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24 告げ口をして仕返しをしました。

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ミレンダ令嬢の嫌がらせは続いた。
ある時封書を貰った時に刃物の欠片が入っていた。
またある時はお茶会に呼ばれ、大きなお腹では出席できないことを知って送ってきた。
その嫌がらせが私のストレスとなり、お腹の子に負担になっていることも分かっていた。

「このまま嫌がらせを続けられるのも癪だわ。仕返し……というより止めてもらう為にはどうしたらいいのだろう」
「王太子にこのことを伝えたらどうですか?」

ラスティがお茶の用意をしながら私に助言した。
確かに王太子に告げ口をすれば納まるかもしれない。
私はそう思いながらラスティの入れてくれたお茶を啜った。

お茶を愉しんだ後、私は王太子の元に向かった。
城中を歩き回ると王太子の側近に出会った。

「王太子は今どちらにいらっしゃるのでしょうか」

私は側近に訊ねると、書斎に居ることを教えてもらった。
私はその足で王太子の書斎に向かった。
王太子の書斎の扉の前に立った私は扉にノックをした。

「どうぞ」
「失礼します」

私は声を出して扉を開けた。
王太子は一人で何やら作業をしていたのだが、私を見る笑顔で出迎えてくれた。

「どうしたのだ。其方から私を訪ねてくるなど今までそうない事だが」
「お仕事中申し訳ありません。どうしても困ったことがありまして」
「なんだ、言ってみよ」

私をソファに座らせると隣に座って私の話を訊いてくれた。
ミレンダ令嬢からの嫌がらせや、お茶会などの誘いなど、細かいことから全て話をした。
それを黙って聞いていた王太子は顎に手を当てて考え事を始めた。

「そうか……そんなことがあったのだな。私からも貴族達にちゃんと話をしておく。其方は何も考えないように子の事を第一に考えてくれ」
「分かりました。では私は部屋に戻ります」
「そうか。大事にな」
「はい。有難う御座います」

それから数日後、ミレンダ令嬢達の嫌がらせはパタリとなくなった。
ふふふ、私に嫌がらせをするとどうなるか、これでわかったでしょう。
今度したときはもっとキツイ仕返しをしてやるんだから。

私は段々心が醜くなっていく自分がいることに気が付いていなかった。


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