ぬいぐるみ

舞浜あみ

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姉妹

みのりといのり2

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タンタンタンタン。

いのりが階段を降りてくる音がした。

「なんで私も食べるって分かったの?」

いのりは聞いた。

「んー?なんとなく分かるよ。」

「なんとなくって何?どうしてか教えて!」

夕飯を二人分用意していても、していなくても、なんてことない様に思えるのだが、いのりは激しく詰め寄った。

みのりはしかたなく考えて答えた。

「んー、だから、帰ってきた時間的に外では食べてきてなさそうだなっていう推理とか、かな。」

「ふーん、それだけ?」

いのりは何となく不満げに聞いてきた。

「まぁ、あとは勘。つまりはなんとなくだよ。」

「はぁぁ~」

みのりの答えが期待外れとでも言いたげにいのりは大きなため息をついた。

「何よ。そのため息。」

「もしかしたら、お姉ちゃんも私と同じなのかも、って期待したのにさ。」

「同じって何が?」

「いや、いい。なんでもない。」

「何がなんでもないの?気になるじゃん。」

今度は、みのりがいのりに詰め寄った。

「もういいから食べようよ。」

そういのりに言われ、みのりは

「そうだね。」

とあっさり引いた。

「あはは、お姉ちゃん、お腹すいてたんだね。」

「そうだよ、なんで笑うの?」

「お姉ちゃんは正直者だなぁと思って。」

「なんか、褒められてるはずなのに素直に喜べないなぁ。」

「あはは、お姉ちゃんはそのままがいいよ。」

いのりが楽しそうならそれでいいか、みのりはそう思って夕飯を口に運んだ。

いのりは、相変わらずニコニコしていた。
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