「私はまた、失う」

うた子

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行く末

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シャワーから上がって来た彼が、私が部屋にいないことと、窓が開けっぱなしになっていることに気づき、ベランダの下を確認したのだと思う。
それか、あの悲鳴の持ち主である女の人がそうしたのだろうか、それはわからない。

動く気のない私は、誰に何を聞かれても、心が死に過ぎていて何も答えることが出来ない。
救急車を呼ばれ、まずは怪我をなんとかする為、多分レントゲンを撮ったり手術などが出来る病院へと運ばれたのだと思う。
そのどこだかの病院で検査をされ、大して悲惨でもない怪我の手術を受け、数日間だか数週間だか、痛み止めだかなんだかの薬でラリっていたのか絶望しすぎていたので記憶が曖昧なだけなのか、何もかもをよく覚えていない。
何はともあれ、私はその身におった怪我が完治する前に再び精神科の病棟へと入院先を移動させられることとなった。

私の怪我は、思っていたよりもずっとずっと、軽いものだったらしい。

しかし、母には弱った祖母の面倒を見ると言う役割があるし、父は危険な場所へと泊まり込みで仕事へ行っている。


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