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60話
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残り1時間。生徒の残りは3割ほどになり、鬼は114人まで増えました。
そんな中、庵・朧月・蛙の3人は鬼5人から必死に逃げていました。
「ひぇ~!なんでこんなに鬼と遭遇するんだよ!」
「お前が行きたい方向に行ってたらこんなことになったんだからお前が文句言うな!」
朧月の言葉通り、鬼と出会う原因を作ったのは庵でした。
「鬼が増えて逃げる生徒が減れば遭遇する確率はあがるとはいえ、ここまで見事に引き寄せるなんて庵は疫病神だな」
「庵を生け贄に差し出せば、俺達は楽に逃げられそうだな」
「ちょっと待て!そんなつれないこと言うなよ~」
2人ならホントにやりかねないことを知っている庵は焦りました。
「しかしな」
「今の状況がな」
2人は後ろを追いかけてくる鬼5人を見てから庵を見ました。
「それは悪いと思ってるから見捨てないでくれ!」
庵の叫びに顔を見合わせた2人は目の前に迫る分かれ道を見ました。
「それじゃあラストチャンスだ。目の前の分かれ道、どちらに行く?」
「右!」
直感で叫んだ庵の言葉に従って3人は右に曲がりました。しかし、その先に2人の鬼がいました。
「やっぱり庵は置いていこう」
「そうだな。生け贄頑張ってくれ」
「いやいやいや!」
庵は慌てて2人の手を掴もうとしましたが、上手く避けた2人は教室に入ると窓から外へと逃げました。
「待ってくれよ!」
突然の方向転換に反応が遅れた庵は後ろから飛んでくるボールをなんとか避けながら2人の後を追っています。
「待たねーよ」
「後ろの鬼をどうにかしたら考えてやるよ」
蛙の言葉に庵は後ろを見ました。
後ろからは7人まで増えた鬼が追ってきています。
「ムリだから!1対7なんて絶対ムリだから!」
「それを言ったら3対7だってムリだからな」
それを言われるとなんとも言えなくなる庵は黙りこみました。
「だから、最初に鬼と出会った時にちゃんと対処しとけばこんなことにならなかったんだよ」
その時に「逃げきればいいだけだろ」と言った庵は「ぐふっ」と胸を押さえました。
「というわけだから、やっぱり生け贄になれ、庵。どうせ特別教室に行ったとしてもあと1時間なんだから、普通に授業するよりかマシだろ」
「そうだけど!」
踏ん切りのつかない庵に2人はため息を吐きました。
「それじゃあ聞くけど、この状況を無事に乗りきるいい案でもあるのか?」
「ない!」
そこはキッパリ言い切る庵に2人はまたため息を吐きました。
「だったらやっぱりお前がどうにかするしかねーだろ」
「わかったか?」
「うっ………」
黙りこんだ庵は立ち止まると振り返り、鬼に向かって突撃しました。
「おぉー!」
雄叫びをあげながら突っ込んでくる庵へ2人がボールを投げつけると、庵は左右の手で1個ずつ受け止めました。
しかし、そこへさらに2個ボールが飛んできました。
これを避けた庵はさらに飛んできた3個のボールのうち2つには受け止めたボールを投げ返して当てることで撃ち落とし、もう1個のボールは受け止めてすぐに捨てました。
これで動ける鬼は残り4人です。
庵はボールが手元に戻ってきた2人の鬼を警戒します。
2人の鬼は庵を左右から挟みこむと、同時にボールを投げつけます。
そのボールをジャンプして避けたまではよかったのですが、そこへさらに飛んできた2個のボールには対応出来ずに当たってしまい、庵は特別教室へ転移しました。
◇
残り時間もあと10分になった頃、公・薫・牡丹の3人は体育館に戻ってきていた。
「やっぱり戻ってくると思ったよ」
体育館ではマスターが待ち構えていました。
「俺も、お前ならここにいるだろうと思ってたよ」
「おや。わざわざ会いにきたのかい?」
「せっかく直接対決できるんだから、一騎討ちしときたいと思ってね」
マスターを睨み付ける公に対してマスターはニヤリと笑いました。
「いいよ。その一騎討ちしようか」
2人は体育館の中央で向かい合いました。
「ルールは簡単でボールが当てられたほうが負け。逃げれる範囲は」
マスターが手を叩くと2人を囲むように5メートル四方の透明な壁が現れました。
「この5メートル四方の立方体の範囲の中だけ。キャッチしたり顔面に当たったらセーフ。それと、この中の床と壁にボールが当たると跳ねまわるから」
どういうことか見せるためにマスターが床にボールを落とすと、ボールは勢いよく跳ね上がって天井にあって跳ね返るを繰り返しました。
「と、まぁこんな感じになるから」
マスターは天井に当たって跳ね返ってきたタイミングを狙ってボールをキャッチしました。
「もちろん、このボールに当たってもアウトになるとはないけど、当たると中々の衝撃かあるから気を付けてね。他に加えときたいルールはある?」
「最初のボールはじゃんけんで決める」
