20 / 51
悩み相談 5月13日②
しおりを挟む
ちゅっ…ちゅっ
杏梨はそのままそうたにキスされていた。
いつの間にかそうたが近くにいて、抱き締められていた。
流されない…。
「っん、そうた、金田さんに頼まれたの?」
キスの合間に顔を背けて、杏梨は聞いた。
「うん、金田さん、しばらく杏梨に会えないからって」
背けた顔に手を添えられて再びキスされる。
「電話かけても出ないし、なに言っても大丈夫の一点張りだし、これは大丈夫じゃないなと思って。」
「甘えさせにきたよ。杏梨ちゃん。」
口許で囁くそうたの息が杏梨の唇にかかる。
そうたの唇は杏梨の唇を飲み込んだ。
舌が優しく吸われる。
杏梨を抱き締めるそうたの手が、杏梨の身体を優しく撫でる。
杏梨はもう抵抗しなかった。もう抵抗したくなかった。
くちゅっちゅっちゅっ
静かな音が部屋に響いていた。会話はなかった。
気持ち良さで杏梨の目がとろんと落ちてから、そうたはキスの合間を作り、杏梨の頭を優しく撫で、ほっぺたや頭にキスをした。
そして、また深いキスを繰り返す。
何度それを繰り返しただろうか、杏梨はようやく話し出した。
「…金田さんていつも金田さんでぶれないの。私にも媚びない、ペースを乱さない」
「うん」
そうたは話を聞きながら、杏梨の頬や首にキスをする。
「でも…私は…自分に自信がなくて…だから頑張って…メイクして…走って」
「うん」
頬を撫でる。
「自信がないから努力して…見た目だけでも自信持てるようにして…頑張れは自分を好きになれる気がして…」
「うん」
潤んできた杏梨の目元にキスをする。
「でも…そんな嘘でごてごての私なんて…金田さんは好きになってくれない!
ありのままの自分を好きになってほしくて…ありのままの自分になろうと思ったけど…なれないの。もう自分がわかんない…」
「それで1人で悩んでたの?」
杏梨はこくんと頷いた。
そうたは杏梨の身体をゆっくりとソファーの上に押し倒した。
杏梨の胸元に顔を埋めながら聞く。
「それで、杏梨はどんな風にありのままの自分になろうとしたの?」
そうたの身体が杏梨の身体を温かく包む。
「えっと…好きなだけケーキを食べようとしたら、食べられなくて結局走りたくなっちゃって…
だらだらしようとしたら、結局ヨガして本を読んじゃって…
料理も自分の好きなもの作ればいいのに、金田さんの好きなもの練習しちゃって…」
「…っ、うん」
心なしかそうたが震えている気がしたが、杏梨は気にせず続けた。
「メイクも…仕事中はやっぱりちゃんとしなくちゃだし、休日もすっぴんはなんか嫌で結局しちゃって…
気づいたら新色の口紅見ちゃってるし…
スキンケアも…さぼったら、後々後悔しそうでこわいからいつも通りやっちゃったし…
なんか全然ありのままの自分になれなくて、もう自分が何が好きかもわかんないの!
金田さんはいつもマイペースでそのまんまで…そんな金田さんが好きなのに。私は金田さんみたいに自分のままでいられないよ。」
杏梨は恥ずかしい胸の内をさらけ出した。
そうたは、杏梨の胸の上で思い切り震えていた。
「そうた?」
「っくくっ、杏梨、ぶぶっ…はははっ」
そうたは思い切り笑っていた。
「何で…笑うの?私真剣に悩んでるのに!」
杏梨は顔がかぁーと熱くなるのを感じた。
こんなこと誰にも言わないのに…
「杏梨、
おばかちゃんで可愛すぎて…やばいっ」
そうたは杏梨の口に思い切りキスをした。
そのまま深くしていく。
杏梨はそうたの身体を押し退けようとしたが、軽く体重をかけられて動かなかった。
「…そうたぁ」
キスの合間に杏梨が悲しそうな声を出すとそうたは口を離してくれた。
そうたは杏梨の目を見ながら、諭すように言葉を紡ぐ。
「ありのままの自分って…、ついつい頑張っちゃう杏梨もそうだよね?
