私のための小説

桜月猫

文字の大きさ
上 下
17 / 125

16話

しおりを挟む
 ハイキング合宿1日目。
 校庭に集まった1年生達の点呼を担任がとり、全員が集まったのを確認したらバスに乗り込んだ。
 1班の公達はバスの1番後ろの5人席に座ることになったのだが、中二が真ん中に座ると騒ぎ出したので公がアイアンクローで黙らせて端に座らせ、その隣に公が座り、その隣から蛍・牡丹・由椰の順に座った。
 他の班も決められた席に座ると先生が人数を確認するとバスが動きだし、ガイドのお姉さんがマイクを持って前に立った。

「みなさん。おはようございます」
『おはようございます!』
「元気でいいですね」

 ガイドさんが微笑むと、一部の男子が叫んだ。

「目的地の高原までの短い間ですけど、みなさんをご案内するガイドです。よろしくお願いします」
『お願いします!』

 元気いっぱいの返事が特に男子達から返ってきた。

「みなさんは今年入学されたばかりの新入生のみなさんだと聞きましたが」
「そうでーす!」

 庵が立ち上がったが、横から伸びてきた手によってすぐに座らされた。

「元気がいいのはいいことなんですが、危ないので立たないでくださいね」
「ふっ。これぐらい我にとっ!」

 危ないから立つなと言われたのに早速立った中二のわき腹に拳を打ち込んで座らせた公。

「え~と」

 苦笑ぎみのガイドさんだが、そこはプロなので、すぐに気持ちを切り替えた。

「新しい友達はできましたか?」
『はーい』

 クラスの半分が返事をした。

「新しい友達ができた人もできていない人もこの合宿で新しい友達ができるといいですね」
『イェーイ!』

 みんなはどんなテンションで叫んでいるのだろうか?

「さーな。なにも考えてないんだろう」

 公は冷静にクラスメート達を見ていた。

 そうだな。じゃないとあんな変なテンションにならないよな。

「友達を作りたいかー!」
『イェーイ!』
「100人作りたいかー!」
『イェーイ!』
「ハワイに行きたいかー!」
『イェーイ!』

 なんかガイドまで変なテンションになってきてるな。

「お前がそう仕向けてるんだろ?」

 イェーイ!

 というわけで、変なテンションのまま目的地の高原に到着。

「それぞれのロッジに荷物を置いたらバーベキュー場に集合だから、ロッジでダラダラしないように。遅いと昼食は抜きですからね」

 向日葵が注意事項を言い終えると、公達はロッジに向かった。
 10人用のロッジにはすでに他のクラスの人達がいて思い思いの壁際に荷物を置いていたので、公と蛍も壁際に置いたのだが、中二は部屋の真ん中に荷物を置いた。

「フハハ。我こそこのロッジの支配者!」

 また中二が中二病発言をし始め、他のクラスの人達はひいていた。
 ため息を吐いた公はドロップキックで中二をぶっ飛ばし、足を持ってひきずって回収する途中で荷物も蹴っ飛ばして一緒に回収する。

「うちのバカが騒がせてすまなかったな」

 公が謝ると、周りからは「苦労してるんだな」という視線と苦笑が返ってきた。そんなみんなに苦笑を返した公は中二の頬を叩いて起こす。

「き、貴様………」
「早くしないと昼食なしになるぞ」

 中二を放置し、蛍だけを連れてロッジを出た公。

「待てよ!」

 慌てて追ってきた中二と一緒にバーベキュー場にやって来た。生徒全員が集まると、学年主任が前に立った。

「しおりを見てわかっていると思うが、今日の昼と夜、明日の夜はここで自分たちでご飯を作ってもらう。
 食材と食器は先生の後ろにある食堂の中から使う量だけ持っていくといい。ただし、食材はちゃんと使いきった上で食べきること。残したら次からはこちらから作る料理と食材の量を指定させてもらうからな。あと、食器もきちんと返すこと。割ったりもするなよ。食器を片付けなかった場合は最終日の掃除をその班だけでやってもらうからな。刃物と火を使うから気をつけろよ。ふざけている班は飯抜きにするからな。昼食の時間1時まで。あとは班ごとに話し合って行動しろ」

