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「疲れたぁ~……」
「お疲れぇ~。私だいぶ痩せた気がするわ」
「あれで!? 有り得ないっしょ」
「それな~」
本鈴が鳴り、教室から担任の先生が入って来た。
それぞれのグループを形成していたクラスメイト達が自分たちの席に散らばる。
先生が入って来るだけで静かになるクラスも今の時代珍しいと思ってしまった。
「では、ホームルームを始める。出席を取るから返事をするように」
先生が出席番号順に生徒の名前を言い始めた。
私は遅い番号だから呼ばれるまで教室の窓を見つめていた。
夢の中の私って相当モテモテだったんだけど。
そんなに幼馴染が居るって相当よね。
「和田……和田絵里」
「あ、はい」
「ちゃんと返事をしなさい」
「すみません」
ぼーっとしていてつい先生が呼ぶ名前を聞きそびれてしまった。
灯里と目が合って私は手を頭に置いて舌を出した。
失敗した時の可愛いポーズ…らしい。
私はどうでもいいのだが、灯里がそれをやらないと休み時間の時に五月蝿いのだ。
「では、授業を始める。まずは確認テストからだ。みんな机の中に教科書をしまいなさい」
大人しく教科書をしまって先生が配る半紙を前から順に配られえた。
テスト…対策してなかったけどま、いつもの事だし。
テストの内容はさっぱり解らなかった。
結局今日の授業もほとんど聞いていない。
このままでは赤点必死だ。私は最後の手段……灯里を使うことにしている。
灯里はああ見えて学年トップクラスの優秀な生徒だ。
こういう時に頭に良い友達を持っていることは頼りがいがある。
放課後、ホームルームも終わり帰ろうとしたときに灯里に声を掛けられた。
途中まで一緒に変えることになった。
「私今日スーパーによって夜ご飯買わないとだけど」
「私もだよ」
「灯里んところも?」
「今日は忙しいから遅くなるんだって。お母さんは寄り合いに出席するから、夕飯は自由なんだぁ~」
「そっかぁ。私もお母さんが遅くなるからってお金貰ったんだ~」
それなら一緒に買いに行く、ということになった。
スーパーで買い物を済ませて私は灯里と別れて自宅に戻った。
真っ暗な玄関に明かりをつけてローファーを脱ぐ。
足臭い匂いがしたのでニーソを脱ぎ捨て洗濯籠に入れ、台所にはいかずにそのまま部屋に向かう。
ベッドに投げ捨ててあったTシャツと短パンに着替えるとレンジで温めることもなく弁当を食べ始めた。
「食べながら直ぐゲームも乙よね」
独り言を言いながらパソコンの画面を開けてパソコンを立ち上げるとゲームのアイコンをクリック。
「今日はどうやって攻略しよかしら。そう言えば今日ってイベントやってなかったっけ?」
マイページからメール受信のアイコンが①と表示してあった。
これがイベントの招待状。
私はメールをクリックして開くといきなり目の前が光り出し眩しさに目を閉じてしまった。
*********
「お疲れぇ~。私だいぶ痩せた気がするわ」
「あれで!? 有り得ないっしょ」
「それな~」
本鈴が鳴り、教室から担任の先生が入って来た。
それぞれのグループを形成していたクラスメイト達が自分たちの席に散らばる。
先生が入って来るだけで静かになるクラスも今の時代珍しいと思ってしまった。
「では、ホームルームを始める。出席を取るから返事をするように」
先生が出席番号順に生徒の名前を言い始めた。
私は遅い番号だから呼ばれるまで教室の窓を見つめていた。
夢の中の私って相当モテモテだったんだけど。
そんなに幼馴染が居るって相当よね。
「和田……和田絵里」
「あ、はい」
「ちゃんと返事をしなさい」
「すみません」
ぼーっとしていてつい先生が呼ぶ名前を聞きそびれてしまった。
灯里と目が合って私は手を頭に置いて舌を出した。
失敗した時の可愛いポーズ…らしい。
私はどうでもいいのだが、灯里がそれをやらないと休み時間の時に五月蝿いのだ。
「では、授業を始める。まずは確認テストからだ。みんな机の中に教科書をしまいなさい」
大人しく教科書をしまって先生が配る半紙を前から順に配られえた。
テスト…対策してなかったけどま、いつもの事だし。
テストの内容はさっぱり解らなかった。
結局今日の授業もほとんど聞いていない。
このままでは赤点必死だ。私は最後の手段……灯里を使うことにしている。
灯里はああ見えて学年トップクラスの優秀な生徒だ。
こういう時に頭に良い友達を持っていることは頼りがいがある。
放課後、ホームルームも終わり帰ろうとしたときに灯里に声を掛けられた。
途中まで一緒に変えることになった。
「私今日スーパーによって夜ご飯買わないとだけど」
「私もだよ」
「灯里んところも?」
「今日は忙しいから遅くなるんだって。お母さんは寄り合いに出席するから、夕飯は自由なんだぁ~」
「そっかぁ。私もお母さんが遅くなるからってお金貰ったんだ~」
それなら一緒に買いに行く、ということになった。
スーパーで買い物を済ませて私は灯里と別れて自宅に戻った。
真っ暗な玄関に明かりをつけてローファーを脱ぐ。
足臭い匂いがしたのでニーソを脱ぎ捨て洗濯籠に入れ、台所にはいかずにそのまま部屋に向かう。
ベッドに投げ捨ててあったTシャツと短パンに着替えるとレンジで温めることもなく弁当を食べ始めた。
「食べながら直ぐゲームも乙よね」
独り言を言いながらパソコンの画面を開けてパソコンを立ち上げるとゲームのアイコンをクリック。
「今日はどうやって攻略しよかしら。そう言えば今日ってイベントやってなかったっけ?」
マイページからメール受信のアイコンが①と表示してあった。
これがイベントの招待状。
私はメールをクリックして開くといきなり目の前が光り出し眩しさに目を閉じてしまった。
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