「いいよ」
マスターが了承したので早速じゃんけんをした結果、マスターが勝って最初のボールはマスターからと決まりました。
「あとなにかある?」
「あとはなにもないな」
「それじゃあ、10歩離れた位置に移動しようか」
2人は互いに10歩歩いた位置まで行くと、向かい合いました。
「準備はいいかい?」
「いつでもいいぞ」
「じゃあ、スタート!」
合図を出したマスターは一気に公へ接近してボールを投げつけました。
それを公が避けると、壁にぶつかって跳ね返ってきたボールがマスターに襲いかかったのでマスターもボールを避けます。
そのまま逆の壁まで飛んだボールは再度跳ね返ってきたので公がキャッチしてマスターへ投げつけましたが、マスターはしゃがんで回避します。
壁に当たって跳ね返ってきたボールを受け止めた公はしゃがんでいるマスターを狙いましたが、マスターはこれも回避しました。
マスターが避けたボールは床・壁・天井と様々な方向へとバウンドしています。
2人はバウンドしているボールをどのタイミングで受け止めるか考えています。
そんな中、先に動いたのはマスターで、床から跳ね上がるタイミングでボールを掴み取ると、すぐには投げずに公との距離を縮めていきます。
「公!負けるんじゃないわよ!」
いつの間にか勝負を聞き付けた野次馬が集まり始めていて、その最前列に立つ桜は公へゲキを飛ばしました。
「わかってるよ」
マスターから視線を外さずに公が答えた瞬間、マスターがボールを投げますが、公はしっかりとボールを掴みとりました。
「ヤバっ」
マスターは慌てて公から距離を取ろうとしますが、公がすぐに追いかけたので距離が開きません。
なので、腹をくくったマスターが立ち止まって受け止める態勢に入ると、公はマスターの足元を狙ってボールを投げました。
「おっと」
飛び上がって避けたマスターが着地した瞬間、跳ね返ってきたボールが後頭部を直撃してマスターは前のめりに倒れました。
「いってー」
と言いながらもすぐに立ち上がったマスターがボールを探すと、公がちょうど投げるところで、慌てたマスターは避けることが出来ずに顔面で受け止めました。
「グハッ」
のけ反ったマスターが態勢を立て直す前に、公は再度ボールを投げてマスターをアウトにして勝ちました。
「よし」
拳を振り上げる公へ周りからは拍手が送られました。
「あ~。負けた~。でも、顔を狙うなんてひどくないかい?」
「日頃の恨みだよ。それに、1発で止めてやったんだからいいだろ」
「そうだな」
マスターが納得していると、放課後のチャイムが鳴り響きました。
「これにて球技大会終了!」
そんな中、庵・朧月・蛙の3人は鬼5人から必死に逃げていました。
「ひぇ~!なんでこんなに鬼と遭遇するんだよ!」
「お前が行きたい方向に行ってたらこんなことになったんだからお前が文句言うな!」
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「庵を生け贄に差し出せば、俺達は楽に逃げられそうだな」
「ちょっと待て!そんなつれないこと言うなよ~」
2人ならホントにやりかねないことを知っている庵は焦りました。
「しかしな」
「今の状況がな」
2人は後ろを追いかけてくる鬼5人を見てから庵を見ました。
「それは悪いと思ってるから見捨てないでくれ!」
庵の叫びに顔を見合わせた2人は目の前に迫る分かれ道を見ました。
「それじゃあラストチャンスだ。目の前の分かれ道、どちらに行く?」
「右!」
直感で叫んだ庵の言葉に従って3人は右に曲がりました。しかし、その先に2人の鬼がいました。
「やっぱり庵は置いていこう」
「そうだな。生け贄頑張ってくれ」
「いやいやいや!」
庵は慌てて2人の手を掴もうとしましたが、上手く避けた2人は教室に入ると窓から外へと逃げました。
「待ってくれよ!」
突然の方向転換に反応が遅れた庵は後ろから飛んでくるボールをなんとか避けながら2人の後を追っています。
「待たねーよ」
「後ろの鬼をどうにかしたら考えてやるよ」
蛙の言葉に庵は後ろを見ました。
後ろからは7人まで増えた鬼が追ってきています。
「ムリだから!1対7なんて絶対ムリだから!」
「それを言ったら3対7だってムリだからな」
それを言われるとなんとも言えなくなる庵は黙りこみました。
「だから、最初に鬼と出会った時にちゃんと対処しとけばこんなことにならなかったんだよ」
その時に「逃げきればいいだけだろ」と言った庵は「ぐふっ」と胸を押さえました。
「というわけだから、やっぱり生け贄になれ、庵。どうせ特別教室に行ったとしてもあと1時間なんだから、普通に授業するよりかマシだろ」
「そうだけど!」
踏ん切りのつかない庵に2人はため息を吐きました。
「それじゃあ聞くけど、この状況を無事に乗りきるいい案でもあるのか?」
「ない!」
そこはキッパリ言い切る庵に2人はまたため息を吐きました。
「だったらやっぱりお前がどうにかするしかねーだろ」
