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レストラン
七海3
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仕事が終わりお店を出た七海は、その足でコンビニに向かった。ノートを買う為だ。自分なりにデザートのレシピを書き溜めたノートは家にあるのだが、人に見せることを想定していなかったので、綺麗に書いていないのだ。忘れないうちに書き留めておきたいと思うとなおさらなぐり書きのようになってしまう。
変哲のないキャンパスノートを一冊買った。
領収書でお願いします、と言えなかったので、普通のレシートになってしまった。社会人になったのだから、こういうときもちゃんとしたいと思うのだが、コンビニの店員さんの流れ作業に口を挟むことができなかった。その結果、一言も話さず、ノートとレシートを受け取って帰ることになった。
こんなことになることまで、見透されていたのだろうか。朝子には、レシートを持ってきてと言われていた。早口の朝子が、深く考えずに領収書のことをレシートと言ったのだろうか?いや、違うと思う、と七海は思った。人に気を使わせない優しさがある人なのだ。
家についた七海は、すぐに自分のレシピノートをめくった。一番自信があって、一番好きなメニュー。バナナのオムレットケーキ。
七海は買ってきた伝言ノートにすぐこのメニューを書きたかった。が、書いていいのか、悩んだ。どこかで見た誰かのメニューなのかもしれない。完全な自分のオリジナルではないこのレシピを書いていいものか。
悩んだすえ、七海が書いた最初の言葉は
『裏メニュー おにぎり 1個 30円』
だった。
変哲のないキャンパスノートを一冊買った。
領収書でお願いします、と言えなかったので、普通のレシートになってしまった。社会人になったのだから、こういうときもちゃんとしたいと思うのだが、コンビニの店員さんの流れ作業に口を挟むことができなかった。その結果、一言も話さず、ノートとレシートを受け取って帰ることになった。
こんなことになることまで、見透されていたのだろうか。朝子には、レシートを持ってきてと言われていた。早口の朝子が、深く考えずに領収書のことをレシートと言ったのだろうか?いや、違うと思う、と七海は思った。人に気を使わせない優しさがある人なのだ。
家についた七海は、すぐに自分のレシピノートをめくった。一番自信があって、一番好きなメニュー。バナナのオムレットケーキ。
七海は買ってきた伝言ノートにすぐこのメニューを書きたかった。が、書いていいのか、悩んだ。どこかで見た誰かのメニューなのかもしれない。完全な自分のオリジナルではないこのレシピを書いていいものか。
悩んだすえ、七海が書いた最初の言葉は
『裏メニュー おにぎり 1個 30円』
だった。
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