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16 今度の敵は王族!?

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私の告げ口でミレンダ様とその周りの腰ぎんちゃく達は厳重注意を受けた。
ミレンダの父君も国王から厳重注意を受け謹慎処分され、近衛隊長は更迭されたのだった。
此処まで大袈裟になるとは思わなかった私は王太子の所へ行きやり過ぎだと言った。

「しかし、私の妻にあのような事をするとは許せんのだ。私は正当な事を父上に話し、父上の考えでああなった。なので何も心配することはない。今宵も子創りに励もうではないか」

はっはっは、笑う王太子。
私は何も言わずに部屋を後にした。
国王誕生祭は無事(表立った事件にはなっていない様子だった)終わり疲れて部屋に戻るとラスティが部屋にやってきた。

「誕生祭も大変だったわね」
「他人事みたいに言わないでよ」
「だって……他人事だもの」

ラスティは笑いながら私の着替えを用意してくれた。
束の間の休み。
私はソファに座り蹴れたところを抑えながら彼女達の復讐が出来たことに満足していた。
もう、私に嫌がらせをする人はいないだろ、そう思っていた。

「手当をしないとね。結構派手にやられちゃったわね」
「ええ。でももう私の事を痛めつける人が居なくなったと思えば気が楽だわ」
「本当に終わるのかしら」
「どうして?」

知らないの?
ラスティは不思議な顔をして私に話をした。
ラスティが言うには貴族だけが私の事を良いと思っていない人たちがいるらしいのだ。
それは王族の人たちだった。

「王族が今度は貴女の敵になるかもしれないわね」
「それは困るわ。貴族の時だって散々だったのに……王族となると、さすがの王太子様でも対応出来ないでしょ?」
「それはどうかしら。あの王太子の事だもの。何とかしてくれるのではないの?」
「そんな事……」

困ったことになりそうだ。
王族には、国王、アルバン王太子、それに王太子の妹君アンドル様、それに従妹の2人がいた。
そう言えば私は妹君のアンドル様に会ったことがない。
国王誕生祭にも姿が無かった気がする。

「王族との確執は陰険って聞くわよ」
「脅かさないでよ…私は本意でこうなったわけじゃないんだから」

ラスティは笑いながら、ご愁傷様、と言って私を揶揄った。
今度の敵は王族なの? 私は一体どうなってしまうのかしら……。
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