「わかったか?」
「うっ………」
黙りこんだ庵は立ち止まると振り返り、鬼に向かって突撃しました。
「おぉー!」
雄叫びをあげながら突っ込んでくる庵へ2人がボールを投げつけると、庵は左右の手で1個ずつ受け止めました。
しかし、そこへさらに2個ボールが飛んできました。
これを避けた庵はさらに飛んできた3個のボールのうち2つには受け止めたボールを投げ返して当てることで撃ち落とし、もう1個のボールは受け止めてすぐに捨てました。
これで動ける鬼は残り4人です。
庵はボールが手元に戻ってきた2人の鬼を警戒します。
2人の鬼は庵を左右から挟みこむと、同時にボールを投げつけます。
そのボールをジャンプして避けたまではよかったのですが、そこへさらに飛んできた2個のボールには対応出来ずに当たってしまい、庵は特別教室へ転移しました。
◇
残り時間もあと10分になった頃、公・薫・牡丹の3人は体育館に戻ってきていた。
「やっぱり戻ってくると思ったよ」
体育館ではマスターが待ち構えていました。
「俺も、お前ならここにいるだろうと思ってたよ」
「おや。わざわざ会いにきたのかい?」
「せっかく直接対決できるんだから、一騎討ちしときたいと思ってね」
マスターを睨み付ける公に対してマスターはニヤリと笑いました。
「いいよ。その一騎討ちしようか」
2人は体育館の中央で向かい合いました。
「ルールは簡単でボールが当てられたほうが負け。逃げれる範囲は」
マスターが手を叩くと2人を囲むように5メートル四方の透明な壁が現れました。
「この5メートル四方の立方体の範囲の中だけ。キャッチしたり顔面に当たったらセーフ。それと、この中の床と壁にボールが当たると跳ねまわるから」
どういうことか見せるためにマスターが床にボールを落とすと、ボールは勢いよく跳ね上がって天井にあって跳ね返るを繰り返しました。
「と、まぁこんな感じになるから」
マスターは天井に当たって跳ね返ってきたタイミングを狙ってボールをキャッチしました。
「もちろん、このボールに当たってもアウトになるとはないけど、当たると中々の衝撃かあるから気を付けてね。他に加えときたいルールはある?」
「最初のボールはじゃんけんで決める」
「いいよ」
マスターが了承したので早速じゃんけんをした結果、マスターが勝って最初のボールはマスターからと決まりました。
「あとなにかある?」
「あとはなにもないな」
「それじゃあ、10歩離れた位置に移動しようか」
2人は互いに10歩歩いた位置まで行くと、向かい合いました。
「準備はいいかい?」
「いつでもいいぞ」
「じゃあ、スタート!」
合図を出したマスターは一気に公へ接近してボールを投げつけました。
それを公が避けると、壁にぶつかって跳ね返ってきたボールがマスターに襲いかかったのでマスターもボールを避けます。
そのまま逆の壁まで飛んだボールは再度跳ね返ってきたので公がキャッチしてマスターへ投げつけましたが、マスターはしゃがんで回避します。
壁に当たって跳ね返ってきたボールを受け止めた公はしゃがんでいるマスターを狙いましたが、マスターはこれも回避しました。
マスターが避けたボールは床・壁・天井と様々な方向へとバウンドしています。
2人はバウンドしているボールをどのタイミングで受け止めるか考えています。
そんな中、先に動いたのはマスターで、床から跳ね上がるタイミングでボールを掴み取ると、すぐには投げずに公との距離を縮めていきます。
「公!負けるんじゃないわよ!」
いつの間にか勝負を聞き付けた野次馬が集まり始めていて、その最前列に立つ桜は公へゲキを飛ばしました。
「わかってるよ」
マスターから視線を外さずに公が答えた瞬間、マスターがボールを投げますが、公はしっかりとボールを掴みとりました。
「ヤバっ」
マスターは慌てて公から距離を取ろうとしますが、公がすぐに追いかけたので距離が開きません。
なので、腹をくくったマスターが立ち止まって受け止める態勢に入ると、公はマスターの足元を狙ってボールを投げました。
「おっと」
飛び上がって避けたマスターが着地した瞬間、跳ね返ってきたボールが後頭部を直撃してマスターは前のめりに倒れました。
「いってー」
と言いながらもすぐに立ち上がったマスターがボールを探すと、公がちょうど投げるところで、慌てたマスターは避けることが出来ずに顔面で受け止めました。
「グハッ」
のけ反ったマスターが態勢を立て直す前に、公は再度ボールを投げてマスターをアウトにして勝ちました。
「よし」
拳を振り上げる公へ周りからは拍手が送られました。
「あ~。負けた~。でも、顔を狙うなんてひどくないかい?」
「日頃の恨みだよ。それに、1発で止めてやったんだからいいだろ」
「そうだな」
マスターが納得していると、放課後のチャイムが鳴り響きました。
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