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5章 希望の家と集う仲間
139 わなわなする罠
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カシムが次の床破壊の準備に入る。
「ちょっとまっふぁ。」
僕が止めに入る。
目の前に階段がある。
どうやらここが地下への入り口だ。
僕達は階段から地下へ降りる。
もう無茶苦茶だ。
そして地下に到達すると、そこには大きな扉があった。
破壊の準備に入るカシム。
「ちょっとまっふぁ。」
僕が再び止めに入る。
とりあえず開くかどうか確認しようよ。
ジキルが扉に手をかける。
ギーっという音と共に扉が開く。
破壊する必要ないじゃん。
中には師匠がいた。
そして最精鋭と思われる騎士達が八人、師匠の前に立ち塞がっていた。
「お久しぶりでふぉ、しふぉう。」
しまった。
僕はマスクを外す。
「お久しぶりです、師匠。」
やり直した。
「うむ、久しいな。
予想以上にここに来るのが早かったの。
まさかあれだけの兵力をもう片付けたのかの?」
「いえ、行き違いになったようです。
倒したのは三名だけですよ。」
「ほう、面白い状況になっているのだな。」
「師匠、そこをどいていただけますか?」
「どくと思うておるのか?」
「無理でしょうね。」
ブリューデンとパメラ、そしてネリネが後方に待機する。
僕、ジキル、リプリア、カシムが前衛に出る。
師匠の合図と共に騎士達が僕達に向けて突撃してくる。
ジキル、リプリア、カシムが騎士達に相対する形で前に出た。
僕の標的は師匠だ。
そして戦いが始まるかと思われたその時、部屋に異変が生じる。
突然床が光り輝く。
前に出た三人を拘束するかのごとく激しい光を放つ。
「ぐふぁ。」
床にひれ伏す三人。
トラップだ。
騎士達が殺到してくる。
装備品の力なのか、彼らにはトラップが効いていないようだ。
僕は風の魔法で右側の壁に体を寄せる。
そのまま垂直状態で忍者のように壁を駆け抜ける。
トラップ回避し一気に師匠に近づく。
「ヌシの成長ぶりを測るとしようかの。」
師匠は僕がたどり着くことを予測していたのだろう。
余裕の表情で杖を構え迎撃の態勢をとる。
「残念ながら勝負にはなりませんよ。」
僕は師匠との距離を詰めながらそう言った。
そして突然破壊される師匠の杖。
意表を突かれて師匠は魔法の発動が遅れる。
師匠の首元には僕の剣が添えられている。
「ライフルによる狙撃です。
魔銃とは精度が違うんですよ。」
僕は師匠に言った。
ネリネの後方支援だ。
ギスケから弓の名手を借りて、狙撃の訓練をさせたのだ。
もともと師匠とまともに戦うつもりなど僕には無い。
「なんと、謀りおったな。」
僕との対決を楽しみにしていたらしい師匠が言う。
「師匠には謀られっぱなしですからお返しです。」
ようやく準備していた仕掛けが役に立った。
他にもいくつか準備していたのに、ほとんど使用しないで終わった。
あっけない幕切れだった。
ただ気になることが一つ。
師匠のセリフが若干棒読みだったのだ。
ガスマスクの意味の無さ無双だった。
「ちょっとまっふぁ。」
僕が止めに入る。
目の前に階段がある。
どうやらここが地下への入り口だ。
僕達は階段から地下へ降りる。
もう無茶苦茶だ。
そして地下に到達すると、そこには大きな扉があった。
破壊の準備に入るカシム。
「ちょっとまっふぁ。」
僕が再び止めに入る。
とりあえず開くかどうか確認しようよ。
ジキルが扉に手をかける。
ギーっという音と共に扉が開く。
破壊する必要ないじゃん。
中には師匠がいた。
そして最精鋭と思われる騎士達が八人、師匠の前に立ち塞がっていた。
「お久しぶりでふぉ、しふぉう。」
しまった。
僕はマスクを外す。
「お久しぶりです、師匠。」
やり直した。
「うむ、久しいな。
予想以上にここに来るのが早かったの。
まさかあれだけの兵力をもう片付けたのかの?」
「いえ、行き違いになったようです。
倒したのは三名だけですよ。」
「ほう、面白い状況になっているのだな。」
「師匠、そこをどいていただけますか?」
「どくと思うておるのか?」
「無理でしょうね。」
ブリューデンとパメラ、そしてネリネが後方に待機する。
僕、ジキル、リプリア、カシムが前衛に出る。
師匠の合図と共に騎士達が僕達に向けて突撃してくる。
ジキル、リプリア、カシムが騎士達に相対する形で前に出た。
僕の標的は師匠だ。
そして戦いが始まるかと思われたその時、部屋に異変が生じる。
突然床が光り輝く。
前に出た三人を拘束するかのごとく激しい光を放つ。
「ぐふぁ。」
床にひれ伏す三人。
トラップだ。
騎士達が殺到してくる。
装備品の力なのか、彼らにはトラップが効いていないようだ。
僕は風の魔法で右側の壁に体を寄せる。
そのまま垂直状態で忍者のように壁を駆け抜ける。
トラップ回避し一気に師匠に近づく。
「ヌシの成長ぶりを測るとしようかの。」
師匠は僕がたどり着くことを予測していたのだろう。
余裕の表情で杖を構え迎撃の態勢をとる。
「残念ながら勝負にはなりませんよ。」
僕は師匠との距離を詰めながらそう言った。
そして突然破壊される師匠の杖。
意表を突かれて師匠は魔法の発動が遅れる。
師匠の首元には僕の剣が添えられている。
「ライフルによる狙撃です。
魔銃とは精度が違うんですよ。」
僕は師匠に言った。
ネリネの後方支援だ。
ギスケから弓の名手を借りて、狙撃の訓練をさせたのだ。
もともと師匠とまともに戦うつもりなど僕には無い。
「なんと、謀りおったな。」
僕との対決を楽しみにしていたらしい師匠が言う。
「師匠には謀られっぱなしですからお返しです。」
ようやく準備していた仕掛けが役に立った。
他にもいくつか準備していたのに、ほとんど使用しないで終わった。
あっけない幕切れだった。
ただ気になることが一つ。
師匠のセリフが若干棒読みだったのだ。
ガスマスクの意味の無さ無双だった。
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