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6章 魔王の息子と最後の無双
145 風光明媚な復興の後
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今回の遠征メンバーは僕、ジキル、パメラ、カシムだ。
そして僕の側には常にルディンがいる。
そうなるのが当たり前のように見事に希望の家メンバーで固まった。
豆スープを啜っていたメンバーが、気がつけばずいぶん遠いところまで来てしまった。
僕のわがままに付き合って・・・。
帝国首都トレンテまではサリアとブリューデンも一緒だ。
しかし帝国軍と合流した後は、遊撃部隊としていったん待機してもらう。
魔領は魔法を使う魔族が沢山いる上に、飛龍のような魔物もかなり生息している。
炎竜で乗り込んだら対空攻撃を受けたり、空中戦になる可能性がある。
ギスケも部下に対して魔領での飛龍の使用を禁止している。
自分が移動するときは魔法陣で防御障壁を張るので平気らしいけどね。
僕も防御障壁は展開可能だけど、常時使い続けたら魔力がいくらあっても足りない。
魔力をケチってショボい障壁を張ると、強力な対空攻撃が来た時に結局防御しきれないし。
そして僕達はトレンテに到着する。
ブリューデンをトレンテの正門前に着ける。
予定通りサリアとブリューデンは別の場所で待機だ。
到着予定を伝えていたので、帝国の騎士達が整列して出迎えてくれた。
ざっとみて百人は並んでいる。
僕を含めた四人は騎士達が整列する前を歩く。
僕達が進むごとに、騎士が自分たちの持っている槍を掲げ直す。
規律のとれた動きだ。
魔神ギスケの息がかかっている部隊なのだろう。
間違いなく強い。
「お迎えに上がりました。
オキス様、トルポップの村では失礼いたしました。」
僕は記憶を辿る。
「イリンさんでしたよね。
わざわざありがとうございます。」
「礼などんでもございません。
我が主がオキス様とお目にかかれるのを楽しみにしております。
お供の方々もこちらへ。」
神魔砲でクレーターと化したトルポップの村、そこでギスケと共にいた人物だ。
その時はギスケの護衛という話だったのだけど、顔を見てもしばらく思い出せなかった。
まあ一度しか会ってないし仕方が無いか。
「ところで主というのは?」
「もちろん、エスフェリア陛下です。」
そうか、帝国の騎士からギスケの部下の前に皇帝の臣下だよね。
ブリデイン王国ではあまり身分云々が五月蠅くなかったので、僕はそういう意識が薄い。
「もしかして案内って、皇帝陛下の所ですか?」
「はい、そのように仰せつかっております。」
僕達は豪華な馬車に案内された。
帝国の宮殿まで、これに乗っていくらしい。
今いる首都トレンテが魔王アストレイアに滅ぼされてから11年だ。
僕が馬車の窓から見た光景は、そんな過去があるなんて思えないほどの繁栄ぶりだった。
僕達は馬車に揺られながらイリンさんにトレンテの繁栄ぶりの要因を質問した。
イリンさんはどうやって復興していったのかを熱く語ってくれた。
皇帝エスフェリアが魔神ギスケと共に首都を奪還しそして復興させる、まるで物語のような本当の話だ。
さっき会ったときとは人が違うような迫力で熱弁するイリンさん。
そして馬車は宮殿に到着する。
まだ語り足りなさそうなイリンさんだったが、仕事は忘れていない。
すぐに案内係に戻る。
そして僕達はオブリエン帝国皇帝エスフェリアと謁見するのだった。
もしや豆スープが無双の秘訣か?
そして僕の側には常にルディンがいる。
そうなるのが当たり前のように見事に希望の家メンバーで固まった。
豆スープを啜っていたメンバーが、気がつけばずいぶん遠いところまで来てしまった。
僕のわがままに付き合って・・・。
帝国首都トレンテまではサリアとブリューデンも一緒だ。
しかし帝国軍と合流した後は、遊撃部隊としていったん待機してもらう。
魔領は魔法を使う魔族が沢山いる上に、飛龍のような魔物もかなり生息している。
炎竜で乗り込んだら対空攻撃を受けたり、空中戦になる可能性がある。
ギスケも部下に対して魔領での飛龍の使用を禁止している。
自分が移動するときは魔法陣で防御障壁を張るので平気らしいけどね。
僕も防御障壁は展開可能だけど、常時使い続けたら魔力がいくらあっても足りない。
魔力をケチってショボい障壁を張ると、強力な対空攻撃が来た時に結局防御しきれないし。
そして僕達はトレンテに到着する。
ブリューデンをトレンテの正門前に着ける。
予定通りサリアとブリューデンは別の場所で待機だ。
到着予定を伝えていたので、帝国の騎士達が整列して出迎えてくれた。
ざっとみて百人は並んでいる。
僕を含めた四人は騎士達が整列する前を歩く。
僕達が進むごとに、騎士が自分たちの持っている槍を掲げ直す。
規律のとれた動きだ。
魔神ギスケの息がかかっている部隊なのだろう。
間違いなく強い。
「お迎えに上がりました。
オキス様、トルポップの村では失礼いたしました。」
僕は記憶を辿る。
「イリンさんでしたよね。
わざわざありがとうございます。」
「礼などんでもございません。
我が主がオキス様とお目にかかれるのを楽しみにしております。
お供の方々もこちらへ。」
神魔砲でクレーターと化したトルポップの村、そこでギスケと共にいた人物だ。
その時はギスケの護衛という話だったのだけど、顔を見てもしばらく思い出せなかった。
まあ一度しか会ってないし仕方が無いか。
「ところで主というのは?」
「もちろん、エスフェリア陛下です。」
そうか、帝国の騎士からギスケの部下の前に皇帝の臣下だよね。
ブリデイン王国ではあまり身分云々が五月蠅くなかったので、僕はそういう意識が薄い。
「もしかして案内って、皇帝陛下の所ですか?」
「はい、そのように仰せつかっております。」
僕達は豪華な馬車に案内された。
帝国の宮殿まで、これに乗っていくらしい。
今いる首都トレンテが魔王アストレイアに滅ぼされてから11年だ。
僕が馬車の窓から見た光景は、そんな過去があるなんて思えないほどの繁栄ぶりだった。
僕達は馬車に揺られながらイリンさんにトレンテの繁栄ぶりの要因を質問した。
イリンさんはどうやって復興していったのかを熱く語ってくれた。
皇帝エスフェリアが魔神ギスケと共に首都を奪還しそして復興させる、まるで物語のような本当の話だ。
さっき会ったときとは人が違うような迫力で熱弁するイリンさん。
そして馬車は宮殿に到着する。
まだ語り足りなさそうなイリンさんだったが、仕事は忘れていない。
すぐに案内係に戻る。
そして僕達はオブリエン帝国皇帝エスフェリアと謁見するのだった。
もしや豆スープが無双の秘訣か?
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