 注意事項を聞き終えたので、早速行動を始める公達。

「中二。火を起こしておいてくれ」
「ふっ。我に火を起こせだと?なぜそんなくだらんことをしないといけない!」
「働かなかったら飯は食わせねーからな」

 そう言い残して公は蛍達と食堂へ入った。

「牡丹と由椰は食器を先に運んで置いてくれるか?」
「わ、わかりました」
「了解!」

 2人の返事を聞いた公は蛍とともに食料庫へ。食料庫の入り口に置いてあったかごを手に中に入る2人。
 先週の話し合いで中二以外の全員が料理できるとわかったので、今日の昼は蛍、夜は牡丹と由椰、明日の夜は公が主体となって料理を作ると決めていた。なので、蛍の指示通りの食材をかごに入れていく公。
 食材の確保が終わり、調理器具を持って調理場所に戻ると、

「フハハ!燃えろ!燃えろ!」

 中二が中二病全開で炎の前に立っていた。

「ふむ」

 頷いた公は食材と調理器具を調理台に置くと、後ろからアイアンクローで頭をおもいっきり握ってやった。

「イタタタタタタ!」
「飯を食いたければおとなしく、マトモに作業しろ。次、中二病な言動しやがったら問答無用で飯抜きにするぞ」
「わ、わかったから!離してくれ!」

 不安はあるが、了承したので公が離してやると、中二は頭を抱えてうずくまった。

「食器持ってきたよ~!」

 牡丹と由椰が帰ってきたので調理を始める。
 蛍の考えたお昼の献立はご飯に鰆の塩焼きに肉じゃが、玉子焼きにおひたしにお味噌汁と和風の献立だ。

「蛍。なにから始めるんだ?」
「肉じゃがの下ごしらえからだから、公は野菜の皮をむいて適当な大きさに切り揃えてね」
「了解」
「私は?」

 蛍は昆布と水を鍋に入れて牡丹に渡した。

「牡丹はこの鍋を火にかけて、沸騰したら昆布出してね」
「はーい」

 出汁から味噌汁作るんだね。

「そのほうが美味しいし、それほど時間がかかるようなことでもないからね」

 そうなのかもしれないけど、でもやっぱりその手間がめんどくさいんだよね~。

「ふふ。そうかもね」

 笑いながら蛍がお米を洗っていると、由椰が蛍に近づいてきた。

「わ、私はなにをすればいいんですか?」
「由椰はおひたしにするほうれん草を茹でてくれる?」
「わかりました」

 拳を握った由椰はほうれん草と鍋を持っていった。

「中二」
「我を呼んだか?」

 蛍はお米と水を入れた飯ごうと炊き方の書いた紙を中二に渡した。

「この紙に書いてあるやり方でご飯炊いてね」
「我に任しておけ。最高のご飯を炊いてやろう」

 飯ごうを持っていった中二と入れ替わりに公がやって来た。

「野菜切り終わったぞ」
「ありがとう」

 蛍が野菜と肉と調味料を鍋に入れている姿を見ていた公は、こちらに走ってくる少女に気づいた。

「牡丹ー!」

 少女は鍋から昆布を出していた牡丹に抱きついた。

らん。どうしたの?」
「助けてー!」

 蘭は牡丹に泣きついた。

「ちょっと待ってね。蛍。沸騰したから昆布あげたよ~」
「は~い」

 蛍の返事を聞いた牡丹はまず蘭を落ち着かせた。

「それで、どうしたの?」
「私達の班に料理できる人がいなかったから」

 それは災難だったね~。

「簡単に作れる料理にしようってなったんだけど」

 それが無難だろうね~。

「男子2人の意見が対立しちゃって」

 またまた災難だね~。

「作者。いちいち入ってくるな。読者が読みづらいし聞きづらいだろが!」

 2人のもとに公がやって来た。

 いや。2人の会話を公が聞いてる必要はないんじゃない?

「あー。ついついツッコんじまったな」

 頭を掻いた公は2人に苦笑を向けた。

 私達、女の子の会話を盗み聞きしたり入ってきたらダメだよ。

「お前が言うと違和感バリバリだよ!」

 今の私は女だよ!

