王太子の子を孕まされてました

杏仁豆腐

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41 王妃の仕事をは嫌です。

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前国王が亡くなり新国王になったアルバン国王は王太子の頃とは別人のように執務に全うしていた。
その横には常に私が居て色々な事に対してどうするかとか、所謂政治的な話にも参加させられていた。
ただ私は黙ったまま話を訊くくらいしか出来ないのにこうしてここに居る意味があるのだろうか、そう思ってしまう。

そんなある日。
いつものように家臣が勢ぞろいし、当然政の話になった。
私はアルバン国王の傍で座っているだけで何もすることがない。
それっぽく訊いているだけだったのだがある臣下の者が私に話しかけてきた。

「マリア様、この件についてはこれで宜しいでしょうか?」
「え……?」
「お聞きになっておりましたか?」
「あ、いえ…ぼっとしておりました」
「それでは困ります」

困った。
私に政の話なんてされても分からない。
困った顔をしていると横にいたアルバン国王が私に助け船を出した。

「その件についてはマリアに訊かずともこれで進めればよい」
「あ、はい。ではこれで進めて参ります」

助かった…。
ふと国王の顔を見ると笑顔で笑っていた。
助けてやったんだからって顔をしている。
確かに助かったけれど、あまり調子に乗らせるわけにはいかない。

「あの、私ちょっと疲れてしまったので退席してもよろしいでしょうか」
「構わんよ」
「済みません」

国王が私にそう言うと私は一礼し席を外した。
私に王妃なんて務まらない。
困った……もうこれ以上私に何を求めても……。


その夜。
ベッドの上に仰向けで寝ていると隣で寝ていたアルバン様が口を開いた。

「今日の会議の時、ちゃんと話を訊いていいなかったのか?」
「すみません」
「あまり会議は苦手なのか?」
「はい……」
「そうか…では明日から会議に出なくても良いぞ。其方には負担になるのだったらそれを取り除いて早く世継ぎを……」

国王はそう言いながら私唇にそっとキスを落とした。
今日も又いつもの世継ぎをつくるための愛のないセックスが始まるのだ。

「今日は……」
「いいではないか…」
「ですが…リリアンもいますし」
「寝ておるよ。それよりも世継ぎを」

私は諦めて国王のされるがままになった。
服を剥ぎ取られ、お互い裸になって、そして合体。
リリアンがスヤスヤ寝息をかいている横でベッドを上下に揺らし、軋む音が部屋中に響き渡る。
互いに絶頂を迎えて、私の中に遺伝子が飛び散った。

「はぁはぁ……これで、男の子が生まれると良いのだが…」
「期待しても出来る出来ないは有ります……」
「でも、それでも私は其方しか愛さない」
「………っ」

アルバン国王は私の服を手にして渡した。
私は貰った服を着なおしてベッドの上に横になった。

毎日こうして世継ぎを……って言うけれど、一向に授からないのはやはり私の所為なのかもしれない。

子供をつくるというのも私の仕事。
日頃のストレスを解消しないと、そんなことを思っていた。

「私には政の話は分かりません。どうかその任から降ろしてほしいのですが」

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