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世界の理、そして新たな地へ
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婚約披露宴から時は流れ、僕は10歳になった。
屋敷に各学問専門の講師を呼んであらゆる教育を受ける日々が続いていた。
この世界の一般教養、剣術、貴族として身につけなければならない作法、そして魔法。
10歳にしては全ての勉学が同じ年の子と比べると上位以上と講師たちは驚いていた。
特に魔法は最上級レベルに達していた。おそらく転生するときの神の力が関係しているのだと思う。
まったく便利な力だ。
この世界の魔法は、火、水、風、土、光、闇、が存在する。
それぞれの属性を組み合わせることで強力な魔法が発動出来る。魔法を発動するには魔力が必要で、魔力量は人それぞれ魔力量限界値が決まっている。
限界値が多い人、少ない人がいて、使える魔法の属性も魔法量に応じて使える、使えないが決まる。
普通の人は1から3つの属性を発動することが出来るが、僕の場合は人が持てる限界値を超えた魔力量がある為か全属性を発動できる。
以前魔法を学ぶ前に魔力量を測定した所、測定不能だった。
そして魔法を発動する為の詠唱は存在しているが、魔法をイメージすることで無詠唱で発動することも出来る。
ただ無詠唱魔法は高位魔法としての括りになっている。
僕が初めて魔法を発動した時、無詠唱魔法を使ったことで担当講師が驚いていたのを思い出した。
詠唱を覚えるよりイメージしたほうがより細かい魔法が使えるので僕は無詠唱で魔法を行使している。
これも神の力の影響だということはすぐにピンときた。
両親はそのことにすごく喜んでいた。魔力量が多いと使える魔法は増える。
発動できる魔法が多ければ多いほどこの国では重宝されるらしい。
上位の立場になれるということだ。僕の将来、安定だな。そう思った。
全てにおいて高いステータスを身に着けた僕は父上様の命で、高等魔剣学院へ入学することになった。
この学院では主に魔法と剣術、体術といった戦闘スキルを学ぶ場所だった。
学院は人族の『フリューデン公国』にある。この国とグラベリン王国は友好国。父上様も僕が入学予定の学校の卒業生らしい。
少し話は逸れるが、父上様はこの学校で母上様と出会って結婚したそうだ。
当然父上様にも僕と同じ年(5歳)に婚約者が決まっていた。しかし母上様に一目惚れしてしまい、強引に婚約破棄し母上様と結婚したのだった。
父上様のお父様、僕にとってはお爺様はたいそう激怒したらしい。二人を説得するのに時間がかかってしまったと、嬉しそうに話していた父上様。
僕も同じことをするかもしれないという危機感はないんだろうか。
僕は意地悪な質問をすると、父上様は堂々とした口調で、婚約者も一緒に入学するから安心だ、と言われてしいまった。
既に手をまわしていたのだった。さすが父上様。
話を戻す。
入学と同時に僕は学院寮で生活することになる。
身の回りの荷物は既に寮の部屋に運び込まれているそうだ。
また従者を2名同行することになっている。
同行するのは、レオとアイだ。この二人は僕が生まれた時から世話役をしている、僕にとっては一番信頼出来る従者達だ。
出発は明日。
今日でこの屋敷とは暫くお別れだ。
こちらの世界に来てから10年が過ぎた。
色々なことがいちいち新鮮でとても充実した10年だった。
これから学院生活が始まる。僕にとっては二回目の学生生活。
どんな人たちがいるんだろう。この国では友達を作る暇など全くなかった。
というか、僕の父上様が高貴過ぎて、周りの貴族の子供たちが僕に会う度にへこへこするのだ。
年上も同じ態度で友達を作る状況ではなかった。
しかし今度は僕の事情を知らない人たちと交流出来るはず、と思うだけで胸が躍った。
楽しみで仕方がなかった。
そして今日、僕は新入生としてこの学院に入学する。
屋敷に各学問専門の講師を呼んであらゆる教育を受ける日々が続いていた。
この世界の一般教養、剣術、貴族として身につけなければならない作法、そして魔法。
10歳にしては全ての勉学が同じ年の子と比べると上位以上と講師たちは驚いていた。
特に魔法は最上級レベルに達していた。おそらく転生するときの神の力が関係しているのだと思う。
まったく便利な力だ。
この世界の魔法は、火、水、風、土、光、闇、が存在する。
それぞれの属性を組み合わせることで強力な魔法が発動出来る。魔法を発動するには魔力が必要で、魔力量は人それぞれ魔力量限界値が決まっている。
限界値が多い人、少ない人がいて、使える魔法の属性も魔法量に応じて使える、使えないが決まる。
普通の人は1から3つの属性を発動することが出来るが、僕の場合は人が持てる限界値を超えた魔力量がある為か全属性を発動できる。
以前魔法を学ぶ前に魔力量を測定した所、測定不能だった。
そして魔法を発動する為の詠唱は存在しているが、魔法をイメージすることで無詠唱で発動することも出来る。
ただ無詠唱魔法は高位魔法としての括りになっている。
僕が初めて魔法を発動した時、無詠唱魔法を使ったことで担当講師が驚いていたのを思い出した。
詠唱を覚えるよりイメージしたほうがより細かい魔法が使えるので僕は無詠唱で魔法を行使している。
これも神の力の影響だということはすぐにピンときた。
両親はそのことにすごく喜んでいた。魔力量が多いと使える魔法は増える。
発動できる魔法が多ければ多いほどこの国では重宝されるらしい。
上位の立場になれるということだ。僕の将来、安定だな。そう思った。
全てにおいて高いステータスを身に着けた僕は父上様の命で、高等魔剣学院へ入学することになった。
この学院では主に魔法と剣術、体術といった戦闘スキルを学ぶ場所だった。
学院は人族の『フリューデン公国』にある。この国とグラベリン王国は友好国。父上様も僕が入学予定の学校の卒業生らしい。
少し話は逸れるが、父上様はこの学校で母上様と出会って結婚したそうだ。
当然父上様にも僕と同じ年(5歳)に婚約者が決まっていた。しかし母上様に一目惚れしてしまい、強引に婚約破棄し母上様と結婚したのだった。
父上様のお父様、僕にとってはお爺様はたいそう激怒したらしい。二人を説得するのに時間がかかってしまったと、嬉しそうに話していた父上様。
僕も同じことをするかもしれないという危機感はないんだろうか。
僕は意地悪な質問をすると、父上様は堂々とした口調で、婚約者も一緒に入学するから安心だ、と言われてしいまった。
既に手をまわしていたのだった。さすが父上様。
話を戻す。
入学と同時に僕は学院寮で生活することになる。
身の回りの荷物は既に寮の部屋に運び込まれているそうだ。
また従者を2名同行することになっている。
同行するのは、レオとアイだ。この二人は僕が生まれた時から世話役をしている、僕にとっては一番信頼出来る従者達だ。
出発は明日。
今日でこの屋敷とは暫くお別れだ。
こちらの世界に来てから10年が過ぎた。
色々なことがいちいち新鮮でとても充実した10年だった。
これから学院生活が始まる。僕にとっては二回目の学生生活。
どんな人たちがいるんだろう。この国では友達を作る暇など全くなかった。
というか、僕の父上様が高貴過ぎて、周りの貴族の子供たちが僕に会う度にへこへこするのだ。
年上も同じ態度で友達を作る状況ではなかった。
しかし今度は僕の事情を知らない人たちと交流出来るはず、と思うだけで胸が躍った。
楽しみで仕方がなかった。
そして今日、僕は新入生としてこの学院に入学する。
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