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第五話③
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そしてある程度時間が経過した。
避難開始してから多くの生徒や関係者たちが避難し終えたところだ。
外の様子を伺うことは出来ない(このシェルターには窓が設定されておらず、空調と照明というごくシンプルなつくりになっていた。飲料食料医療薬備蓄は3日分しかない。
しかも全員分あるというわけでもないらしい。かなり厳しい状況になっているのが分かる。前世でも経験した地震災害の避難生活を思い出してしまった。あの辛さは二度と味わいたくはない。
皆が息をひそめてじっと耐え死んでいると突然シェルターの外側から外壁を叩く音が鳴り響いた。皆その音に悲鳴を挙げ、パニック状態になってしまった。
「これはまずいわね。皆パニック状態になっているわ。私が外の様子を見に行ってみるわ」
皆にそういうと私は立ち上がり、入り口の方向へ歩き始めた。後ろから何人かが私の事を止める声を発していたが私それらの声を完全無視した。なぜなら私の魔法やスキルがあればなんとかなると思ったからだ。この状況で力があるのに使わずじっとしているほうがどうにかなりそうだと思ってしまった。
シェルターの入り口の扉のノブに手をやると、私の後にやってきた弟たちがやってきた。ディルは私の手を握りしめ、怖い表情で私を睨みつけている。ディルのこんな表情は今まで見たことがなかった。
「姉上様!お一人で行かないでください!私も一緒に行きます。皆も同じ気持ちです」
弟に続き、その他の男子生徒とラミア、デニスも傍に控えていた。
「王女殿下にお怪我があってはこの筆頭メイド長たる私が国王陛下、王妃殿下に叱責されてしまいます。どうかここは冷静な行動をお願いします」
「そうです。メイド長の言う通りです。私も戦闘経験はあります。必ずアムルディーナ王女殿下のお役に立てて見せますっ!!」
デニスとタニアの心強い言葉がすごく嬉しく感じた。
皆が私の前に立ち先導した。外に出ると、あたりは暗く空にある雲が渦を巻いていた。
一体何が起こるのか、そう思っているといきなりあたりが大きな光で包まれた。光のまぶしさで視界を奪わ数秒何も見えなくなてしまった。
光がだんだん消えるのが見え、ようやく視界も回復した。
すると、数十メートル先に大きな羽をはやした黒っぽい存在が目に飛び込んできた。
一体何者?魔物ではなさそうだ。
見たことがない存在が羽をバタバタさせ宙に浮かんでいた。
「虫けらな人間共よ…。お前たちは魔族である私達によって滅ぼされるのだ。今日はほんの挨拶代わりだ。せいぜい怯えて、滅びの日を迎えるとよい」
宙に浮かんでいたその存在は自ら魔族と言い放ち、いきなり学園の西側に手をかざすと大きな光の玉を出し光線を出した。するとそこにあった大きな山が一瞬で吹き飛んでしまったのだ。そして魔族はそのまま姿を消してしまった。魔族が消えると外はいつもの午前中の空間に戻っていった。
「魔族って、いったいなんだったのかしら?」
「姉上様、急ぎ父上様と母上様にご報告いたしましょう。あと光聖魔法の使い手、アフロディーテ嬢も同行させたいですがよろしいでしょうか?本人も私達との共闘を強く希望しているようです」
え、アフロディーテも同行させるの?ゲームでも主人公の魔法は光属性の聖魔法使いって設定だったから同行させるのはわかるけどね。私だって結構強くなったんだけどな。心の中の女子高生の私は少し拗ねてみる。
「わかりました。彼女にも協力要請をしましょう。ディルに彼女を任せますがよいですか?」
「分かりました。彼女は私が必ず守って見せます。ただ、姉上様が危機の際は姉上様を優先いたしますが…」
「…そういう時は私ではなく彼女を守りなさい」
全くどこまでシスコンを患っているのかしら…。
彼には私よりも強くなってもらわないと困るんだけど。あとどうせ主人公と結ばれるんだから今のうちにかっこいいところを見せてあげなさい。
私は心の中で呟いた。
しかしそんなことも言っていられず私達は早急に王城へと向かったのであった。