見た目きれいでありたいのも杏梨の気持ちでしょ?
結局メイクもスキンケアも好きなのは杏梨だし
料理好きなのも杏梨自身
身体動かすのも好きでしょ?
ずっと頑張ってきたから、ちゃんとする癖も抜けなくて、それも全部杏梨だから、無理に変わらなくていいんだよ?
金田さんのことが大好きで、好かれたくて頑張っちゃうのも杏梨自身の意思だよ。杏梨がそうしたいからそうしてるの。
金田さんはちゃんとそんな杏梨もみてるし、そんな杏梨だから付き合ってるんじゃないかな?」
そうたの手が杏梨の頭を撫でくりまわす。
「無意味な自分探しして、中二病かっ!」
「賢いのにおばかちゃん過ぎて、可愛すぎて、俺が辛いよ~」
そうたはまた笑い始めた。
「えっでも、私、自分に自信なくて…こんなんじゃ金田さんに…」
「自信がないなら、俺がつけてあげる。
杏梨が自分を好きになれないなら、その分俺が杏梨の好きなところ教えてあげる。
許可もらってるから、遠慮しなくていいし、俺もしないよ?」
そう言うとそうたは杏梨の服に手をかけた。
杏梨はそのままそうたにキスされていた。
いつの間にかそうたが近くにいて、抱き締められていた。
流されない…。
「っん、そうた、金田さんに頼まれたの?」
キスの合間に顔を背けて、杏梨は聞いた。
「うん、金田さん、しばらく杏梨に会えないからって」
背けた顔に手を添えられて再びキスされる。
「電話かけても出ないし、なに言っても大丈夫の一点張りだし、これは大丈夫じゃないなと思って。」
「甘えさせにきたよ。杏梨ちゃん。」
口許で囁くそうたの息が杏梨の唇にかかる。
そうたの唇は杏梨の唇を飲み込んだ。
舌が優しく吸われる。
杏梨を抱き締めるそうたの手が、杏梨の身体を優しく撫でる。
杏梨はもう抵抗しなかった。もう抵抗したくなかった。
くちゅっちゅっちゅっ
静かな音が部屋に響いていた。会話はなかった。
気持ち良さで杏梨の目がとろんと落ちてから、そうたはキスの合間を作り、杏梨の頭を優しく撫で、ほっぺたや頭にキスをした。
そして、また深いキスを繰り返す。
何度それを繰り返しただろうか、杏梨はようやく話し出した。
「…金田さんていつも金田さんでぶれないの。私にも媚びない、ペースを乱さない」
「うん」
そうたは話を聞きながら、杏梨の頬や首にキスをする。
「でも…私は…自分に自信がなくて…だから頑張って…メイクして…走って」
「うん」
頬を撫でる。
「自信がないから努力して…見た目だけでも自信持てるようにして…頑張れは自分を好きになれる気がして…」
「うん」
潤んできた杏梨の目元にキスをする。
「でも…そんな嘘でごてごての私なんて…金田さんは好きになってくれない!
ありのままの自分を好きになってほしくて…ありのままの自分になろうと思ったけど…なれないの。もう自分がわかんない…」
「それで1人で悩んでたの?」
杏梨はこくんと頷いた。
そうたは杏梨の身体をゆっくりとソファーの上に押し倒した。
杏梨の胸元に顔を埋めながら聞く。
「それで、杏梨はどんな風にありのままの自分になろうとしたの?」
そうたの身体が杏梨の身体を温かく包む。
「えっと…好きなだけケーキを食べようとしたら、食べられなくて結局走りたくなっちゃって…
だらだらしようとしたら、結局ヨガして本を読んじゃって…
料理も自分の好きなもの作ればいいのに、金田さんの好きなもの練習しちゃって…」
「…っ、うん」
心なしかそうたが震えている気がしたが、杏梨は気にせず続けた。
「メイクも…仕事中はやっぱりちゃんとしなくちゃだし、休日もすっぴんはなんか嫌で結局しちゃって…
気づいたら新色の口紅見ちゃってるし…
スキンケアも…さぼったら、後々後悔しそうでこわいからいつも通りやっちゃったし…
なんか全然ありのままの自分になれなくて、もう自分が何が好きかもわかんないの!
