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朝絡まれてから学校が終わるまでは静かでした。
特に私の事を気にする人もいないようでそれはそれで寂しかったです。
しかし、帰り廊下を歩いているとあのグループがやってきました。
私はもめるのが嫌だったので通りすがろうとすると呼び止められてしまったのです。

「まだいらっしゃったの?こんなところに」
「あら、いやだわ~。貴族紛いな人がいらっしゃるととっても迷惑だわ」
「そうですわ」

はぁ…見逃してくれそうにありません。
意を決して私は話をしました。

「私はまがい物ではありません。どうしてそのような事を仰るの?」

すると彼女マリーヌが大きな声で笑いだしました。

「おっほほほほほ。何を戯言を!この女狐っ!」
「マリーヌ様の仰る通りですわ。女狐っ」

女狐扱いされました。
流石に私も我慢が出来なくなってしまい対抗しようと口を開けると後ろから私の事を呼ぶ声が聞こえました。

「あ、舞さーん!もう学校は終わったのー?」
「え……?」

振り返ると笑顔で私の方に手を振りながら歩いてくる少年が…。
レイヤード様っ!
どうしてこんなことろに!?

「貴方様は……1?」

マリーヌがそう言うと口元に手を塞ぎました。
どうやら彼の事を知っているらしいです。
レイヤード様がどうして女学園にいらっしゃっているのかは分かりませんが助かりました。

「ど、どういうことですの!?どうしてアルフォンド家のレイヤード様が!?」

すると不思議そうな顔で首を傾げながらレイアード様が口を開きました。

「どうしてって?だって舞さんは僕のフィアンセだよ?迎えに来たんだ。今日僕の家に招待するためにね」
「な、な、何ですってっ!ふぃ、フィアンセ??どういうことですの??」
「なぜ、あのような女狐が……?」
「………?」

どうやら私とレイヤード様の事情を知らなかった様子です。
私はレイアード様にお辞儀をして話しました。

「本日はそちらにお伺いする予定でしたか?私は聞いておりませんでした」
「うん!だって今から誘うんだもん!こんなところにいないで早く僕の屋敷に行こう!」
「え、あ、はい……」

レイアード様は私の出を握り笑顔で馬車の待つ場所に向かいだしました。
するとマリーヌが悔しそうに私に言いました。

「っ!今回だけはこれで勘弁してあげるわ!今度は容赦しません事よ!」

すると周りにいた令嬢たちが声を揃えて『そうですわ』と言いながら去っていきました。
はぁ~何とか事態が悪化せずに済んでよかった。
これも私の幸運度が高いせいなのかしら?
それにしてもいいタイミングでレイヤード様が来てくださって助かったわ。

「舞さん、早く行こ-!」
「はい。レイヤード様」

私はレイヤード様に連れられてアルフォンド家の御屋敷に行くことになってしまいました。
お父様とお母様はこのことを知っているのかしら。
そう思いながらもぐいぐい引っ張られてしまいレイヤ―ド様についていくことになりました。


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