国王、王妃に報告と助言をもらうためのイニシアチブをもらいに…(はぁ、めんどくさ)
避難開始してから多くの生徒や関係者たちが避難し終えたところだ。
外の様子を伺うことは出来ない(このシェルターには窓が設定されておらず、空調と照明というごくシンプルなつくりになっていた。飲料食料医療薬備蓄は3日分しかない。
しかも全員分あるというわけでもないらしい。かなり厳しい状況になっているのが分かる。前世でも経験した地震災害の避難生活を思い出してしまった。あの辛さは二度と味わいたくはない。
皆が息をひそめてじっと耐え死んでいると突然シェルターの外側から外壁を叩く音が鳴り響いた。皆その音に悲鳴を挙げ、パニック状態になってしまった。
「これはまずいわね。皆パニック状態になっているわ。私が外の様子を見に行ってみるわ」
皆にそういうと私は立ち上がり、入り口の方向へ歩き始めた。後ろから何人かが私の事を止める声を発していたが私それらの声を完全無視した。なぜなら私の魔法やスキルがあればなんとかなると思ったからだ。この状況で力があるのに使わずじっとしているほうがどうにかなりそうだと思ってしまった。
シェルターの入り口の扉のノブに手をやると、私の後にやってきた弟たちがやってきた。ディルは私の手を握りしめ、怖い表情で私を睨みつけている。ディルのこんな表情は今まで見たことがなかった。
「姉上様!お一人で行かないでください!私も一緒に行きます。皆も同じ気持ちです」
弟に続き、その他の男子生徒とラミア、デニスも傍に控えていた。
「王女殿下にお怪我があってはこの筆頭メイド長たる私が国王陛下、王妃殿下に叱責されてしまいます。どうかここは冷静な行動をお願いします」
「そうです。メイド長の言う通りです。私も戦闘経験はあります。必ずアムルディーナ王女殿下のお役に立てて見せますっ!!」
デニスとタニアの心強い言葉がすごく嬉しく感じた。
皆が私の前に立ち先導した。外に出ると、あたりは暗く空にある雲が渦を巻いていた。
一体何が起こるのか、そう思っているといきなりあたりが大きな光で包まれた。光のまぶしさで視界を奪わ数秒何も見えなくなてしまった。
光がだんだん消えるのが見え、ようやく視界も回復した。
すると、数十メートル先に大きな羽をはやした黒っぽい存在が目に飛び込んできた。
一体何者?魔物ではなさそうだ。
見たことがない存在が羽をバタバタさせ宙に浮かんでいた。
「虫けらな人間共よ…。お前たちは魔族である私達によって滅ぼされるのだ。今日はほんの挨拶代わりだ。せいぜい怯えて、滅びの日を迎えるとよい」
宙に浮かんでいたその存在は自ら魔族と言い放ち、いきなり学園の西側に手をかざすと大きな光の玉を出し光線を出した。するとそこにあった大きな山が一瞬で吹き飛んでしまったのだ。そして魔族はそのまま姿を消してしまった。魔族が消えると外はいつもの午前中の空間に戻っていった。
「魔族って、いったいなんだったのかしら?」
「姉上様、急ぎ父上様と母上様にご報告いたしましょう。あと光聖魔法の使い手、アフロディーテ嬢も同行させたいですがよろしいでしょうか?本人も私達との共闘を強く希望しているようです」
え、アフロディーテも同行させるの?ゲームでも主人公の魔法は光属性の聖魔法使いって設定だったから同行させるのはわかるけどね。私だって結構強くなったんだけどな。心の中の女子高生の私は少し拗ねてみる。
「わかりました。彼女にも協力要請をしましょう。ディルに彼女を任せますがよいですか?」
「分かりました。彼女は私が必ず守って見せます。ただ、姉上様が危機の際は姉上様を優先いたしますが…」
「…そういう時は私ではなく彼女を守りなさい」
全くどこまでシスコンを患っているのかしら…。
彼には私よりも強くなってもらわないと困るんだけど。あとどうせ主人公と結ばれるんだから今のうちにかっこいいところを見せてあげなさい。
私は心の中で呟いた。
しかしそんなことも言っていられず私達は早急に王城へと向かったのであった。
国王、王妃に報告と助言をもらうためのイニシアチブをもらいに…(はぁ、めんどくさ)
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