金田さんはいつもマイペースでそのまんまで…そんな金田さんが好きなのに。私は金田さんみたいに自分のままでいられないよ。」
杏梨は恥ずかしい胸の内をさらけ出した。
そうたは、杏梨の胸の上で思い切り震えていた。
「そうた?」
「っくくっ、杏梨、ぶぶっ…はははっ」
そうたは思い切り笑っていた。
「何で…笑うの?私真剣に悩んでるのに!」
杏梨は顔がかぁーと熱くなるのを感じた。
こんなこと誰にも言わないのに…
「杏梨、
おばかちゃんで可愛すぎて…やばいっ」
そうたは杏梨の口に思い切りキスをした。
そのまま深くしていく。
杏梨はそうたの身体を押し退けようとしたが、軽く体重をかけられて動かなかった。
「…そうたぁ」
キスの合間に杏梨が悲しそうな声を出すとそうたは口を離してくれた。
そうたは杏梨の目を見ながら、諭すように言葉を紡ぐ。
「ありのままの自分って…、ついつい頑張っちゃう杏梨もそうだよね?
見た目きれいでありたいのも杏梨の気持ちでしょ?
結局メイクもスキンケアも好きなのは杏梨だし
料理好きなのも杏梨自身
身体動かすのも好きでしょ?
ずっと頑張ってきたから、ちゃんとする癖も抜けなくて、それも全部杏梨だから、無理に変わらなくていいんだよ?
金田さんのことが大好きで、好かれたくて頑張っちゃうのも杏梨自身の意思だよ。杏梨がそうしたいからそうしてるの。
金田さんはちゃんとそんな杏梨もみてるし、そんな杏梨だから付き合ってるんじゃないかな?」
そうたの手が杏梨の頭を撫でくりまわす。
「無意味な自分探しして、中二病かっ!」
「賢いのにおばかちゃん過ぎて、可愛すぎて、俺が辛いよ~」
そうたはまた笑い始めた。
「えっでも、私、自分に自信なくて…こんなんじゃ金田さんに…」
「自信がないなら、俺がつけてあげる。
杏梨が自分を好きになれないなら、その分俺が杏梨の好きなところ教えてあげる。
許可もらってるから、遠慮しなくていいし、俺もしないよ?」
そう言うとそうたは杏梨の服に手をかけた。
0
お気に入りに追加
17
あなたにおすすめの小説
とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
お知らせ有り※※束縛上司!~溺愛体質の上司の深すぎる愛情~
ひなの琴莉
恋愛
イケメンで完璧な上司は自分にだけなぜかとても過保護でしつこい。そんな店長に秘密を握られた。秘密をすることに交換条件として色々求められてしまう。 溺愛体質のヒーロー☓地味子。ドタバタラブコメディ。
2021/3/10
しおりを挟んでくださっている皆様へ。
こちらの作品はすごく昔に書いたのをリメイクして連載していたものです。
しかし、古い作品なので……時代背景と言うか……いろいろ突っ込みどころ満載で、修正しながら書いていたのですが、やはり難しかったです(汗)
楽しい作品に仕上げるのが厳しいと判断し、連載を中止させていただくことにしました。
申しわけありません。
新作を書いて更新していきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
お詫びに過去に書いた原文のママ載せておきます。
修正していないのと、若かりし頃の作品のため、
甘めに見てくださいm(__)m
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる