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défendu
アメリー・ミシュレ
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ルイ・シャノワーヌ。アメリーが昨日助けた少年は彼女より1つ歳上の16歳らしい。彼は何か訳があって家を出てこの街で仕事と住む場所を探しているとの事。
赤ん坊の頃からこの孤児院で暮らしているアメリー。そんな彼女の両親は先の戦争で亡くなったと、彼女は10歳の時にこの孤児院の院長に聞かされた。なので彼女は家族という存在はおろか、親の顔さえ知らない。
家族か…。私には分からないけど、ルイさんも大変だったのね……。
アメリーは、詳しい事は分からないが兎に角困っているルイを助けたいと心から思った。
取り敢えず仕事についてはアメリーが花屋の店主ジョアナに相談してみることに決まった。
「あとは住む場所ですよね……。ルイさん、16歳でしたっけ?」
念の為確認するアメリーにルイは
「うん。そうだよ。」
と答えた。
「ここの孤児院、18歳までなら入れるので年齢的には問題ないんですけど…ルイさんの場合もしご家族の方が探しに来られたら院はルイさんをご家族の元に帰さなきゃいけないと思うんです…。」
アメリーにとって住む場所と聞いて思い浮かぶのはこの孤児院しかなかった。しかし当然ながら孤児院は家族のいる者を置いてはおけない。
ここ以外に住める場所……。
アメリーが考え込んでいるとルイが申し訳なさそうに謝った。
「ごめん、大丈夫!仕事で金を得るまでは野宿して金が手に入ったら適当に宿に泊まるよ。ほんと、何から何までごめんな!」
力になると言っておきながらルイに気を使わせてしまった。アメリーは首を横に振った。
「そんな…こちらこそ何でも言ってくださいなんて言いながら何も出来なくて…。」
気まずい沈黙。
しかし、アメリーはとあるアイデアを思いつきルイに提案した。
「そうだ…あの、もしルイさんが良ければ、住む場所が見つかるまでこの部屋で暮らしませんか?」
赤ん坊の頃からこの孤児院で暮らしているアメリー。そんな彼女の両親は先の戦争で亡くなったと、彼女は10歳の時にこの孤児院の院長に聞かされた。なので彼女は家族という存在はおろか、親の顔さえ知らない。
家族か…。私には分からないけど、ルイさんも大変だったのね……。
アメリーは、詳しい事は分からないが兎に角困っているルイを助けたいと心から思った。
取り敢えず仕事についてはアメリーが花屋の店主ジョアナに相談してみることに決まった。
「あとは住む場所ですよね……。ルイさん、16歳でしたっけ?」
念の為確認するアメリーにルイは
「うん。そうだよ。」
と答えた。
「ここの孤児院、18歳までなら入れるので年齢的には問題ないんですけど…ルイさんの場合もしご家族の方が探しに来られたら院はルイさんをご家族の元に帰さなきゃいけないと思うんです…。」
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「ごめん、大丈夫!仕事で金を得るまでは野宿して金が手に入ったら適当に宿に泊まるよ。ほんと、何から何までごめんな!」
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気まずい沈黙。
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