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第二話②
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次に来訪してきたのは幼馴染のアグニールだった。
彼とは子供のころから弟や妹たちと一緒によく遊んでいたことを記憶している(元主の記憶参照)。
部屋に入るなり笑顔で私に近づく彼。私の真正面に到着すると跪き私の左の手の甲にキスをした。この行為は貴族間の挨拶代わりのようなものだと教わった。
尊敬、敬愛の気持ちを表すことらしい。元日本人には全く馴染めない行為だ。初めてされた時私は驚いて声を上げてしまった失敗の体験がある。しかし今では馴れたものだ。平然と受け入れている。
「こんにちは、アムルディーナ姫様。この度は新たに婚約者候補選定を行うとお聞きし、お祝いを兼ねて馳せ参じました。候補者はもう憂き目になられたのですか?」
外面な会話がめちゃくちゃ鬱陶しい。私は引きつった笑顔で答えた。
「アグニ、いつものように話してちょうだい。それに私の事は愛称で呼んでっていつもお願いしているのだけれど?」
「それはすまない。アムル。それより聞いたよ、候補選びのこと。ずいぶん急な話じゃないか。なんで今更こんなことになっているのさ」
「それを聞きたいのなら、ぜひ王妃殿下にお聞きになって。全ては殿下の言われるがままなのだから」
「なるほど…。でも、もうすぐ僕たちは魔法学園に入学だろ?そういう流れでこんなことになっているのかな」
「たぶんそうだと思うわ。学園で探せとか言いそうよ。全く、学び舎に行って勉強しなさいではなくて、婚約者を探しなさいとか、どうかしてると思うわ」
「確かに。まぁ、アムルの美貌なら引く手あまただろうし。何なら私が候補者に立候補して有象無象の虫よけになってあげてもいいよ?」
それは凄く魅力的なお話だけれど、母上様に知られたからなんか面倒くさくなりそうな予感がする。私は彼の提案を丁寧にお断りし、お互いお茶を飲みながら他愛ない話に花を咲かせた。これ以上婚約者云々の話はしたくなかったのだ。アグニも私の態度で察したのか婚約者の話に触れないでいてくれていた。
その翌日、また別の男子が私の屁に来訪してきた。やってきたのは幼馴染のカミーラとラートリーだった。カミーラは王妃の妹気味の息子、私達は従弟同士になる。ラートリーは国王の友人の一人息子で幼い時から遊んだり本を読んだりして過ごした。
二人とも依然来訪した男子たちと同じことを質問しに来たのか。二人が手の甲に口づけ(挨拶)を終えるとカミーラが先陣を切って話し出した。
「アムル、ディルとアグニから聞いたよ。なんだか大変なことになってるみたいだね。大丈夫?心配でお見舞いに来たんだけど」
「大丈夫よ。心配してくれてありがとう。折角ですし、たまにはお茶でもご一緒にどうかしら?ゆっくりしながらお話ししましょう」
それから二人は婚約者候補の話や来年の魔法学園入学の話で盛り上がった。ちなみに魔法学園の入学は王族貴族の義務になっており、試験は免除されている。下級貴族や少数の平民については入学試験が実施されており、毎年下級貴族令息令嬢が受験者の七割程度合格しており、平民は2割合程度の合格率となっているらしい。
二人との話も一段落しお見送りしてふと外を見ると夕焼け空になっていた。時間が経つのもあっという間だ。
時はさらに進み、朝食を済ませ部屋にも同としたところで母上様に呼び止められた。ラミアと私は母上様のところへ向かった。
彼とは子供のころから弟や妹たちと一緒によく遊んでいたことを記憶している(元主の記憶参照)。
部屋に入るなり笑顔で私に近づく彼。私の真正面に到着すると跪き私の左の手の甲にキスをした。この行為は貴族間の挨拶代わりのようなものだと教わった。
尊敬、敬愛の気持ちを表すことらしい。元日本人には全く馴染めない行為だ。初めてされた時私は驚いて声を上げてしまった失敗の体験がある。しかし今では馴れたものだ。平然と受け入れている。
「こんにちは、アムルディーナ姫様。この度は新たに婚約者候補選定を行うとお聞きし、お祝いを兼ねて馳せ参じました。候補者はもう憂き目になられたのですか?」
外面な会話がめちゃくちゃ鬱陶しい。私は引きつった笑顔で答えた。
「アグニ、いつものように話してちょうだい。それに私の事は愛称で呼んでっていつもお願いしているのだけれど?」
「それはすまない。アムル。それより聞いたよ、候補選びのこと。ずいぶん急な話じゃないか。なんで今更こんなことになっているのさ」
「それを聞きたいのなら、ぜひ王妃殿下にお聞きになって。全ては殿下の言われるがままなのだから」
「なるほど…。でも、もうすぐ僕たちは魔法学園に入学だろ?そういう流れでこんなことになっているのかな」
「たぶんそうだと思うわ。学園で探せとか言いそうよ。全く、学び舎に行って勉強しなさいではなくて、婚約者を探しなさいとか、どうかしてると思うわ」
「確かに。まぁ、アムルの美貌なら引く手あまただろうし。何なら私が候補者に立候補して有象無象の虫よけになってあげてもいいよ?」
それは凄く魅力的なお話だけれど、母上様に知られたからなんか面倒くさくなりそうな予感がする。私は彼の提案を丁寧にお断りし、お互いお茶を飲みながら他愛ない話に花を咲かせた。これ以上婚約者云々の話はしたくなかったのだ。アグニも私の態度で察したのか婚約者の話に触れないでいてくれていた。
その翌日、また別の男子が私の屁に来訪してきた。やってきたのは幼馴染のカミーラとラートリーだった。カミーラは王妃の妹気味の息子、私達は従弟同士になる。ラートリーは国王の友人の一人息子で幼い時から遊んだり本を読んだりして過ごした。
二人とも依然来訪した男子たちと同じことを質問しに来たのか。二人が手の甲に口づけ(挨拶)を終えるとカミーラが先陣を切って話し出した。
「アムル、ディルとアグニから聞いたよ。なんだか大変なことになってるみたいだね。大丈夫?心配でお見舞いに来たんだけど」
「大丈夫よ。心配してくれてありがとう。折角ですし、たまにはお茶でもご一緒にどうかしら?ゆっくりしながらお話ししましょう」
それから二人は婚約者候補の話や来年の魔法学園入学の話で盛り上がった。ちなみに魔法学園の入学は王族貴族の義務になっており、試験は免除されている。下級貴族や少数の平民については入学試験が実施されており、毎年下級貴族令息令嬢が受験者の七割程度合格しており、平民は2割合程度の合格率となっているらしい。
二人との話も一段落しお見送りしてふと外を見ると夕焼け空になっていた。時間が経つのもあっという間だ。
時はさらに進み、朝食を済ませ部屋にも同としたところで母上様に呼び止められた。ラミアと私は母上様のところへ向かった。
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