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終章 世界の終わりと創世の伝説
251 後光が差す午後のひととき
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出撃準備は継続中だ。
その間に僕もやることをやらないと。
「リプリア、レイネス周辺で起こった戦闘地域に不審な物が無いかを確認して欲しい。」
僕はリプリアに指示を出す。
敵がとんでもない物を置いていったのだ。
「不審な物というと?」
リプリアが聞く。
「おそらく神の遺物・・・転移装置だ。
敵が何度も仕掛けてきたのは、どさくさに紛れて街の周辺に装置を仕掛けるためだったんだ。
それを何とかしないと、街の中に敵が出現し続ける。
街を囲むように配置されているはずだ。」
「承知しました、直ちに。」
エリッタが自分の部下の元へ指示を出しに行こう行動を開始する。
ちょうどそこへ、人類最強の人が現れる。
「ずいぶんと面倒なことになってるな。」
ジェイエルだ。
「今までどこに?」
僕はジェイエルに聞いた。
「遊んでたわけじゃ無いぞ。
ほら、探そうとしていたのはこれだろ。」
ジェイエルは僕に、複雑な模様の付いた正六面体の物体を渡してきた。
手の平サイズだ。
他にもいくつか持っているようだ。
そして渡された物には、面の一つに傷が入っていた。
「もしかしてこれは・・・。」
僕はジェイエルに確認する。
「たぶんな。
妙な力の流れを感じたんで、とりあえず壊しておいた。
なるほど、転移装置だったのか。」
事も無げに言うジェイエル。
「さすがジェイエル。
やる男だと思ってたよ。」
僕はジェイエルをよいしょする。
「戻ってきた時に、どこで油を売ってたんだという顔をしていたのを覚えてるぞ。」
「はて、なんのことやら。
とにかくおかげで無駄な時間を使わずに済む。
転移装置を破壊したのなら、もう敵が増えることは無いはず。
ジェイエルは街にいる残党の討伐をして欲しい。
それからリプリア、さっきの命令はキャンセル。
飛行船の修理の為に人を集めて欲しい。」
僕は転移装置の発見にどれだけ時間がかかるのか、それを懸念していた。
そこに手間取ると、街にどんどんクルセイダーズが投入されることになるのだ。
ところが、ふらっと戻ってきたジェイエルが全て解決していた。
ジェイエルの背中に後光が見える気がした。
そこへテイラン先輩がやってくる。
壊された飛行船を見て、「うわっ酷いな」という顔をしている。
僕はテイラン先輩に聞く。
「気球に取り付けた魔道具式の水平動力を飛行船に転用することは可能ですか?」
僕の問いにテイラン先輩は合点のいった顔をし、そして力強く頷いた。
勇者様、後光無双だ。
その間に僕もやることをやらないと。
「リプリア、レイネス周辺で起こった戦闘地域に不審な物が無いかを確認して欲しい。」
僕はリプリアに指示を出す。
敵がとんでもない物を置いていったのだ。
「不審な物というと?」
リプリアが聞く。
「おそらく神の遺物・・・転移装置だ。
敵が何度も仕掛けてきたのは、どさくさに紛れて街の周辺に装置を仕掛けるためだったんだ。
それを何とかしないと、街の中に敵が出現し続ける。
街を囲むように配置されているはずだ。」
「承知しました、直ちに。」
エリッタが自分の部下の元へ指示を出しに行こう行動を開始する。
ちょうどそこへ、人類最強の人が現れる。
「ずいぶんと面倒なことになってるな。」
ジェイエルだ。
「今までどこに?」
僕はジェイエルに聞いた。
「遊んでたわけじゃ無いぞ。
ほら、探そうとしていたのはこれだろ。」
ジェイエルは僕に、複雑な模様の付いた正六面体の物体を渡してきた。
手の平サイズだ。
他にもいくつか持っているようだ。
そして渡された物には、面の一つに傷が入っていた。
「もしかしてこれは・・・。」
僕はジェイエルに確認する。
「たぶんな。
妙な力の流れを感じたんで、とりあえず壊しておいた。
なるほど、転移装置だったのか。」
事も無げに言うジェイエル。
「さすがジェイエル。
やる男だと思ってたよ。」
僕はジェイエルをよいしょする。
「戻ってきた時に、どこで油を売ってたんだという顔をしていたのを覚えてるぞ。」
「はて、なんのことやら。
とにかくおかげで無駄な時間を使わずに済む。
転移装置を破壊したのなら、もう敵が増えることは無いはず。
ジェイエルは街にいる残党の討伐をして欲しい。
それからリプリア、さっきの命令はキャンセル。
飛行船の修理の為に人を集めて欲しい。」
僕は転移装置の発見にどれだけ時間がかかるのか、それを懸念していた。
そこに手間取ると、街にどんどんクルセイダーズが投入されることになるのだ。
ところが、ふらっと戻ってきたジェイエルが全て解決していた。
ジェイエルの背中に後光が見える気がした。
そこへテイラン先輩がやってくる。
壊された飛行船を見て、「うわっ酷いな」という顔をしている。
僕はテイラン先輩に聞く。
「気球に取り付けた魔道具式の水平動力を飛行船に転用することは可能ですか?」
僕の問いにテイラン先輩は合点のいった顔をし、そして力強く頷いた。
勇者様、後光無双だ。
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