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7.元通り
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「ただいまー!」
お兄ちゃんだ♡私は勢いよくドアを開けた。
「お帰り!お兄ちゃん♡」
お兄ちゃんの荷物を一部持ってあげて、部屋に運ぶ。お兄ちゃんの部屋に…この家に、あの女の物はもう1つもない。
「あれ…?メル、レア知らない?レアの物も無いような…」
「あのね…お兄ちゃん…あの人は…」
私は瞳に涙を浮かべて言う。
「お兄ちゃんがいない間に浮気してたの…大学生の人と…。ごめんね…お兄ちゃんを傷付けたくなくてメッセージですぐに報告出来なくて…」
「え…嘘だろ…そんな…」
「嘘じゃないよ!あの人、この家に浮気相手連れ込もうとしたんだもん!それを私が2人とも追い出したの!ホントだよ!」
パシッ
静かな部屋に響いた、お兄ちゃんが私を平手打ちした音。
「そんなわけないだろ?!レアはそんな女じゃない!それは俺がよく知ってる!…メル、レアに何をした?レアに嫌がらせとかしたのか?!」
お兄ちゃん…ひどいよ…なんであの女ばっかり…なんであの女なの?あの女はもういないのに…なんで私じゃないの?なんで私を受け入れてくれないの?お兄ちゃん…
「私じゃダメなの…?」
顔を涙で濡らしながら、私はまっすぐお兄ちゃんを見た。
「…っ!…悪い…俺、レアに連絡する。」
またそうやって逃げるんだね。お兄ちゃんの弱虫。
「あの女は出ないよ。」
「…え?」
「こっち来て。」
私はキッチンにお兄ちゃんを呼んだ。
「…レアが出ないってどういう…」
「お料理したから。私が。」
包丁を片手に微笑む私。驚いて動けないお兄ちゃん。私はお兄ちゃんの腕目掛けて小さいナイフを投げた。お兄ちゃんの腕に見事に擦り、お兄ちゃんは腕を押さえてこっちを睨んだ。
「…まさか…レアを…」
「あの女の肉で色んなお料理作ったの♪私は食べたくなかったからご近所さんに沢山配ったらみんな美味しい!って言ってたよ♪」
「ふざけんなっ…」
ケーサツ呼ぼうとしたのかな?スマホを拾おうとしたお兄ちゃん。でも、スマホは私が没収♪
「返せ!」
「嫌だよ~。だってそんなことしたら私、お兄ちゃんと会えなくなっちゃうじゃん。もう逃がさないよ?」
私は小さめの包丁を沢山、お兄ちゃんに投げた。もう片方の腕、両足…と、四肢をズタズタに傷つけられたお兄ちゃんはもう動けない。うずくまって私を睨みつけることしかできないお兄ちゃん。
「私ね、考えたの。どうしてもお兄ちゃんが私を見てくれないなら、どうすれば私とお兄ちゃんは結ばれるのか…」
お兄ちゃんは恐怖で何も言えないのか、黙っている。怖がらないでよ?私、お兄ちゃんの妹だよ?怖くないよ?
「お兄ちゃんも本当は私のこと大好きなんだよね…でも私を選んでくれない。だからね、いい事思いついたの♪」
私は包丁をお兄ちゃんの顔にピタリとくっつけた。
「私がお兄ちゃんを食べてあげるね。そしたらお兄ちゃんは兄妹だからとか変なことに悩まず、私の中で幸せになれるよね?」
私はお兄ちゃんの首に包丁を当てた。
「いただきます♡」
グサッ
お兄ちゃんだ♡私は勢いよくドアを開けた。
「お帰り!お兄ちゃん♡」
お兄ちゃんの荷物を一部持ってあげて、部屋に運ぶ。お兄ちゃんの部屋に…この家に、あの女の物はもう1つもない。
「あれ…?メル、レア知らない?レアの物も無いような…」
「あのね…お兄ちゃん…あの人は…」
私は瞳に涙を浮かべて言う。
「お兄ちゃんがいない間に浮気してたの…大学生の人と…。ごめんね…お兄ちゃんを傷付けたくなくてメッセージですぐに報告出来なくて…」
「え…嘘だろ…そんな…」
「嘘じゃないよ!あの人、この家に浮気相手連れ込もうとしたんだもん!それを私が2人とも追い出したの!ホントだよ!」
パシッ
静かな部屋に響いた、お兄ちゃんが私を平手打ちした音。
「そんなわけないだろ?!レアはそんな女じゃない!それは俺がよく知ってる!…メル、レアに何をした?レアに嫌がらせとかしたのか?!」
お兄ちゃん…ひどいよ…なんであの女ばっかり…なんであの女なの?あの女はもういないのに…なんで私じゃないの?なんで私を受け入れてくれないの?お兄ちゃん…
「私じゃダメなの…?」
顔を涙で濡らしながら、私はまっすぐお兄ちゃんを見た。
「…っ!…悪い…俺、レアに連絡する。」
またそうやって逃げるんだね。お兄ちゃんの弱虫。
「あの女は出ないよ。」
「…え?」
「こっち来て。」
私はキッチンにお兄ちゃんを呼んだ。
「…レアが出ないってどういう…」
「お料理したから。私が。」
包丁を片手に微笑む私。驚いて動けないお兄ちゃん。私はお兄ちゃんの腕目掛けて小さいナイフを投げた。お兄ちゃんの腕に見事に擦り、お兄ちゃんは腕を押さえてこっちを睨んだ。
「…まさか…レアを…」
「あの女の肉で色んなお料理作ったの♪私は食べたくなかったからご近所さんに沢山配ったらみんな美味しい!って言ってたよ♪」
「ふざけんなっ…」
ケーサツ呼ぼうとしたのかな?スマホを拾おうとしたお兄ちゃん。でも、スマホは私が没収♪
「返せ!」
「嫌だよ~。だってそんなことしたら私、お兄ちゃんと会えなくなっちゃうじゃん。もう逃がさないよ?」
私は小さめの包丁を沢山、お兄ちゃんに投げた。もう片方の腕、両足…と、四肢をズタズタに傷つけられたお兄ちゃんはもう動けない。うずくまって私を睨みつけることしかできないお兄ちゃん。
「私ね、考えたの。どうしてもお兄ちゃんが私を見てくれないなら、どうすれば私とお兄ちゃんは結ばれるのか…」
お兄ちゃんは恐怖で何も言えないのか、黙っている。怖がらないでよ?私、お兄ちゃんの妹だよ?怖くないよ?
「お兄ちゃんも本当は私のこと大好きなんだよね…でも私を選んでくれない。だからね、いい事思いついたの♪」
私は包丁をお兄ちゃんの顔にピタリとくっつけた。
「私がお兄ちゃんを食べてあげるね。そしたらお兄ちゃんは兄妹だからとか変なことに悩まず、私の中で幸せになれるよね?」
私はお兄ちゃんの首に包丁を当てた。
「いただきます♡」
グサッ
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