もう会えないの

2011年3月11日、東日本大震災により、福島第一原子力発電所は事故を起こした。
私は、その原発事故のあった町に住んでいた。

事故により、放射能を巻き散らかすこととなった原発から逃れる為、着の身着のまま避難を余儀なくされた。
その当時、家では、二匹の犬を飼っていた。

すぐに帰って来ることが出来るから。
だから大丈夫。
少しの間だけ、待っていてね。

しかし、その約束は果たされることはなかった。
私たちは、すぐにその家へ、故郷へ戻ることは許されなかった。

何週間も、何カ月も、その土地に入ることは出来なかった。
自宅に帰ることすら、許可が必要になった。
真っ白な防護服とマスク、手袋、そして靴を包み込むビニール袋を身につけて。
その時、私が見たものは。
24h.ポイント 0pt
0
小説 192,927 位 / 192,927件 エッセイ・ノンフィクション 8,130 位 / 8,130件

あなたにおすすめの小説

「乳がんサバイバーのある日, 9年目の再発 ーそれでも僕は生きて行く!ー」

真人 ーMahitoー
エッセイ・ノンフィクション
真人-Mahito-(♀)です。 乳がんサバイバー9年目にして、再発しました。(ステージ4とかではない。取り敢えず、まだ、何とか) 凹みましたが、凹んでいる暇はなく生きて――生活して行かなければなりません。 右往左往しつつ、揺蕩う-たゆたう-とも沈まず――徒然書いていければ、と思い、アカウントを取ってエッセイを書かせて頂くことにしました。 (声に出していく-書く-こと-も、乗り越えて行く大事なプロセスだから)  僕自身が消化するためではある日記ですが、(今回再発なのですが)元々乳がんの中でも”小葉がん”という少々レアなタイプで情報が割と少ないのです。流れ流れて、必要としている誰かに”大丈夫だよ”、”しんどくないワケじゃないけれど、大丈夫、何とかなるよ”と届けばいい……とも願っています。

不死鳥~あの時、僕の一言が無ければ~

味噌村 幸太郎
エッセイ・ノンフィクション
キャッチコピー 「読めば元気になる?」  これは一人の無垢な少年が起こした事件であり。  同時に不死鳥が誕生した奇跡である。

創作紆余曲折

染西 乱
エッセイ・ノンフィクション
いわゆるエッセイという名の日記

死ぬ時に笑って誇れる大人になるために

セツ
エッセイ・ノンフィクション
少しでも誇れる自分になりたい。そのために失いないたくない心を、思いを、決心を書きど止めていきます。 勇気を希望をもって前を向いていくために、そんなためのものです。

ありがとう

漆目 人鳥
エッセイ・ノンフィクション
2011年(平成23年)3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震。 東日本大震災。 そして私は愉しむことにしました。 でも、忘れません。 まけるな東北!

にゃこがやってきた

冴條玲
エッセイ・ノンフィクション
こたつ布団をめくって欲しいにゃこ、「ナァ」と鳴きながら肩ぽん。 次には鳴くのが面倒になって肩ぽん。だけ。 次には肩まで手をあげるのが面倒になって腕ぽん。 次には―― これは、ぶち雪姫様の怠惰な日々の記録である。

短編集『朝のお茶会』

あおみなみ
現代文学
参加条件:お茶とお菓子がお好きなら、どなたでも。 とある地方都市の老舗菓子店「くぬぎ屋」で毎月行われる、知る人ぞ知るお茶会に集う人々の物語。 読み切り短編集なので、お好きなところからどうぞ。 時々、他作品からの出張登場もあります。 ※全体的に東日本大震災がモチーフになっているので、3.11を目前に、少しずつ再公開します

さざ波のようにくりかえしくりかえし。-おとなの目で読むこどもの本ー

犬飼春野
エッセイ・ノンフィクション
こどもの頃、お気に入りの本を何度も何度も読み返すのが好きでした。 寄せては返す波の様に思い出しては想像して脳内で何度も咀嚼し、味わい続けたように思います。 そんな私が新しく出会った本、思い出した本、大人になってから良さに気づいた本。 それらをつたないながらも紹介したいと思います。 ※ブログ『太陽の東、それから月の西』の過去記事をエッセイ用に修正してお届けします。  他サイトにも掲載中。

処理中です...