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1章
お人好し過ぎる性格が恨めしい
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「だ、だって、仮にも私たち、男と女ですよ? 付き合ってもいない男女がひとつ屋根の下なんて……!」
「そんなモン気にしなきゃ平気だって」
能天気というか何というか……そんなこと全然問題じゃないと言わんばかりの表情を浮かべていた。
「気にします!」
「何で? ……ないと思ってたけど……もしかしてお前、彼氏いるの?」
信じられないと言った表情で聞いてきた上に、とてつもなく失礼なことを言ってくる。
「なっ! ないと思ってたって失礼なっ! そりゃ、いないですけど、それが何か?」
彼氏なんて、ここ最近いたことないけど。初めからいないと思うなんて、失礼極まりない。
「じゃあ、いいじゃん」
ニッと、まるで悪戯を思いついた子供のような笑みを浮かべながらそんなこと言うとか、私は馬鹿にされているのだろうか。
「良くないです! 大体こんなの、詐欺じゃない……」
いくら人気ロックバンドのボーカルだからって、何をやってもいいなんて法はない。
私がナオの熱狂的なファンだったら泣いて喜ぶほど嬉しいんだろうけど、本当に興味ないから全く喜べないし、寧ろ面倒ごとに巻き込まれつつあって非常に迷惑だ。
いつまでも首を縦に振らない私に彼は、
「あっそ。そんなに言うならもういいわ。俺がのたれ死んだらお前のせいだからな。化けて出てやる」
冗談か本気か分からないけど、恨めしそうな目付きでそんなことを言ってくる。
「薄情な奴だな、お前。しかも嘘つきだし。あーあ、芝田さえ居ればこんなことには……」
そう言ってはちらちらと私の方を向いてくるのが何とも鬱陶しい。
「信じらんねぇよ、いい奴だと思ってたのに……裏切られたぜ」
まるで私が全面的に悪いかのように責める彼。
(え? これって、私が悪いの? ううん、悪くない……はずよね?)
こんなことに首を突っ込んだら苦労するのは目に見える。頭では理解していても、約束もしたし話を聞いてしまった以上、私に断るという選択肢はなかったようだ。
「ああもう、分かりました! 約束なのでとりあえず少しの間だけ、ここに居ても構いません!」
何だかすごく腑に落ちないが、これ以上ごちゃごちゃ文句を言われるのが面倒だった私は仕方なく、暫くの間、彼を住まわせることを決めた。
「そんなモン気にしなきゃ平気だって」
能天気というか何というか……そんなこと全然問題じゃないと言わんばかりの表情を浮かべていた。
「気にします!」
「何で? ……ないと思ってたけど……もしかしてお前、彼氏いるの?」
信じられないと言った表情で聞いてきた上に、とてつもなく失礼なことを言ってくる。
「なっ! ないと思ってたって失礼なっ! そりゃ、いないですけど、それが何か?」
彼氏なんて、ここ最近いたことないけど。初めからいないと思うなんて、失礼極まりない。
「じゃあ、いいじゃん」
ニッと、まるで悪戯を思いついた子供のような笑みを浮かべながらそんなこと言うとか、私は馬鹿にされているのだろうか。
「良くないです! 大体こんなの、詐欺じゃない……」
いくら人気ロックバンドのボーカルだからって、何をやってもいいなんて法はない。
私がナオの熱狂的なファンだったら泣いて喜ぶほど嬉しいんだろうけど、本当に興味ないから全く喜べないし、寧ろ面倒ごとに巻き込まれつつあって非常に迷惑だ。
いつまでも首を縦に振らない私に彼は、
「あっそ。そんなに言うならもういいわ。俺がのたれ死んだらお前のせいだからな。化けて出てやる」
冗談か本気か分からないけど、恨めしそうな目付きでそんなことを言ってくる。
「薄情な奴だな、お前。しかも嘘つきだし。あーあ、芝田さえ居ればこんなことには……」
そう言ってはちらちらと私の方を向いてくるのが何とも鬱陶しい。
「信じらんねぇよ、いい奴だと思ってたのに……裏切られたぜ」
まるで私が全面的に悪いかのように責める彼。
(え? これって、私が悪いの? ううん、悪くない……はずよね?)
こんなことに首を突っ込んだら苦労するのは目に見える。頭では理解していても、約束もしたし話を聞いてしまった以上、私に断るという選択肢はなかったようだ。
「ああもう、分かりました! 約束なのでとりあえず少しの間だけ、ここに居ても構いません!」
何だかすごく腑に落ちないが、これ以上ごちゃごちゃ文句を言われるのが面倒だった私は仕方なく、暫くの間、彼を住まわせることを決めた。
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