大吉の日常となっていた。
その日常が、緩やかにうねりはじめる。
美しい吸血鬼、大財閥の令嬢、漢気溢れる喧嘩師、闇医者とキョンシー、悲しき天狗の魂。
ひと癖もふた癖もある連中との出会い。
そして、降りかかる許し難い理不尽。
果たして、大吉が平穏を掴む日は来るのか。

夫より強い妻は邪魔だそうです
小平ニコ
ファンタジー
「ソフィア、お前とは離縁する。書類はこちらで作っておいたから、サインだけしてくれ」
夫のアランはそう言って私に離婚届を突き付けた。名門剣術道場の師範代であるアランは女性蔑視的な傾向があり、女の私が自分より強いのが相当に気に入らなかったようだ。
この日を待ち望んでいた私は喜んで離婚届にサインし、美しき従者シエルと旅に出る。道中で遭遇する悪党どもを成敗しながら、シエルの故郷である魔法王国トアイトンに到達し、そこでのんびりとした日々を送る私。
そんな時、アランの父から手紙が届いた。手紙の内容は、アランからの一方的な離縁に対する謝罪と、もうひとつ。私がいなくなった後にアランと再婚した女性によって、道場が大変なことになっているから戻って来てくれないかという予想だにしないものだった……
お嬢様と執事は、その箱に夢を見る。
雪桜
キャラ文芸
✨ 第6回comicoお題チャレンジ『空』受賞作
阿須加家のお嬢様である結月は、親に虐げられていた。裕福でありながら自由はなく、まるで人形のように生きる日々…
だが、そんな結月の元に、新しく執事がやってくる。背が高く整った顔立ちをした彼は、まさに非の打ち所のない完璧な執事。
だが、その執事の正体は、なんと結月の『恋人』だった。レオが執事になって戻ってきたのは、結月を救うため。だけど、そんなレオの記憶を、結月は全て失っていた。
これは、記憶をなくしたお嬢様と、恋人に忘れられてしまった執事が、二度目の恋を始める話。
「お嬢様、私を愛してください」
「……え?」
好きだとバレたら即刻解雇の屋敷の中、レオの愛は、再び、結月に届くのか?
一度結ばれたはずの二人が、今度は立場を変えて恋をする。溺愛執事×箱入りお嬢様の甘く切ない純愛ストーリー。
✣✣✣
カクヨムにて完結済みです。
この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。
※第6回comicoお題チャレンジ『空』の受賞作ですが、著作などの権利は全て戻ってきております。

マスクなしでも会いましょう
崎田毅駿
キャラ文芸
お店をやっていると、様々なタイプのお客さんが来る。最近になってよく利用してくれるようになった男性は、見た目とは裏腹にうっかり屋さんなのか、短期間で二度も忘れ物をしていった。今度は眼鏡。その縁にはなぜか女性と思われる名前が刻まれていて。
少年神官系勇者―異世界から帰還する―
mono-zo
ファンタジー
幼くして異世界に消えた主人公、帰ってきたがそこは日本、家なし・金なし・免許なし・職歴なし・常識なし・そもそも未成年、無い無い尽くしでどう生きる?
別サイトにて無名から投稿開始して100日以内に100万PV達成感謝✨
この作品は「カクヨム」にも掲載しています。(先行)
この作品は「小説家になろう」にも掲載しています。
この作品は「ノベルアップ+」にも掲載しています。
この作品は「エブリスタ」にも掲載しています。
この作品は「pixiv」にも掲載しています。

●鬼巌島●
喧騒の花婿
キャラ文芸
むかしむかし鬼ヶ島に
春日童子と焔夜叉という鬼が暮らしていた。
くすんだ青髪、歪んだ小さな角という鬼として最低な外見を
持ち合わせた春日童子は神の依頼を受けることができず
報酬も得ずに家族と暮らしていた。
一方、焔夜叉は炎のような赤い髪、立派に伸びた2本の角という
鬼として最高の外見を持ち合わせ神の依頼を受け
報酬を得ながら1匹孤独に暮らしていた。
対照的な2匹は節分祭で人界に赴き清めの豆によって
人間の邪気を吸う儀式で考えが交錯していく。
卑小な外見だが精神の強い春日童子
立派な外見で挫折を知らない焔夜叉
果たして2匹の鬼としての矜持とは。
さらに神の眷属として産み落とされた聖なる人間に対抗し
鬼の存続を賭けて勝利することができるのか。
※本編は八噺で終わります。

〖完結〗王女殿下の最愛の人は、私の婚約者のようです。
藍川みいな
恋愛
エリック様とは、五年間婚約をしていた。
学園に入学してから、彼は他の女性に付きっきりで、一緒に過ごす時間が全くなかった。その女性の名は、オリビア様。この国の、王女殿下だ。
入学式の日、目眩を起こして倒れそうになったオリビア様を、エリック様が支えたことが始まりだった。
その日からずっと、エリック様は病弱なオリビア様の側を離れない。まるで恋人同士のような二人を見ながら、学園生活を送っていた。
ある日、オリビア様が私にいじめられていると言い出した。エリック様はそんな話を信じないと、思っていたのだけれど、彼が信じたのはオリビア様だった。
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる