2 / 54
2 妃になるようです
しおりを挟む
次の日、私は王太子と共に国王に呼び出しを喰らいました。
国王はため息をついて白鬚を触りながら話し出したのです。
「お前……ミレンダという婚約者がいるのに、何故だ?」
「父上。私はこの者を妃に迎えとう御座います。是非お許しをっ!」
「とはいえ……城の、しかも侍女に手を出すとは……全く仕方のない奴だ、お前は」
「すみませぬ。ミレンダ令嬢とは婚約を破棄しいます。そしてこのマリアと私は婚約しとう御座います」
何故私なのか全く分からない。
王が困った顔で私の事を見つめる。
私は黙ったまま俯いた。
「アルバンよ。お前、他にもそのような事を言っていたではないか。何故ミレンダがダメなのだ?」
え……?
どういう事?
前にも…?
「あれは、ただの遊びです。今回は本気です。既に私はマリアと結ばれました。既にマリアには私の子がおりますっ! ですから、どうかお許しを」
「それは誠か?」
「はいっ」
おいおいおい、それ早すぎだって。
まだ、色々過程があって本当に子供が出来たかどうかなんてわかるわけじゃない。
でも、まぁ、無理やり……されたのは本当だけど。
「それが誠なら致し仕方ない。お前の好きにするといい」
「有難う御座います。父上」
「よかったなっ! これで其方は私の妃になることが出来るぞ」
誰も頼んでませんけど……。
私って一体どうなっちゃうのかしら……。
国王はため息をついて白鬚を触りながら話し出したのです。
「お前……ミレンダという婚約者がいるのに、何故だ?」
「父上。私はこの者を妃に迎えとう御座います。是非お許しをっ!」
「とはいえ……城の、しかも侍女に手を出すとは……全く仕方のない奴だ、お前は」
「すみませぬ。ミレンダ令嬢とは婚約を破棄しいます。そしてこのマリアと私は婚約しとう御座います」
何故私なのか全く分からない。
王が困った顔で私の事を見つめる。
私は黙ったまま俯いた。
「アルバンよ。お前、他にもそのような事を言っていたではないか。何故ミレンダがダメなのだ?」
え……?
どういう事?
前にも…?
「あれは、ただの遊びです。今回は本気です。既に私はマリアと結ばれました。既にマリアには私の子がおりますっ! ですから、どうかお許しを」
「それは誠か?」
「はいっ」
おいおいおい、それ早すぎだって。
まだ、色々過程があって本当に子供が出来たかどうかなんてわかるわけじゃない。
でも、まぁ、無理やり……されたのは本当だけど。
「それが誠なら致し仕方ない。お前の好きにするといい」
「有難う御座います。父上」
「よかったなっ! これで其方は私の妃になることが出来るぞ」
誰も頼んでませんけど……。
私って一体どうなっちゃうのかしら……。
18
お気に入りに追加
1,039
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。
断罪される前に市井で暮らそうとした悪役令嬢は幸せに酔いしれる
葉柚
恋愛
侯爵令嬢であるアマリアは、男爵家の養女であるアンナライラに婚約者のユースフェリア王子を盗られそうになる。
アンナライラに呪いをかけたのはアマリアだと言いアマリアを追い詰める。
アマリアは断罪される前に市井に溶け込み侯爵令嬢ではなく一市民として生きようとする。
市井ではどこかの王子が呪いにより猫になってしまったという噂がまことしやかに流れており……。
【完結】お見合いに現れたのは、昨日一緒に食事をした上司でした
楠結衣
恋愛
王立医務局の調剤師として働くローズ。自分の仕事にやりがいを持っているが、行き遅れになることを家族から心配されて休日はお見合いする日々を過ごしている。
仕事量が多い連休明けは、なぜか上司のレオナルド様と二人きりで仕事をすることを不思議に思ったローズはレオナルドに質問しようとするとはぐらかされてしまう。さらに夕食を一緒にしようと誘われて……。
◇表紙のイラストは、ありま氷炎さまに描いていただきました♪
◇全三話予約投稿済みです
お母様が国王陛下に見染められて再婚することになったら、美麗だけど残念な義兄の王太子殿下に婚姻を迫られました!
奏音 美都
恋愛
まだ夜の冷気が残る早朝、焼かれたパンを店に並べていると、いつもは慌ただしく動き回っている母さんが、私の後ろに立っていた。
「エリー、実は……国王陛下に見染められて、婚姻を交わすことになったんだけど、貴女も王宮に入ってくれるかしら?」
国王陛下に見染められて……って。国王陛下が母さんを好きになって、求婚したってこと!? え、で……私も王宮にって、王室の一員になれってこと!?
国王陛下に挨拶に伺うと、そこには美しい顔立ちの王太子殿下がいた。
「エリー、どうか僕と結婚してくれ! 君こそ、僕の妻に相応しい!」
え……私、貴方の妹になるんですけど?
どこから突っ込んでいいのか分かんない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる