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52 誕生祭…しかし
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王子誕生のパーティーが催された。
私の体調の回復を待ってからの開催だった。
王子は私の元を離れ乳母に面倒を見て貰っているらしい。
中々会えないことに少し不満が残っているが仕方がない。
「久々に王子に会えるわ。リリアンも会いたいでしょ?」
「はい。お母様。でも、私は姉として何が出来るのでしょうか」
「私にもそれは……」
私の隣でリリアン姫が不安げな顔をしながら私にそう問いかけて来た。
確かに何をすればいいのか、私にも分からない。
ただ、元気に過ごしてい暮れることを願う事しかできない。
私にはそれ以外の仕事が沢山あるのだ。
王子の事は乳母に任せる、そう国王と話をしたのだった。
今日は久々にグラン王子に会うことが出来る。
アルバン国王がグラン王子を抱きながらこちらに向かって歩いてきた。
会場には沢山の貴族や王族達が盛大に王子誕生を祝ってくれていた。
「グラン。母上だぞ」
「グラン……こちらにおいで」
「オギャーオギャーオギャー」
まだ何も自分の言葉で話すことが出来ない王子。
そんな王子を抱きしめてあげると直ぐに泣き止んだ。
「どうやらマリアが母だと分かっているのだな」
「ええ。私の大切な子供ですから」
「そうだな……」
国王はそう言って笑っていた。
パーティ―は盛大に盛り上がりを見せていたが、私が壇上の上で座っているだけの所に貴族の令嬢立ちがまた集まって来た。
あの、クリスティ様が取り巻き達を連れてやって来たのだった。
「おめでとうございます。マリア様。元気な男の子だとお聞きしましたが、本当にお元気そうですわね」
「素敵な男の子ですわっ」
「まぁ、可愛らしいですわ」
取り巻き達もそう言って私の子供の頬を触りながら言うとクリスティ様が私に向かって話し出した。
「これだけ盛大に誕生祭を執り行われたのですから、貴女様がもっと盛り上げないといけないのではなくて?」
「そんな…私も疲れております故。本日はこの場にいさせてもらっているのです」
「そんなの王妃としてどうなんでしょうね。ねえ~皆様?」
クリスティ様はそう言って取り巻き達に同意を求めると、騒がしく私の事をバカにすることを口に出した。
それを黙って聞いていると、いきなり大きな声で国王が私の所へやって来た。
「いい加減にしろっ! 其方達は私の妻に対してなんと無礼な事を言っているのだっ! 王妃のマリアに向かって何たる無礼。もう私が許さんっ!!」
アルバン国王がそう怒鳴った姿を私は初めて目にした。
令嬢達もビックリした顔つきでアルバン国王を見つめ、会場はシーンとなってしまった。
「オギャーオギャーオギャーっ!」
「おお、グラン。大きな声を出して済まなかったな。おい、この子を中へ。これよりこやつらの今までの振る舞いについて話をするっ!!」
お祝いムードが一変して緊張感漂うシリアス展開になってしまった。
一体彼女たちはどうなるのだろう。
私は黙ったままその行く末を見つめていた。
私の体調の回復を待ってからの開催だった。
王子は私の元を離れ乳母に面倒を見て貰っているらしい。
中々会えないことに少し不満が残っているが仕方がない。
「久々に王子に会えるわ。リリアンも会いたいでしょ?」
「はい。お母様。でも、私は姉として何が出来るのでしょうか」
「私にもそれは……」
私の隣でリリアン姫が不安げな顔をしながら私にそう問いかけて来た。
確かに何をすればいいのか、私にも分からない。
ただ、元気に過ごしてい暮れることを願う事しかできない。
私にはそれ以外の仕事が沢山あるのだ。
王子の事は乳母に任せる、そう国王と話をしたのだった。
今日は久々にグラン王子に会うことが出来る。
アルバン国王がグラン王子を抱きながらこちらに向かって歩いてきた。
会場には沢山の貴族や王族達が盛大に王子誕生を祝ってくれていた。
「グラン。母上だぞ」
「グラン……こちらにおいで」
「オギャーオギャーオギャー」
まだ何も自分の言葉で話すことが出来ない王子。
そんな王子を抱きしめてあげると直ぐに泣き止んだ。
「どうやらマリアが母だと分かっているのだな」
「ええ。私の大切な子供ですから」
「そうだな……」
国王はそう言って笑っていた。
パーティ―は盛大に盛り上がりを見せていたが、私が壇上の上で座っているだけの所に貴族の令嬢立ちがまた集まって来た。
あの、クリスティ様が取り巻き達を連れてやって来たのだった。
「おめでとうございます。マリア様。元気な男の子だとお聞きしましたが、本当にお元気そうですわね」
「素敵な男の子ですわっ」
「まぁ、可愛らしいですわ」
取り巻き達もそう言って私の子供の頬を触りながら言うとクリスティ様が私に向かって話し出した。
「これだけ盛大に誕生祭を執り行われたのですから、貴女様がもっと盛り上げないといけないのではなくて?」
「そんな…私も疲れております故。本日はこの場にいさせてもらっているのです」
「そんなの王妃としてどうなんでしょうね。ねえ~皆様?」
クリスティ様はそう言って取り巻き達に同意を求めると、騒がしく私の事をバカにすることを口に出した。
それを黙って聞いていると、いきなり大きな声で国王が私の所へやって来た。
「いい加減にしろっ! 其方達は私の妻に対してなんと無礼な事を言っているのだっ! 王妃のマリアに向かって何たる無礼。もう私が許さんっ!!」
アルバン国王がそう怒鳴った姿を私は初めて目にした。
令嬢達もビックリした顔つきでアルバン国王を見つめ、会場はシーンとなってしまった。
「オギャーオギャーオギャーっ!」
「おお、グラン。大きな声を出して済まなかったな。おい、この子を中へ。これよりこやつらの今までの振る舞いについて話をするっ!!」
お祝いムードが一変して緊張感漂うシリアス展開になってしまった。
一体彼女たちはどうなるのだろう。
私は黙ったままその行く末を見つめていた。
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