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19 兄弟喧嘩が勃発しました。
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「お兄様は気が狂ってるんですっ!」
「な、何を言うのだ、アンドル! マリアに対して失礼な物言いは止めろ!」
私がお昼を済ませて自分の部屋に戻るときの事だった。
アンドル様……王太子の実妹のアンドル様に声を掛けられたのだ。
私はルエという女性の近衛隊長と共に歩いていた時だった。
「あら、まだこのお城にいらしたの? あれだけ酷い事されておきながら、よくもまぁ~」
「………っ」
私は黙ったまま俯いていると、ルエが私の肩を包み込むようにして守ってくれた。
王の命令により私の専属近衛兵長としての務めを果たしているのだろう。
私は一礼してその場を去ろうとしたいとき再びアンドル様に声を掛けられた。
「貴女。本当にこのまま王族に入るとつもりじゃないわよね? いくらお兄様が妃として迎えると言っても、いくらお父様が許したとしても、私は絶対に貴女を認めない。私の義姉になるのはミレンダさんだけよっ!」
大きな声で怒鳴りながら息を切らしているアンドル様。
私は何も言わず立ち去ろうとするとまた話しかけられた。
「何を澄ました顔をしているの!? 何とか言ったらどうなの? 逃げるだけの落ちこぼれがっ!」
「アンドル様。それはあまりにも無礼です。マリア様は人との争い事が嫌いなのです。私がこの話に割って入ることも本来望まれていないのです。お許しください、アンドル様」
「ふんっ! 貴女近衛隊長だか何だか、知りませんけど、私にたてつくおつもりかしら? 良いのかしら、私に向かってそのような事を言って」
「アンドルっ! もう止めぬかっ!!」
偶々通りかかった王太子が大きな声でアンドル様に詰め寄った。
何がこれから始まるのだろう。
私は黙ったまま二人を見つめていた。
そして先程の喧嘩に戻る。
「ですから、可笑しいのです、お兄様は」
「何がだ。私は至って平常だ」
「平常な訳在りませんわ。ミレンダさんとの婚約破棄をして迄そのドブネズミと婚約するなどと」
「おい、言っていいことと悪いことがあるぞ。私の妃になる女性に対してなんだ、その口はっ」
「わたくしは認めません。以後この方とも会いたくありません」
「アンドルっ! 其方、分かっていて言っているのか? 彼女はお前の義姉に当たる存在なのだぞ」
言い合い、本当に醜い争いを目の前で繰り広げられている、本当に面倒くさい。
兄妹喧嘩をする二人を見ながら私は目を細めながらその様子を伺っていた。
「な、何を言うのだ、アンドル! マリアに対して失礼な物言いは止めろ!」
私がお昼を済ませて自分の部屋に戻るときの事だった。
アンドル様……王太子の実妹のアンドル様に声を掛けられたのだ。
私はルエという女性の近衛隊長と共に歩いていた時だった。
「あら、まだこのお城にいらしたの? あれだけ酷い事されておきながら、よくもまぁ~」
「………っ」
私は黙ったまま俯いていると、ルエが私の肩を包み込むようにして守ってくれた。
王の命令により私の専属近衛兵長としての務めを果たしているのだろう。
私は一礼してその場を去ろうとしたいとき再びアンドル様に声を掛けられた。
「貴女。本当にこのまま王族に入るとつもりじゃないわよね? いくらお兄様が妃として迎えると言っても、いくらお父様が許したとしても、私は絶対に貴女を認めない。私の義姉になるのはミレンダさんだけよっ!」
大きな声で怒鳴りながら息を切らしているアンドル様。
私は何も言わず立ち去ろうとするとまた話しかけられた。
「何を澄ました顔をしているの!? 何とか言ったらどうなの? 逃げるだけの落ちこぼれがっ!」
「アンドル様。それはあまりにも無礼です。マリア様は人との争い事が嫌いなのです。私がこの話に割って入ることも本来望まれていないのです。お許しください、アンドル様」
「ふんっ! 貴女近衛隊長だか何だか、知りませんけど、私にたてつくおつもりかしら? 良いのかしら、私に向かってそのような事を言って」
「アンドルっ! もう止めぬかっ!!」
偶々通りかかった王太子が大きな声でアンドル様に詰め寄った。
何がこれから始まるのだろう。
私は黙ったまま二人を見つめていた。
そして先程の喧嘩に戻る。
「ですから、可笑しいのです、お兄様は」
「何がだ。私は至って平常だ」
「平常な訳在りませんわ。ミレンダさんとの婚約破棄をして迄そのドブネズミと婚約するなどと」
「おい、言っていいことと悪いことがあるぞ。私の妃になる女性に対してなんだ、その口はっ」
「わたくしは認めません。以後この方とも会いたくありません」
「アンドルっ! 其方、分かっていて言っているのか? 彼女はお前の義姉に当たる存在なのだぞ」
言い合い、本当に醜い争いを目の前で繰り広げられている、本当に面倒くさい。
兄妹喧嘩をする二人を見ながら私は目を細めながらその様子を伺っていた。
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