王太子の子を孕まされてました

杏仁豆腐

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35 ルエに護衛の作戦会議をしました

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王太子のお仕置きの事をアベルに相談した私は警護の任についているルエを呼び出した。
ルエは直ぐに私のところに駆けつけて何事かというような表情をしていた。


「どうされたのです、マリア様」


息を切らして肩を上下に動かして目元がきりっとしたルエを見ているとなんだか申し訳ない気持ちになってしまう。
何故なら大した用事ではないからだ。


「ごめんなさない、ルエ。ちょっとお話相手をして下さらないかと思って」


申し訳ない……ルエ。
呼び出すまでもない話かもしれないのだが……。


「そうでしたか。また何かお困りの事があったのかと。お話相手でしたら私ではなくラスティにでもお申し付ければよろしいのでは……?」
「ラスティにもお話しますが、その前に貴女にお話することがあるのです。実は来週王太子の主催する舞踏会があるでしょ? そこにあの方もご出席されると聞いたのです。その方に対する対策をと思って」


あの人……そう、ミレンダ令嬢の事。
彼女は元々王太子の婚約者だった人でプライドも高い人で有名。
だからか私を選んだ王太子を目の敵にしているのだ。
王太子には直接言わないけれどその腹いせに私に対する嫌がらせをしてくるに決まっている。
私はそのことをルエに話をした。
ルエが私の護衛になる前の事実も含めて。
するとルエが話し終わった私に話をした。


「マリア様。今はそのような事をする人間なぞおりませんよ。仮にミレンダ令嬢の嫌がらせが発覚すればこれは大問題になります。また、舞踏会の際には私が一緒について回ります。それで万事大丈夫ではないでしょうか」


ルエが一緒にいてくれるなら大丈夫そうだ、私はそう思いながら頷いた。
一通り話し終わったルエは執務があると言い席を立って部屋を後にした。
執務って何だろう……私の護衛以外に何か命じられているのかしら。


「ラスティを呼んで頂戴」


私は侍女にそう言ってラスティを読んで貰った。
暫くするとラスティがやって来た。


「お呼びですか? マリア様」
「二人でいる時は呼び捨てでいいわ。様なんて言われて気持ちが悪いから」
「ふふふ、確かに」


リリアンの事をお願いして私は湯浴みをしたいと告げると快く了承してくれた。
私はリリアンをラスティに渡して湯浴みをするためお風呂場へ向かった。
舞踏会……何もなければいいのだが……。
そんなことを考えながら長い廊下を歩いていた。

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