「コロコロ性別変わってるヤツがなにいってやがる!」
「アハハ。おもしろいね、君」

 蘭の笑い声で公はハッとする。

「すまん。急いでいるのに邪魔しちゃって」
「そうだった!早くどうにかしないとお昼が終わっちゃう!」

 蘭は頭を抱えた。

「ここで悩んでも仕方ないし、とりあえず君の班の調理場所に行かない?」

 公の提案に蘭はどうすればいいかわからずに牡丹を見た。蘭の視線を受けた牡丹は公を見た。

「一緒に行ってくれるの?」
「男子同士の争いだからな。蛍、由椰。俺と牡丹抜けていいか?」
「いいよ」
「が、頑張ります」
「行こう」

 2人の返事を聞いた公は牡丹と蘭を促した。

「蘭行こ」
「うん」

 蘭を先頭に公達は走り出した。少しして、にらみ合う男子2人に諦めモードの女子2人が見えてきた。

「みんなー!」

 男子2人はまだ睨みあっているが、女子2人は蘭の声に反応して公達を見た。

「蘭。その2人は?」
「助っ人だよ」

 蘭は笑顔で公と牡丹を2人に紹介した。

「2人はなにとなにで争って睨みあってるんだ?」
「カレーと焼きそばよ」

 答えを聞いた公は少し考えてすぐに結論を出した。

「牡丹。焼きそばの材料を持ってきてくれるか?」
「いいの?」
「あぁ。あの2人は俺が説得しとくよ」

 できるの?

「やるしかねーだろ」

 その言葉を聞いた牡丹は1度公を見てから材料を取りに行った。そのあとを蘭も追った。その後ろ姿を見送った公は男子2人の間に割り込んだ。

「誰だテメェ!」
「邪魔するな!」
「そうやって睨みあってる間にも時間は無くなっていくんだぞ」
「だったらさっさと作れるカレーだろ!」
「それよりか焼きそばのほうが簡単だって言ってるだろ!」
「やかましい!」

 公はためらうことなく2人の頭を殴った。

 おう。大胆だね~。

"手っ取り早く黙らすには1番だからな"

『イテーな!』

 2人の抗議はもっともなもなだが、公は聞く耳をもたない。

「料理したことないヤツがあーだこーだ言ったところで意味ねーんだよ」
『なんだと!』
「じゃあ聞くが、5人分に必要な材料の量はどれだけだ?材料の下ごしらえには何分かかって、調理には何分かかる?後片付けの時間は何分かかるんだ?」
『…………………………』

 公の問いには男子達だけじゃなく女子達もなにも言えなかった。

「それがわからないくせにあーだこーだ言うんじゃねーよ」
「じゃあ、お前は分かるのかよ!」

 反撃とばかりに男子が公に噛みついた。

「わかるからこうして止めに入ったんだよ」
「公。焼きそばの材料持ってきたよ~」

 タイミングよく牡丹と蘭が帰ってきた。

「あとは俺1人で大丈夫だから牡丹は班のほうに戻ってくれ」
「それじゃあ頼んだね~」

 牡丹はあっさりと走っていってしまった。

「さて、手伝うから焼きそば作るぞ」
「なんで焼きそばなんだよ」

 カレーをおしていた男子がすねていた。

「今から素人と一緒につくるなら焼きそばのほうが簡単なんだよ」
「………わかったよ」

 しぶしぶ受け入れた男子。

「なら、最初は………」

 男子が納得したので早速公は指示をしながらみんなで焼きそばを作り、無事に人数分の焼きそばを作り上げて班のほうに戻ってきた。
 テーブルの上にはすでに料理が出来上がっていて、みんな公が帰ってくるのを待っていた。

「おつかれ~。ありがとうね」
「お疲れ様」
「お、お疲れ様です」
「遅いぞ」

 1人文句が飛んできたが、公は気にすることなく着席した。

「それじゃあ食べようか」

 蛍の言葉で5人は手を合わせ、

『いただきます』
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

スキル盗んで何が悪い!

大都督
ファンタジー
"スキル"それは誰もが欲しがる物 "スキル"それは人が持つには限られた能力 "スキル"それは一人の青年の運命を変えた力  いつのも日常生活をおくる彼、大空三成(オオゾラミツナリ)彼は毎日仕事をし、終われば帰ってゲームをして遊ぶ。そんな毎日を繰り返していた。  本人はこれからも続く生活だと思っていた。  そう、あのゲームを起動させるまでは……  大人気商品ワールドランド、略してWL。  ゲームを始めると指先一つリアルに再現、ゲーマーである主人公は感激と喜び物語を勧めていく。  しかし、突然目の前に現れた女の子に思わぬ言葉を聞かさせる……  女の子の正体は!? このゲームの目的は!?  これからどうするの主人公!  【スキル盗んで何が悪い!】始まります!

夫より強い妻は邪魔だそうです

小平ニコ
ファンタジー
「ソフィア、お前とは離縁する。書類はこちらで作っておいたから、サインだけしてくれ」 夫のアランはそう言って私に離婚届を突き付けた。名門剣術道場の師範代であるアランは女性蔑視的な傾向があり、女の私が自分より強いのが相当に気に入らなかったようだ。 この日を待ち望んでいた私は喜んで離婚届にサインし、美しき従者シエルと旅に出る。道中で遭遇する悪党どもを成敗しながら、シエルの故郷である魔法王国トアイトンに到達し、そこでのんびりとした日々を送る私。 そんな時、アランの父から手紙が届いた。手紙の内容は、アランからの一方的な離縁に対する謝罪と、もうひとつ。私がいなくなった後にアランと再婚した女性によって、道場が大変なことになっているから戻って来てくれないかという予想だにしないものだった……

〖完結〗王女殿下の最愛の人は、私の婚約者のようです。

藍川みいな
恋愛
エリック様とは、五年間婚約をしていた。 学園に入学してから、彼は他の女性に付きっきりで、一緒に過ごす時間が全くなかった。その女性の名は、オリビア様。この国の、王女殿下だ。 入学式の日、目眩を起こして倒れそうになったオリビア様を、エリック様が支えたことが始まりだった。 その日からずっと、エリック様は病弱なオリビア様の側を離れない。まるで恋人同士のような二人を見ながら、学園生活を送っていた。 ある日、オリビア様が私にいじめられていると言い出した。エリック様はそんな話を信じないと、思っていたのだけれど、彼が信じたのはオリビア様だった。 設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。

誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!

ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく  高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。  高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。  しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。  召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。 ※カクヨムでも連載しています

鬼の閻火とおんぼろ喫茶

碧野葉菜
キャラ文芸
ほっこりじんわり大賞にて奨励賞を受賞しました!ありがとうございます♪ 高校を卒業してすぐ、急逝した祖母の喫茶店を継いだ萌香(もか)。 気合いだけは十分だったが現実はそう甘くない。 奮闘すれど客足は遠のくばかりで毎日が空回り。 そんなある日突然現れた閻魔大王の閻火(えんび)に結婚を迫られる。 嘘をつけない鬼のさだめを利用し、萌香はある提案を持ちかける。 「おいしいと言わせることができたらこの話はなかったことに」 激辛採点の閻火に揉まれ、幼なじみの藍之介(あいのすけ)に癒され、周囲を巻き込みつつおばあちゃんが言い残した「大切なこと」を探す。 果たして萌香は約束の期限までに閻火に「おいしい」と言わせ喫茶店を守ることができるのだろうか? ヒューマンドラマ要素強めのほっこりファンタジー風味なラブコメグルメ奮闘記。

神様夫婦のなんでも屋 ~その人生をリセットします~

饕餮
キャラ文芸
鬱蒼と茂った森の中にある神社。霊験あらたかなその場所の近くには、不思議な店があった。 昼間は人間が、夕方になるとあやかしや神々が遊びに来るその店は、なんでも出てくるところだった。 料理や駄菓子はもちろんのこと、雑貨や食器、鍋や文房具まである。そして食料も――。 中性的な面立ちでアルビノの店主と、一緒に同居している左目に傷を持つマスターと呼ばれる男、そして猫三匹。 二人と三匹をとりまく店は、今日もそこに佇んでいる。 もしもその店に入ることができたなら――その人生をやり直してみませんか? 一話完結型のオムニバス形式の話。 ★夕闇の宴はあやかしサイドの話です。

チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい

616號
ファンタジー
 不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。

処理中です...